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花火大会に行きたかった私と2本分の夏限定ビール

#20代最後の夏、何を飲む?

マイナビウーマン編集部

夏はお酒をおいしく感じる。「暑い~」と言うのがなんだかんだ楽しいテラス席でのビール、涼を求めて川辺で飲むレモンサワー、火照ったカラダをすっきり流れるようなお茶ハイ……これは20代最後の夏を過ごす女性たちとお酒のお話。

付き合って1カ月の彼氏から別れを告げられたのはあまりにも突然の出来事だった。「ユウカちゃんはいい子だけど、結婚にはちょっと違う気がする」んだそうだ。

リョウタとはマッチングアプリで出会って、すぐに意気投合して3回目のデートで付き合った。付き合うまでに彼がそんなに結婚したがっていたとは知らなった。「いつかは結婚したいんだよね」とは言っていたが、そこまで真剣な話だったとは。

何が悪かったのだろうか。友だちの結婚式に行った次の日、「どうだった?」と聞く彼に対して「良い式だったけど、結婚式の準備って大変そう。私には無理かも(笑)」と言ったことだろうか。それとも、「お盆の帰省が面倒なんだよね~結婚はまだか、孫が見たいだなんて、今は令和なんですけどって感じ」と愚痴ったことだろうか。思い返してみると、結婚や家族の話をしたときのリョウタの反応は何か言いたげだったような気がしてくる。

今日だって花火大会に行く約束してたじゃん。

そう、夏の予定を二人で計画していたではないか。なんならリョウタの方が積極的にいろいろ誘ってくれていたのに。

チェーンの居酒屋で別れを告げられた私は「そっか」としか言えなかった。もう29歳、いい大人だし、「考え直してほしい」と泣きつくほど関係が深まっていなかったし。

でも、だからといってまったく悲しくないわけではない。結婚したり、出産している友人も多い。幸せそうな彼ら、彼女らを見ていると、誰かと暮らすことについてそこまで興味が持てない自分は人として何かが欠けているのだろうかと不安になる。いつかは私だって「ふつう」に家族を持ちたいのだ。

ドン、ドン……と、本当は見に行くはずだった花火の音が小さく聞こえる。ユウカの住むマンションからは見えないが、きっと華やかな空を見て多くのカップルや家族が幸せな時を過ごしているのだろう。

何か飲もうと冷蔵庫を開けると、二人で飲もうと思って買っておいたビールが所在無げにしていた。リョウタが好きだと言っていた「ザ・プレミアム・モルツ」の夏限定品。いつもの金と深いブルーの缶ではなく、皮肉にも花火があしらわれたデザインになっている。

普段、一人ではそこまでたくさんお酒を飲むユウカではない。でも、今日は2本とも飲んじゃえ。わざと大きく音を立てて缶を開け、ぐいっと飲み込む。

「……好きだったって言えば良かった」

フルーティーさを感じる華やかな味わいに、今さら寂しさがこみ上げてきた。

今回飲んだのは「ザ・プレミアム・モルツ〈ジャパニーズエール〉涼の音エール」

“華やかな香りと豊かに広がる余韻”が楽しめるジャパニーズエール

数種類のアロマホップに加え、磨きダイヤモンド麦芽※を一部使用することで、“華やかな香りと豊かに広がる余韻”が楽しめる味わいを目指した、数量限定ビール。やわらかなホワイトを基調に花火が描かれたパッケージは、夏ならではの特別感があるデザインです。

※ 穀皮を除去し、コクに寄与するたんぱく質を多く含むダイヤモンド麦芽

(イラスト:フルカワチヒロ、編集:マイナビウーマン編集部)

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