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日本の意外な気象記録「積雪の世界記録は滋賀県」「黄砂は1km平方メートル当たり1~2t」

八甲田山の雪景色 (C)秋田茂人

暑さも一段落した今日この頃。「今年の夏は暑かったなあ~」と毎年言っているような気がしますね。特に今年は、2007年8月に熊谷市と多治見市が記録した40.9度の記録を、6年ぶりに四万十市が塗り替えました。このように、平年を大きく上回る異常気象は最高気温だけではありません。ほかにも驚くような気象記録が! その一部を振り返ってみましょう。

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集中豪雨

1982年7月23日から翌24日未明にかけて、長崎県で記録したのは1時間に187mmの「集中豪雨」です。これは日本の時間雨量の最高記録。長崎大水害をもたらし、長崎市内の各河川が氾濫、国道34号が寸断され、数多くの家屋が倒壊しました。この水害による死者・行方不明者は299名、被害総額は約3,000億円と言われています。

積雪量

これは世界記録です。1927年2月14日に積雪量1,182cmを記録したのは、北海道や東北ではありません。温かいイメージのある西日本、滋賀県伊吹山です。ギネスブックにも記録されています。ちなみに、山岳以外の積雪量のギネス記録も日本。新潟県妙高市となります。

最低気温

最低気温は、北海道旭川でマイナス41度を記録した日があります。それは1902年1月25日。ちょうどそのとき、青森県の八甲田山では、映画にもなった大規模遭難事件が発生しています。

目の前すら見えなくなる、激しい地吹雪

青森第5連隊の将兵210名が雪の八甲田山中で遭難。210名の中で生き残ったのはわずか11名という凄惨な結果となりました。青森県では厳しい冬を逆手にとって、「地吹雪」体験ツアーも実施されているとのことです。

最高気温

今年の夏、話題となったのが、6年ぶりに記録更新した「最高気温」。高知県四万十市で「41度」を記録しました。それまでは、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市の「40.9度」が最高。町おこしのネタにも使われていますね。意外にも、2007年までは山形市が記録保持していました。その記録は「40.8度」。東北にも暑い夏があったのですね。

台風、最大風速

台風時の最大瞬間風速、85.3mを記録したのは1966年、第2宮古島台風です。風速24.5~28.4mで根こそぎ倒れる木が出はじめるとされていますが、風速85.3mの凄まじさは想像すらできませんね。

ちなみに、10分間の平均風速の最大値である最大風速は、世界遺産に登録された富士山で、風速72.5mとなります。観光地と言えど、日本有数の厳しい環境であることも忘れてはなりません。

竜巻

竜巻が発生したら、屋内に避難!

最近、日本でよく被害を報道されるようになったのは、「竜巻」です。古い記録では平安京、方丈記にも辻風として書かれています。1180年4月、現在の京都市上京区松蔭町あたりで発生した竜巻は、家々を木の葉のように舞い上がらせ、現在の東本願寺の手前辺りで消滅したとのこと。

ちなみに世界記録はオーストラリア。1898年5月16日に高さ1,528m、直径約3kmの竜巻が発生しました。

黄砂

関門海峡に吹き荒れる黄砂

春になると中国からやってくるのは、「黄砂」です。重さは1キロ平方メートルあたり1t~5tにもなるとか。何か有効利用できれば良いのですが……。

南北に長く、中央部に高い山岳がある日本は、狭い国土ながらいろいろな気候が体験できる珍しい国です。それは最高気温41度、最低気温マイナス41度という記録が物語っています。その差はなんと82度!

まとめ

また、沖縄を除く各都道府県には1,000mクラスの山岳があり、厳しい気象が身近に存在します。古くから気象と戦い、あるいは折り合いをつけて生きてきたことが、日本人の気質を形成したのかもしれませんね。

(OFFICE-SANGA 秋田茂人)

※この記事は2013年09月06日に公開されたものです

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