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「お待たせして申し訳ございません」とは? 意味や使い方を例文で解説

にほんご倶楽部

「お待たせして申し訳ございません」とは、目上の人を待たせてしまったことに対する謝罪の表現です。汎用性の高いフレーズですが、正しい意味や使い方を理解できていますか? この記事では、「お待たせして申し訳ございません」の使い方を例文で解説します。

「お待たせして申し訳ございません」は、ビジネスシーンで目上の方に対して謝罪を行う言葉。頻繁に耳にする言葉なので、使ったことがあるという方もたくさんいると思います。

しかしビジネスフレーズというのは、ふとした瞬間に「使い方が合っているか」と不安になるものです。

この記事では「お待たせして申し訳ございません」の意味や正しい使い方を解説。併せて注意点や類似表現も紹介しますので、ぜひ役立てみてください。

「お待たせして申し訳ございません」の意味

「お待たせして申し訳ございません」は、「お待たせして」と「申し訳ございません」が組み合わさった言葉です。どんな意味を持つのか、ひとつずつ順番に見ていきましょう。

まず「お待たせして」は、「待つ」の連用形「待たせる」の丁寧語と「する」の連用形である「し」と助詞の「し」を組み合わせたもので、「ある物事を期待して時間をすごすこと」を意味しています。

そして「申し訳ございません」は、「申し訳ない」の丁寧な表現。

つまり「お待たせして申し訳ございません」は、相手を待たせたことに対して謝罪の気持ちを伝えるための言葉です。丁寧語が含まれているため、目上の人にも使えます。

「お待たせして申し訳ありません」との違い

「お待たせして申し訳ございません」に似た表現として「お待たせして申し訳ありません」があります。どのような違いがあるのかと、疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

これらの違いは、丁寧さです。「申し訳ございません」の「ございません」は「ありません」の丁寧語。「申し訳ございません」の方がより丁寧な表現として用いられることを覚えておきましょう。

参考記事はこちら▼

「申し訳ありませんでした」の正しい意味と使い方、注意点や言い換え表現を紹介します。

「お待たせして申し訳ございません」の使い方(例文付)

「お待たせしてございません」は、待たせた相手に対して丁寧に謝罪の気持ちを伝えられる言葉。「すみません」とだけ伝えるよりも気持ちをしっかり表現できますので、ビジネスシーンでの謝罪にはおすすめです。

さらにこのフレーズには使用できる状況が2つあります。1つ目は「今待たせている相手に対して事情を説明する時」。2つ目は「相手を待たせている状況が終わることを伝える時」です。

どちらの状況でも、何に対して謝罪しているのを続けることで、より気持ちが伝わりますので、その後の相手の対応も変わってくるかもしれません。

1.待たせている相手に事情を説明する場合

「お待たせして申し訳ございません」は、現在進行形で相手を待たせなければならない状況に対し、その謝罪とお礼を伝えたいという時に使用できます。

長い時間待たせているにもかかわらず、何も伝えないのは、相手に不安や不信感を与えてしまいます。

今の状況を伝えつつしっかり謝ることで、不安を取り除きつつ安心感を持ってもらえることでしょう。

例文

・「電車が遅延しており到着までもう30分程度かかってしまいます。お待たせして申し訳ございません

・「店舗混雑のため、在庫確認にお時間がかかっております。お待たせして申し訳ございません

・「システムの不具合により、資料の発行が遅れています。お待たせして申し訳ございませんが、あと数日お待ちいただけますでしょうか」

2.待たせている状況が終わることを伝える場合


こちらは今までお待たせしたことに対しての謝罪。今まで待たせていた状況に何らかの変化が起きる時、次の行動に移る時などに使用します。

その先のコミュニケーションが円滑に進むよう、しっかり丁寧に気持ちを伝えましょう。

例文

・「お待たせして申し訳ございません。こちらがお取り置きの商品です」

・「ご連絡いただいた件に関しまして、お待たせして申し訳ございません

・「担当者が到着いたしました。お待たせして申し訳ございません

「お待たせして申し訳ございません」を使う時の注意点

次に「お待たせして申し訳ございません」を使用する際の注意点をご紹介します。

謝罪として使われる言葉になるので、使い方を間違えると失礼にあたってしまう可能性もあります。これから紹介する注意点をよく覚えておきましょう。

(1)使用するのは目上の人

「お待たせして申し訳ございません」は丁寧表現のため、使用できるのは目上の人。上司や取引先の相手、お客様などへ使うようにしましょう。

同僚や近しい間柄の人、後輩などに使うと丁寧すぎるため、少しカジュアルな言い方に変換する必要があります。

(2)明確な日にちや時間を伝える

打ち合わせへの遅刻や期日までに資料が届いていない状況の場合、待たされている側からすると、「いつ到着するのか」「いつ資料が届くのか」が一番気になるところです。

そのため、遅れていることに対して「お待たせして申し訳ございません」と謝罪するのはもちろんですが、相手を安心させるためにも、あとどのくらいの時間待ってもらう必要があるのかをきちんと伝えるようにしましょう。

謝罪だけするのと、おおよその時間などを伝えつつ謝罪するのでは、相手に与える印象にも大きな差があるでしょう。

「お待たせして申し訳ございません」の言い換え表現

では「お待たせして申し訳ございません」にはどのような類似表現があるのでしょうか。ここからは「お待たせして申し訳ございません」と言い換えられる言葉を紹介していきます。

さまざまな言い換え表現をマスターすると、状況によって使い分けられてビジネスシーンではとても便利です。ぜひ覚えて使ってみてください。

(1)「お時間を頂戴し申し訳ございません」

相手からの問い合わせに対しての回答や、対応に時間がかかってしまう時に使用するフレーズです。

「頂戴」は「もらう」の謙譲語であるため、「お待たせして申し訳ございません」よりもフォーマルな表現です。ビジネスメールや、自分よりもかなり離れた立場の上司などに対して使うといいでしょう。

参考記事はこちら▼

「頂戴する」の正しい意味や使い方、言い換え表現について解説してもらいます。

(2)「お待ちいただきありがとうございます」

こちらは待っていただいたことに対して、感謝を伝えるフレーズです。よりポジティブな表現で、海外では謝罪よりもよく使われているようです。

感謝の気持ちもしっかり伝えると、この先の関係性が良好に進みますよね。類語ではありますが「お待たせして申し訳ございません」と併せて使っても問題なく、さらに気持ちが伝わりやすいのでおすすめです。

「お待たせして申し訳ございません」を正しく使おう

「お待たせして申し訳ございません」は、自分の都合で待たせた相手、また待たせている相手に対して謝罪を伝える言葉です。

しっかりとその状況も説明することで、気持ちも伝わりやすくなります。謝罪は気持ちがきちんと伝わるようにしなければ意味がありません。

謝罪時の対応はビジネス上でとても重要になるので、その時の状況や相手のことも見極めた上で使うようにしましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

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