お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

東京大学の「謎解き制作集団」とは、いったいどんなことをしている団体なの?

東京大学に「東京大学唯一の謎解き制作集団」なる団体があるそうです。あまり聞き慣れない名称ですが、一体何の謎を解き、どんな活動をしているのでしょうか? 東京大学謎解き制作集団・Another Visionの代表、佐々木翼さんにお話を伺いました。

【えっ!ジェットエンジンを自作する大学生を発見! ? 筑波大学】

謎を作り、謎を提供する東京大学唯一の団体

――「謎解き制作集団」ということですが、「謎解き」というのはどういったものなのでしょうか? ミステリーなどの話なのでしょうか?

佐々木さん いえ、ミステリーではありません。「暗号やパズルを解いて次のステージに行く」というような番組をやっていると思いますが、その中で使われているような「頭をひねって解答を出す」、知識を必要としない謎のことです。

――なるほど。一般的なクイズ番組で出題されるような「問題」ではないのですね。Another Visionでは、どのような活動をされているのですか?

佐々木さん 活動している内容はものすごく単純でして、「謎解きに参加する」「謎を作成する」、この二つです。

――謎解きに参加するとのことですが、そういったイベントは頻繁に開催されているものなのですか?

佐々木さん 詳細な数までは把握していませんが、関東近郊でも多くの団体がイベントを行っていますよ。私の場合は、テレビ番組の『リアル脱出ゲーム』などでも有名な『SCRAP』さんのイベントに参加させてもらっています。

――Another Visionでの謎解きイベントの参加は、どれくらいの頻度で行っているのでしょうか?

佐々木さん 参加費が必要になりますので、だいたい月に一度参加するくらいですね。やはり謎解きのイベントに参加すると、いろいろ参考になります。とくにSCRAPさんのイベントは演出面など本当に勉強になりますね。

――月1の勉強会のようなものなのですね。今度は「謎を作成する」活動について教えてください。

佐々木さん 発足から現在までに、謎解きイベントを4回行っていまして、web上での謎解きイベントが2回、実際にお客さんに来場してもらって謎解きをやってもらうイベントを2回行っています。

――実際に来場して参加してもらう謎解きイベントというのはどんなものでしょうか?

佐々木さん ストーリーに沿って謎が出題されていき、それを解くと次に進むことができる……というようなものです。演出などはスクラップさんを参考にしていますが、ストーリーや謎は私たちで考えています。

――参加した人の反応はどうですか?

佐々木さん かなり好評です。問題が解けた瞬間は「そうか!」という喜びを感じられますし、解けなかったとしても解説を読んで「なるほど」となりますよ。

――難しい謎が解けた瞬間は本当に気持ちいいでしょうね。

佐々木さん 一種の「アハ体験」ですよ。

さらなる謎解き文化の普及を目指す

――どうしてこの団体を作ろうと思ったのですか?

佐々木さん 謎解きが好きで、いろいろ参加しているうちに「自分でも作ってみよう」ということで結成しました。結成は2012年の10月でしたが、本格的に動き始めたのは12月でしたね。

――メンバーは何人いるのですか?

佐々木さん 把握しきれていないのですが、現在は23~25人ほどのメンバーがいます。ただ、実質活動しているのはもっと少ない人数ですね。

――「東京大学の学生でないといけない」など、参加するための資格などはありますか?

佐々木さん いえ、特にそういうのは設けていません。入りたい人がいれば、まず私が会ってみて、Another Visionの雰囲気に合いそうか判断します。その後、実際に謎解きのイベントに一緒に参加し、その上で「こんな感じだけどどうですか?」という流れになりますね。

――実際に謎解きがどんなものか体験してもらうわけですね。

佐々木さん そうですね。ただ、まだ発足したばかりですし、友達同士で結成した団代なので、本当に「身内の集まり」のような感じです。外部の人が入ってきて、その雰囲気に合うかどうか、また楽しいと思うかが一番難しいところかもしれません(笑)。ですので、一度一緒にイベントに参加して仲良くなるというプロセスが大事だと思っています。

――もしかしたらいろんな大学の学生や社会人がどんどん参加する巨大な団体になるかもしれませんね。

佐々木さん 最初は「1年くらいでいいかな」と思っていたので、そこまで先のことはまだ想像はつきません(笑)。

――今後の目標や活動予定を教えてください。

佐々木さん 一番大きな目標は、「謎解き文化」が今以上に普及することです。私どもが開催するイベントに参加した人たちに「謎解きは面白い」と思ってもらい、「謎解き」の認知度をもっともっと上げていきたいですね。

また、今後は11月に東京大学駒場キャンパスで行われる駒場祭での「謎解きイベント」の開催などを予定しておりますので、興味のある方は、ぜひお越しいただきたいと思います。

「謎解き」をメインにしたテレビ番組が多く見られるなど、少しずつ盛り上がりを見せる謎解き文化。Another Visionの活躍によって、今後この文化がさらなる成長を遂げるかもしれませんね。

東京大学謎解き制作集団 Another Vision
⇒http://moonlightcradle0507.wix.com/anothervision#!about/c10fk

ナゾトキ学園 文化祭
⇒http://nazogakusai.jimdo.com/

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2013年10月16日に公開されたものです

SHARE