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この野菜は炒めたほうがいいの?生がいいの?「ニンジンは炒めてビタミンAを」「パセリは生でビタミンCを」

野菜が健康によいのは知っているけれど、肌のことを考えたら生野菜と温野菜、どちらがお勧めなのでしょうか?

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生野菜は体を冷やしてしまいそうな気がするけれど、温野菜は大切な栄養素が破壊されてしまいそうな気がします。

そこで、栄養士の出口恭美子(でぐちくみこ)先生に、温野菜と生野菜それぞれのメリット、デメリット、食べるときの注意点などについてうかがいました。美肌にオススメの野菜も教わったので、チェックしてくださいね。

●生野菜が、体を冷やすわけではない

――温野菜と生野菜、どちらが美容や健康によいのですか?

「温野菜、生野菜それぞれに、メリットがあります。野菜は加熱調理することによってカサが小さくなるので、量をたくさん食べることができます。また、やわらかくなるので、消化吸収もよくなりますよね。

一方、生野菜でしたら、ビタミンCなど、熱に弱いビタミン類を効率的に摂取できます」

――生野菜って、体が冷えるからあんまりよくないのだと思っていました。

「生野菜が体を冷やすのではなく、冷たくして食べることが体を冷やします。例えば、サラダの場合、冷蔵庫で冷やしてシャキッとした食感を楽しむことが多いですよね」

――野菜は一日、どのくらいの量を食べればよいのでしょう?

「厚生労働省では、1日350g以上の野菜を食べることを目標にしています。とはいえ、例えば千切りキャベツを毎日350g食べても、キャベツに含まれている栄養素しか摂れません。いろいろな種類の野菜を食べることにより、さまざまな栄養素を摂ることが大切です」

●食べ方を工夫して、美肌になる

――美肌になりたい人にオススメの野菜があれば教えてください。

「ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、抗酸化作用があります。肌が乾燥するのを防ぐビタミンAが豊富な野菜は、ニンジン、ホウレン草、小松菜など、いわゆる緑黄色野菜です。

ビタミンCが豊富な野菜は、赤ピーマン、パセリ、ブロッコリーなど。ビタミンCは、鉄の吸収を高めたり、コラーゲン生成の働きがあります。ビタミンEが豊富な野菜は、カボチャ、モロヘイヤです。ビタミンEは、血行をよくしたり、脂質の酸化を抑制してくれます」

――温野菜でも、生野菜でもよいのですか?

「ビタミンAとビタミンEは、油と一緒に摂ると吸収がよくなる脂溶性ビタミン。油で調理するか、サラダなどの場合はドレッシングなどで油を使用するとよいでしょう。

ビタミンCは、水に溶けやすいことに加え、空気に触れると酸化しやすく、熱にも弱いです。パセリなどは新鮮な野菜を生野菜として摂取するのがオススメ。赤ピーマン、ブロッコリーなどは温かくして、スープなどにして汁ごと召し上がるとよいでしょう」

――お肌のシミやくすみに悩む方にオススメの野菜はありますか?

「シミ予防には、ビタミンCを多く含む野菜がオススメです。くすみ対策としては、切り干し大根や小松菜など鉄を多く含む食品を摂るとよいでしょう。

また、食物繊維には、腸を刺激して便通を促す働きがあるので、食物繊維を多く含む食品をとるのもよいですよ。ゴボウなどに多く含まれています」

●野菜ジュースに頼りすぎない

――野菜ジュースって、野菜のうちに入るのですか?

「市販の野菜ジュースに関しては、加工の段階でビタミンや食物繊維が損失しています。忙しいときなどに、100%野菜ジュースで代用するのはよいかもしれません。けれども、あくまでも補助的なものとしてとらえてください」

――最後に、読者にメッセージをお願いいたします。

「栄養素は単体では上手に機能しません。いろいろな野菜をさまざまな調理方法でバランスよく食べることで、体の中で上手に機能してくれるのです。バランスよく食べることが、実は健康、美肌への一番の近道ですよ」

複数の野菜を食べることによって、相乗効果になるのですね。バランスのよい食事を意識したいと思います。出口先生、どうもありがとうございました!

取材協力:栄養士/野菜ソムリエ 出口恭美子(でぐちくみこ)先生
http://ameblo.jp/kyoumi2001/

(文・OFFICE-SANGA 臼村さおり)

※この記事は2013年09月02日に公開されたものです

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