第一印象が人の思考を鈍らせる、その心理とは?

人は、先入観で物事を見がちです。そのため、第一印象の強烈なイメージが後をひきずり、なかなか考えを変えられないことがあります。でも、決して最初の印象が正しいわけではないんです。
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人は、後から入ってきた情報をなかなか受け入れられない
職場に新入社員が入ってきたとします。みんなコチコチに緊張していてかわいいけれど、一人だけ、ブスっとした顔でろくに挨拶もしない感じの悪い人が……。当然、先輩社員たちの間でその人の評判は最悪。
でも、実は極度に緊張しやすい体質というだけで、決して生意気な子だというわけではなかったのです。それを知ったみんながだんだんその人を仲間だと認めて受け入れ始めているのに、自分だけ、どうしても最初の印象が悪すぎて受け入れる気になれない。こんなときは、先入観や固定観念にとらわれているのですね。
2番目の情報を「新しい情報」として受け止める
入社から数カ月が過ぎ、最初は生意気だと敬遠されていた新入社員が、本当は優しくて思いやりがあり、仕事もできて先輩を立てることのできる人だということが分かってきました。これらはすべて、プラスの情報であり、本来なら印象がよくなるはずですよね。
でも、最初の強烈なマイナス・イメージにとらわれているあなたは、それを素直に認めることができません。そのため、せっかくその人が先輩と打ち解けようと頑張っているのに、ついつい「あんたなんか後輩だと認めてないから」というような態度をとってしまうんですね。
これでは、狭い社内で窮屈な思いをしてお互いに不幸です。ここは素直に相手のいいところを認めてしまいましょう。新しくもたらされる情報を「その人に関する最新の情報」と捉えて記憶を上書きしてしまうのです。
もちろん、新しい情報が本当に正しいのかどうか確かめてみることは大切ですが、そうして柔軟に頭を切り替えることで、人間関係はとても楽になります。どうせ一緒に仕事をするなら、気持ちよく付き合っていきたいですよね。
※この記事は2013年10月27日に公開されたものです