「やさぐれる」の意味とは? 心理と特徴、対処法も紹介
やさぐれる人には共通した特徴と原因があります。本記事では、「やさぐれる」という言葉の意味や使い方、やさぐれる人の特徴と心理、またやさぐれる人への対処法を紹介します。
「やさぐれる」という言葉は、すねたり、投げやりになったりする状態を意味します。
もしかすると、周囲にすぐやさぐれる人がいるという場合もあるのでは?
やさぐれる人の心理や特徴を理解すれば、対処法や上手な接し方のヒントになるかもしれません。
本記事では、「やさぐれる」という言葉の意味と使い方、やさぐれる人の特徴と心理、対処法などについて紹介します。
やさぐれるとは?
まずは「やさぐれる」という言葉の正しい意味と語源について確認していきましょう。
「やさぐれる」の意味
「やさぐれる」という言葉は、辞書によると以下のように説明されています。
やさ‐ぐ・れる
[動ラ下一]《「やさぐれ」の動詞化》
1 家出する。宿無しの状態でふらふらする。
2 《「ぐれる」と混同したものか》すねる。ふくれる。また、無気力で投げやりになる。(『デジタル大辞泉』小学館)
人の性質を表す場合は、(2)の「すねる」「投げやりになる」といった意味が使われるといえます。
「やさぐれる」の語源
「やさぐれる」という言葉は、「やさぐれ」という言葉が動詞化されたもの。
「やさ」とは、刀を納める「鞘(さや)」を反転させたもので、納まる場所=家を表しています。そして「ぐれる」は、正しい道から外れることです。
つまり、元々は家出することを「やさぐれる」と表現していましたが、家がなくふらふらしている様子から派生して、「すねる」「投げやりになる」という意味合いで使われるようになったとされています。
「やさぐれる」の使い方
「やさぐれる」という言葉は、投げやりになっていたり、ふてくされたりしている態度を表現する時に使われます。
「やさぐれる」を使った例文は以下の通りです。
例文
・一生懸命考えた企画が通らず、やさぐれてしまいそうだ。
・ダイエットに挫折したからって、やさぐれるのは良くないよ。
・彼女は失恋してから、すっかりやさぐれてしまった。
「やさぐれる」の類語
「やさぐれる」の類語として、以下のような表現が挙げられます。
・不貞腐れる(ふてくされる)
・いじける
・自暴自棄
いずれも、ネガティブな感情や態度によってやけになったり、いじけたりするニュアンスを持つ言葉です。
やさぐれる人の心理
ここからは、やさぐれる人の心理を見ていきましょう。
心理を理解しておくことで、やさぐれた人へ対処するヒントになるかもしれません。
(1)放っておいてほしい
やさぐれる人は、何かしらうまくいかないことがあったと考えられます。
その場合、失敗したことに対してすぐに気持ちが切り替えられず、落ち着くまでは1人でいたいと思っているのでしょう。
慰めの言葉を聞くことすらつらいという心理なので、他人に対して反抗的な態度を取ってしまうようです。
(2)失敗が続いている
何度も失敗が続くと、心が折れてやさぐれてしまうこともあるようです。
こんな時は、周囲の声も素直に受け入れることができず、「もういいよ」「自分なんてどうせ……」とネガティブ思考に陥ってしまうのです。
そして、そんな負のスパイラルが、余計に気持ちをやさぐれさせてしまうのでしょう。
(3)自信がなくなっている
前述のように何度も失敗を繰り返したり、または何か嫌なことが続いたりすると、自信を失ってしまうこともあるでしょう。
すると、自尊心が傷つき、「自分なんて……」とやさぐれてしまう可能性があります。
そして「自分がやってもうまくいかない」と思い込んでしまい、自暴自棄になってしまうのです。
(4)心身共に疲れている
心と体が元気であれば、多少の失敗も跳ねのけることができるかもしれません。
しかし、失敗を繰り返して心が傷ついていると、ついネガティブな考えになりがち。
そんな時、自分がそれ以上傷つくことを防ぐために「もうどうでもいいや」と考えるのでしょう。
やさぐれる人の特徴
続いては、やさぐれる人に共通して見られるいくつかの特徴を見ていきましょう。
(1)感情のコントロールが苦手
やさぐれる人は、自分の感情をコントロールするのが苦手な傾向にあります。
そのため、何か思い通りにいかないことがあると、すぐにすねて不機嫌になってしまうことも。自分の不満をうまく消化できないのです。
また、自分が不満に感じていることを態度に出すことで、周囲の人に気づいてほしいと思っている場合もあるでしょう。
(2)ネガティブ思考
すぐにやさぐれる人は、ネガティブ思考が癖になっているともいえます。
常に自分に自信がなく、初めから「どうせうまくいくはずない」と思う傾向があるため、投げやりな行動になってしまうのでしょう。
うまく行かないことを想定しておくことで、期待して心が傷つくことを防ごうとしているのかもしれません。
(3)立ち直るまでに時間がかかる
やさぐれる人は、一度落ち込むとなかなか気持ちを切り替えられない人も多いようです。
他人からの慰めの言葉を素直に受け入れられなかったり、うまく行かなかったことを繰り返し考えてしまったりするため、ネガティブな思考から抜け出すのに時間がかかってしまうのでしょう。
自分の殻に閉じこもりやすく、失敗したことにとらわれがちな傾向があるといえます。
(4)素直じゃない
やさぐれる人は、物事をひねくれて捉える傾向もあるようです。自分の気持ちにも周りの人にも素直になることが苦手。
そのため、仮に誰かが慰めてくれたとしても疑心暗鬼になってしまうのです。
あなたの「やさぐれ度」を診断!
やさぐれる人の特徴が分かったところで、あなたはやさぐれやすいタイプなのかをチェックしてみましょう。
以下の記事で10の質問に答えて、診断してみてくださいね。
やさぐれた人への対処法
身近な人や大切な人がやさぐれてしまった場合は、どのように接するのが良いのでしょうか?
最後は、やさぐれた人への対処法を紹介します。
(1)遠くから見守る
やさぐれている人は、いじけて人と関わることが嫌になっている場合もあります。
「1人になりたい」「そっとしておいてほしい」と思っているところに近づくと、余計にいじけてしまう可能性もあり逆効果。
心配する気持ちがあっても、一時的に少し距離を置いて、そっと見守るのが良いでしょう。
たくさん落ち込んで自分自身の気持ちに整理がつけば、自然に立ち直れることもあるはずです。
それまでは、離れたところから気に掛けつつも、そっとしておいてあげるのが優しさかもしれません。
(2)味方であることを伝える
やさぐれている時は、周囲が何を言っても本人はネガティブに捉えがちです。
「どうせ自分なんて……」という気持ちが強く、精神的に孤独感を抱きやすいともいえます。
前述のとおり、慰めの言葉を掛けることは逆効果になる場合もありますが、「自分はいつでもあなたの味方だ」ということだけ、そっと伝えてあげると良いかもしれません。
やさぐれている間は、それらの言葉も耳に入らないでしょう。
ですが、気持ちが徐々に回復してきた時、自分を大切に思ってくれる人がいるということは、きっと心の支えになるはずです。
誰にでもやさぐれる時はある!
失敗が続いたり、自信を失うようなことが起こると、何事にもやる気が出なくて投げやりになってしまうことはあるでしょう。誰しも、やさぐれてしまうことはあります。
もし、身近な人がやさぐれているようなら、相手の性格や状態に合わせて対処するようにしましょう。
ぜひ、この記事で紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
(hasemana)
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