仲良くなりたければ物理的距離を縮める「45センチが非常に親しい距離」

更新: 2023.10.17

社会生活を送っていると、「この人と仲良くなりたい」と思う場面は多いもの。同僚とうまくやりたい、友人になりたい、恋人になりたい…。

また、同じ地域に住む住人と親しくなることで、より暮らしやすくなることも考えられます。親しくなる＝心理的な距離を縮めるためのコツを紹介します。

心理的な距離と物理的な距離の関係

心理的な距離と物理的な距離には、実は強い関係性があります。誰でも、「初対面の人」や「心を許せない相手」に対しては、あまり近づきたくないもの。

これは無意識に行われ、人間が身を守るための方法です。全く知らない人と、突然至近距離で話すように言われたら…かなり居心地の悪い思いをすることでしょう。

相手と自分の間にある「距離」のことを、パーソナルスペースと言います。親しくないときには、人は自然に、パーソナルスペースを広く取ります。つまり、心理的な距離に比例して、物理的な距離を取るというわけですね。

パーソナルスペースは、相手との心理的な距離によって決まります。初対面の人と安心して話せるのは、通常120センチ以上の距離が空いているとき。「社会距離」とも呼ばれ、相手に不快感を与えにくい距離です。

非常に親しい相手との距離は45センチ以内です。相手を捕まえようと思えば、いつでも捕まえられる密接距離。かなり気を許していなければ、この距離でコミュニケーションをとることは難しいと言えるでしょう。

最初は120センチの距離であったとしても、徐々に心の距離を近づけることで、45センチに近づけていくことができます。

「心理的な距離が近づけば、物理的な距離も縮まる。」実はこれ、逆もまたしかり。「物理的な距離を縮めれば、心理的な距離も近づく」のです。

実際に、集合住宅では、隣人同士の方が仲良くなりやすいというデータも出ています。物理的な距離が近づく機会が多いほど、相手への親しみも感じやすいのですね。「親しくなりたいけれど、どうしたらいいのか？」と迷った際には、まず一歩、相手との物理的な距離を近づけるのがおすすめです。

物理的な距離を先に近づけようとする場合、やりすぎは禁物。相手に警戒心を抱かせてしまいます。よく知らない相手が、突然自分のパーソナルスペースに踏み込んで来たら…多くの人は「何、この人？」と感じます。

まずは、相手と自分の間の距離を把握しましょう。そして、そこから一歩ずつ距離を近づけます。笑顔やあいさつは、警戒心を解くために有効な方法。ぜひ活用しましょう。相手に触れられる距離まで近づいたら、適度なボディタッチも効果的です。

いかがですか？「相手を楽しませる会話」は難しくても、「まず一歩相手に近づくこと」なら、手軽に実践できそうです。心理効果を利用して、効率よく相手の心に近づきましょう。

※この記事は2013年09月02日に公開されたものです