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説得する際に覚えておきたい三カ条「最初の3分が大事」「話し始めはよい情報」

説得ってむずかしいですよね。ただストレートに説得材料を並べ立てても、相手の心はなかなか動きません。では、どのような工夫をすれば説得力が増すのでしょうか? コツをご紹介します。

【わけあり商品から学ぶ、その心理と説得の方法「両面提示で説得する」】

人を説得する際は最初の3分が大事

人の心を動かすには、最初の3分が非常に重要です。本を読むときのことを思い出してみてください。最初の数ページを読んで「なんだこれ、つまらない」と感じてしまったら、後に続く長い文章を読む気は起らないですよね。

これと同じように、説得をする際もまず最初に、相手に自分の話を「おもしろそう」「これは聞く価値があるかも」と思わせないことには始まりません。この最初の印象によってその後の聞き手の話を聞く態度は180度ちがってくるでしょう。

話し始めはよい情報を持ってくる

人を説得する際には最初の3分が大切だと説明しましたが、これは「初頭効果」というものです。初頭効果とは、並べられた言葉のうち、最初のほうに言われた言葉のほうをよく記憶しているというもので、これにより、説得を受けている相手ははじめの印象を強く抱いたまま、どんどん話の核心へと引き込まれていくのです。

ではここで、アメリカの心理学者であるミラーが行った実験をご紹介します。ミラーは、学生たちにある物語を読ませるのですが、その際に2種類の物語を用意しました。ひとつは前半に社交的な主人公、後半に消極的な主人公のA。

もうひとつのBは、Aとは順番を逆にしたものでした。その結果、物語を読み終わった学生に主人公の性格は?とたずねたところ、Aを読んだ学生は「社交的な人物です」と答え、Bを読んだ学生は「消極的な人物です」と答えたということです。

この実験結果からも分かるように、人は最初に受けた印象が強く残りやすいんですね。

説得材料にわざとマイナス要素を入れる

説得しなくちゃいけないのに、どうしてわざわざマイナス要素を入れなくちゃならないの?と思うかもしれませんが、物事には必ずいい面と悪い面があるものなので、どちらか一方だけを伝えるよりも、メリットもデメリットも正直に伝えたほうが信用度が増すのです。

メリットだけを伝えることを「片面提示」、デメリットも伝えることを「両面提示」といいます。セールスマンが客のところへ出向き、べらべらと売りたい商品のいい面だけをアピールすると、客は「ほんとかな?」と疑いを抱きますが、「とてもいい商品なのですが、実はこういう欠点もあります」と正直に伝えることで、「ほう。なかなか正直じゃないか」と好印象を抱いてくれるのです。

※この記事は2013年12月27日に公開されたものです

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