使わないアレはいくらになる？　中古買取り市場の現在「サイン本は意外と売れない」

部屋を片付けたときなどに、使い古したモノがどっさり……。でも、もったいなくて捨てきれないとき、「せめて誰かに使ってもらおう」と中古店に売った経験はないでしょうか？　しかし、「値段なんかいくらでもいいや」と大きな心で構えていたつもりでも、いざ値が付けられると「こんな値段なの？」と驚くことがあります。では、中古買取の相場は、今どうなっているのでしょうか？　独自に調査してみました。

※中古価格は変動するものですし買ってくれる業者によってもまちまちなので、あくまで参考程度にお読みください。

高値で売れる本とは？

本が好きな人は、置き場所に困って売ってしまうケースが多いようです。本棚に入りきらなくなった本が部屋の隅に積まれているのを見て「売るか……」と決意したFさん。某大型の古本屋さんに行ったところ、その買取価格にびっくり。

「2,000円以上したハードカバーも5円くらいにしかなりませんでした。値段がつくのはまだいい。古い本が多かったので値段のつかないものがほとんどでした。ただ人気作家の新作は中古販売価格に近い値段で売れました。『ONE PIECE』（尾田栄一郎 著）とか人気コミックの新作も高いみたいですね。びっくりしたのは大事にしていたサイン本が買取不可だったことです」

サイン本には持ち主が思っているほど高価では売れず、買取拒否される場合もあるのだとか。せっかくもらったサインは、やはり大事にとっておくべきものかもしれませんね。サイン本を専門に取り扱っている古本屋さんもあるので、どうしても売りたい場合は、そちらに持って行ったほうがいいでしょう。

また、大型の古本屋さんは出張買取などサービスが行き届いていて便利ですが、古本の価値はあまりわからない場合が多いとか。貴重な古本なら、昔からやっている古書店に持って行くのがオススメです。

ゲーム・DVD・CD……どれが一番高い？

大量のDVDやBlu-rayを所有する映画好きのYさんは、いつも決まった店に売っているそうです。

「買取価格が比較的高いと評判のチェーン店にいつも売っています。売れ筋だと数百円～2,000円ってところでしょうか。たまーに2,000円以上で売れることがあります。でも高額買取していないものは1円とか（笑）。もちろん状態が悪かったりして値段がつかない場合もしょっちゅうあります」

Yさんによると、「1円、3円、5円にしかならないケースもけっこう多い」みたいです。そこまで安いと1円と5円の差はどのへんにあるのか、知りたくなりますね……。

一方、人気ゲームソフトの新作は新品販売価格の7～8割で売れることがあるようです。売れ線のゲームや、古くてもマニアに人気のあるものだと数千円の売値がつきます。もちろんほとんど値段がつかないものもたくさんありますし、古いソフトはほとんど安値でしょうが、総じてゲームは買取価格が高いようです。

CDは、高額買取リストを見てもほとんどが1,000円～というところ。高くても定価の1/3から1/2程度でしょうか……。安くもありませんが、ゲームに比べると少し落ちるようです。

季節ごとに増えていく服を処分

古くなった服も売りたい人は多いのではないでしょうか。シーズンごとに買い足しているとどんどん溜まっていく一方です。やっぱりブランドものが高く買い取られる傾向にありますが、デザインも査定の基準になるようです。

「やっぱりおしゃれなデザインのものは高く売れるような気がします。それでも買ったときの値段の10分の1くらいでしたけど。この前、ノーブランドの服をまとめて売ったときは、130×140cmのビニール袋にたくさん詰めてあっても数十円～100円でした。」

せっかくリサイクルショップに運んでも、そこまでお金にならないなら、燃えるゴミかリサイクルに出してしまうのも得策!?

売れるものあれこれ……

たとえばアルミくずの買取価格はだいたい1㎏当たり100～150円くらい。アルミニウムはリサイクルされます。また、リサイクル可能な古紙は紙の質によって1kg当たり数円。大量でないと大した金額にならないので、個人で売る人はまずいないでしょう。

車やバイクは複数の業者の買取価格を知って相場を知るのが良いようです。ネットで一括査定のサービスを行っているところがあるので、利用してみるのもありかも。

家電を売る場合は、製造された年によって買い取りできないことがあるようです。たとえばメーカーが部品を作らなくなったものは、整備できなくなるので値段がつかないといったパターンがあります。

意外に高値で売れるのは着物。もともと高いものなので査定をどう感じるのかは人それぞれですが、古着としては別格です。成人式などの催事のほかに着る機会が少ない振り袖など、いらなくなったのであれば査定に出してみるのもよいかもしれません。

やっぱりオークションがお得？

中古店の身になってみると、在庫管理やら何やらで色々経費がかかるので、売れなさそうなものは安い値段で買うか、値段をつけずに引き取ることになるのは自然の流れという気がします。

ネットのオークションに出せば、中古の販売価格かそれ以上で売ることも可能なので、うまくやればそちらの方がお得なのは言うまでもありません。もちろん市場に需要がなければ売れないわけで、オークションにかけた労力が、無駄になることも覚悟しなければいけませんが……。

（横田まき／サイドランチ）

※この記事は2013年10月04日に公開されたものです