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京都大学名物・折田先生の張りぼて像はどんなものがあった?

京都大学には折田先生像と呼ばれる銅像がありました。折田先生というのは、京都大学の前身となった旧制第三高等学校の初代校長・折田彦市氏のことです。功績をたたえるために製作された折田先生像ですが、落書きをされる、派手な装飾を付けられてオブジェ化されるなどいたずらが頻発。そのことが報道され、一躍有名になりました。

あまりにもいたずらが続くため、1997年に撤去されてしまった折田先生像ですが、その後もさまざまなキャラクターを模した張りぼての折田先生像が設置され話題になっています。今回は、折田先生像の変遷をまとめている『折田先生を讃える会』にご協力いただき、過去の張りぼて像にはどんなものがあったのか調べてみました。

●やりたい放題だった本物の銅像時代

1997年に撤去されるまでは、本物の銅像に色を付けたり装飾を施し、折田先生像を歴史の偉人や当時の流行キャラクターに変えるといった行為が行われてきました。

張りぼて像の前に、まずは本物の折田先生像に行われたいたずらやパロディーの一部を紹介しましょう。

●1991年
怒る男(赤いスプレーで顔部分を怒っているように塗装)
鳩(頭に作り物の白い鳩が載っている)
とんがり帽(赤い三角コーンが頭にかぶせられている)
ヘルメットレーニン(合成樹脂製の手が付けられている)
歌舞伎(顔に歌舞伎の隈(くま)取り)
変態仮面(同名マンガのキャラクターを模し女性用下着が顔にかぶせられた)
モアイ(ダンボール製のモアイ像で銅像が覆われた)

●1994年
ヤキソバン(当時の人気CMキャラクターを模したもの。頭にカップヤキソバが載っている)
サイクリング部員(ヘルメットをかぶり肩部分に自転車を載せている)

●1995年
アンミラ(アンナミラーズのウェイトレス姿)
偽セーラームーン(銅像全体にセーラームーンのコスチュームがかぶせられてある)

●1996年
太陽の塔(銅像全体に太陽の塔のオブジェがかぶせられてある)
ウルトラマンゼアス(赤と白の二色で塗り、顔にウルトラマン風の装飾が付けられている)
司馬遼太郎(メガネをかけ白髪のカツラをかぶせられていた)
花嫁(白いドレスを着せられ「お父様お母様今まで育ててくれてありがとう……」といった文言の紙を貼り付けられる)

歌舞伎

歌舞伎

サイクリング部員

サイクリング部員

太陽の塔

太陽の塔

本物の折田先生像時代にはこうしたいたずらが行われました。銅像を汚さないようにお願いする看板が立てられたこともありましたが、効果はなくいたずらは続いたそうです。そして1997年についに撤去されました。

●張りぼてなので何でもアリ!

折田先生像が撤去された後は、何者かによって銅像跡地に張りぼての折田先生像が設置されるようになりました。折田先生像といっても、姿かたちはアニメのキャラクターなどを模したもので全然違いますが、台座などは完全再現されています。

以下、折田先生のハリボテ像の変遷の一部です。

●1998年
力石徹(あしたのジョー)
●2001年
ラオウ(北斗の拳)
●2002年
ナウシカ(風の谷のナウシカ)※王蟲(オーム)付き
●2003年
ゴルゴ13(ゴルゴ13の主人公)
●2004年
サンデー先生(ひょっこりひょうたん島)
●2005年
スッパマン(Dr.スランプアラレちゃん)
●2006年
大仏(普通の大仏のようです……)
永沢君(ちびまる子ちゃん)
●2007年
ポコちゃん(不二家のキャラクター、ペコちゃんのボーイフレンド)
●2008年
てんどんまん(アンパンマン)
●2009年
ライダーマン(仮面ライダーV3に登場するライダー)
●2010年
タケシ(ポケットモンスターの登場人物)
●2011年
にせほるん(Twitterのペンギン型のBOT)
Mr.CONTAC(風邪薬のコンタックのキャラクター)
●2012年
地デジカ(地デジキャンペーンキャラクター)
●2013年
ノッポトッポちゃん(ロッテのお菓子トッポのキャラクター)

大仏

大仏

Mr.CONTAC

Mr.CONTAC

メジャーなキャラクターから、あまり知名度のないサブキャラクターまで、さまざまな折田先生像が登場しています。ほかにも、スターガオガイガー(ロボットアニメに登場するロボ)やセーラームーンがあったそうです。

折田先生像は毎年2月に吉田南構内正門付近に設置されるそうです。いまや京大の名物となったハリボテの折田先生像。タイミングが合えば見に行ってみてはどうですか?

記事作成協力・写真提供『折田先生を讃える会』
https://sites.google.com/site/freedomorita/

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2013年05月10日に公開されたものです

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