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「女子力」よりも大事なものは? 『女子会2.0』イベントに潜入!

同世代女子が気になるトレンド情報から、新商品、人気スポットなどまで、ランチタイムの話題にしたい、気になるあれこれをピックアップ!

みなさんは何を目標に女子力アップに励んでいますか? 「磨きすぎた『女子力』はもはや妖刀である」という衝撃的なキャッチフレーズの『女子会2.0』(NHK出版)という書籍が話題です。気鋭の女性論客が“これからの時代の女性像”について言及する内容です。



先日、この本の出版記念イベントが行われ、著者で社会学者の千田有紀さん、ジェンダー論が専門の石崎裕子さん、女性向けカルチャーを得意分野とするライターの西森路代さん、さらにモデレータとしてノマドスタイルの働き方が注目されている安藤美冬さんが登場。

まさに「女子会2.0」と呼ぶにふさわしい、イベントの内容をレポします。

■役割が男女逆転するとどんな世の中に?
千田「ある女性タレントさんが、夫がいない間に自宅で浮気をしたっていう騒動が話題になりました。ことの顛末が気になります」
西森「これ、男女のあり方が逆(収入や立場が)だったから出てきた話かもしれないですね。こういう関係性は増えつつあるでしょうし、現代に出るべくして出たという気もするので、これからの社会問題の代表例になるかもしれませんね」
安藤「でも夫婦間の問題なのに、世間から猛バッシングされて、全番組を降板させられるほどなのかなって……」
千田「男の浮気だったらここまで大事にはなっていないはず。『夫が浮気したのは妻がほっといたからさびしかったんじゃないの?』なんて言われたり」
西森「世間の評価って、イメージやキャラによって知らず知らずに捉え方が違ってくるので、浮気をしたのが男か女かでも意見がぜんぜん違ってきます。ほかにも、清楚な女子アナのスキャンダルは叩かれ、遊んでいそうなハーフ女子アナなら許されるっていう現状とかもありますよね」

女性が社会進出し稼ぐようになることで、男女の役割も逆転してくるのかもしれません。ですが、「女性はこうであるべき」といった世間のイメージまではなかなか変わらないようです。

■専業主婦志向ってあり?
石崎「今の若い女性たちからは、なりたくてもなれないものとして、あこがれとしての『専業主婦志向』がうかがえます」
千田「未婚男性の平均収入を考えると、専業主婦でやっていけるのかは正直難しい。だからこそあこがれるのでは。年収600万円の男性が独身なら優雅に暮らしていけるけど、妻子を養おうとすると自由に使える小遣いは数万円がいいところ」
西森「そういう暮らしを想像すると、結婚しようと思う男性は少なくなりますよね」
千田「それなら、妻にも年収600万円あったらどうだろう? 一気に世帯年収が1200万円。これなら結婚したいと思うかも」
西森「もしかすると『女子力』には収入や自立も入ってくるのかも。昔ながらの女子力を信じていると厳しい世の中。むしろ、『これだけ女子力が高いんだから男性がかまってくれるはず』と思い込んで、空回りしてしまう」

共働きがあたりまえの時代だからこそ、女性たちは「専業主婦になりたい」と声を上げるようです。でも、自分がしっかり稼げば、その分結婚に近づくかもしれませんね。

■どんな女性を目指すべき?
千田「自分の好きなことをやったらいい。イキイキしている人のほうがモテます。たとえば、学生時代、モテていた人を思い起こすと、リコーダー部とか百人一首のサークルに入っていた人たち。同じ趣味の人からモテるというのも大事かも」
西森「つらいのは自分を誰かと比べてしまうこと。自分よりいいお金、暮らし、彼氏を持っている子がいたとしても、比べなければ楽です。もし他人がイヤなことを言ってきても、自分のせいじゃなくて、その相手の背景に何かあったんだなと思うようにしています」
石崎「女性であることに、卑屈になることなく、そして、甘えることなく、ひとりの女性として、自分なりのものさしを持つことが、大切なのではないでしょうか」

女子会では、友人と自分を比べて落ち込んでしまうときも。昔ながらの「女子力」よりも、自分にしかない「ものさし」を持つことが大切なんですね。

これまでの「女子力」や「結婚」のとらえ方を、改めさせてくれるイベントとなりました。確実に女性の生き方、考え方が変わりつつある昨今ですが、みなさんはどう思いますか?

(田中結/プレスラボ)

※この記事は2013年07月18日に公開されたものです

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