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洞察力があると思われるための心理テク―バーナム効果

人を評価しなければいけなかったり、人に関わる仕事をしていたりするなら、「洞察力」が問われるもの。ただし、この「洞察力」は一朝一夕に手に入れられる能力ではありません。とりあえずの応急処置として、最低限「洞察力があるように見せる」にはどんなテクニックを使えばいいのでしょうか。

参考記事はこちら▼

洞察力とは、周囲をよく見て、その本質を見抜く力のこと。誰かが悩んでいることにすぐ気づいたり、手を差し伸べたりする思いやりに役立つ能力です。あなたは洞察力が鋭いタイプでしょうか?

「誰にでも当てはまるようなことを言えば、当たってると感じる」バーナム効果とは

「バーナム効果」というのは、誰にでも当てはまるようなことを言えば、当たってると感じさせやすい効果のことを言います。例えば占いを信じている人に、占いを信じていない人が「こんなのは、誰にでも当てはまるようなことを言ってるから、当たったと感じるだけだよ」と言うことがあります。それはバーナム効果が、占いで使われているからです。

アメリカの心理学者、バートラム・フォアはこのバーナム効果を証明するために、ある実験を行いました。その実験は性格を調べる心理検査を行うと学生たちに告げ、学生全員に同じことが書いてある分析結果を手渡すというものです。しかも、その分析結果は、星座占いの文章を組み合わせて作ったもので、誰にでも当てはまるような文章で作られたものです。その分析結果を見て、自分の性格とその分析結果が、どの位一致していたかという評価を学生につけてもらったところ、5段階評価で平均4.26という評価がされたそうです。

この実験でわかったのは「誰にでもあてはまるような内容でも、人は自分個人のことを指摘されたように感じやすい」ということ、自分について指摘する内容が「マイナスイメージでなければ人は信じやすい」ということ、また「権威のある人からの指摘も信じやすい」ということです。このように、人が人の言葉を信じる3つのポイントを押さえておけば、とりあえず「洞察力がある」ように見せられるかもしれません。

「数打てば当たる」は本当

打率が高い野球選手の試合を見に行って、実際には外している回数の方が多いのに、一本のヒットだけで「あの選手は、やっぱりすごい!」と感動した経験はないでしょうか? 上記の人を信じる3つのポイントと同時に、人が信じやすいものに、「偶然の一致」というものがあります。

例えば占いでも、10回中7回は外しても、3回ぴたりと当てれば「この人は、すごい的中率を持っている!」と信じやすくなります。3回ぴたりと当てるのは、むずかしいように思えるかもしれませんが、野球の打率と同じで、努力や経験で占いの打率をあげていくことも不可能ではありません。また「数打てば当たる」と言うように、占いの素人でも偶然が重なれば、知らない人のことを「ぴたりと当てたように見せる」ことはできるのです。3つのポイントを押さえると同時に、「偶然の一致」を意識することで、より「洞察力がある」と人に思ってもらいやすくなります。

「洞察力がある」ように見せる方法

「あの人は、洞察力がある」と思われたいなら、上記のように「誰にでもあてはまること」を言い、「プラスな指摘」をし、「肩書や権威を手に入れ」、「数打てば当たる」法則を利用するだけで、洞察力があるように見せることができます。

ただし、これはあくまで「見せるだけ」のこと。本当に洞察力のある人は、単に人の性格や行動を読むだけでなく、人が起こす「流れ」まで読めるのが、本当に洞察力のある人です。自分を一時的に繕うだけでなく、こんな本当の洞察力を身につける本格的な訓練も、同時にすることを忘れないようにしてくださいね。

※この記事は2013年12月28日に公開されたものです

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