無責任な人の特徴とは? 責任が持てない心理と改善方法、上手な付き合い方
身近に「無責任な人だな」と感じる人はいませんか? そもそも「無責任」という言葉にはどのような意味があるのでしょう。この記事では、無責任な人の特徴と心理、また無責任な人との上手な付き合い方を紹介します。
友達や職場の同僚の中に、無責任な人はいないでしょうか?
逆に、あなたが周囲の人から「無責任な人」だと思われていたらショックを受けるのでは?
この記事では、「無責任」という言葉の意味と類語、無責任な人の特徴などを紹介します。
また、無責任な人への対処法についても紹介しますので、身近にいる無責任な人との付き合い方に困っている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
「無責任」とは
まずは「無責任」という言葉の意味や類語などを確認していきましょう。
「無責任」の意味
辞書によると、「無責任」の意味は下記のように説明されています。
むせきにん【無責任】
1 責任がないこと。「事故についての―を主張する」
2 責任を自覚しないこと。責任感がないこと。また、そのさま。「―な発言」(『デジタル大辞泉』小学館 )
そもそも「責任」とは、「立場上当然負わなければならない任務や義務」(『デジタル大辞泉』小学館 )という意味です。
つまり無責任な人とは、「背負うべき任務や義務を果たさない人」だといえます。
「無責任」の類語
「無責任」という言葉の類語としては、「不真面目」「好い加減」「他人任せ」などが挙げられます。
ふまじめ【不真面目】
[名・形動]まじめでないこと。また、そのさま。「―を装う」「―な学生」
(『デジタル大辞泉』小学館 )
いいかげん【好い加減】
1 仕事を最後までやり遂げずに途中で投げ出すさま。投げやり。おざなり。無責任。「―なやり方」「―な人」
→出鱈目 (でたらめ) [用法]2 相当な程度に達しているので、ほどほどのところで終わってほしいさま。「―に雨もやんでほしい」「冗談は―でやめてくれ」
(『デジタル大辞泉』小学館 )
たにんまかせ【他人任せ】
他人を当てにするさま、他人に仕事などを押し付けるさまなどを意味する表現。「人任せ」ともいう。また「他人任せ」と書いて「ひとまかせ」と読ませる場合もある。
(出典:『実用日本語表現辞典』)
いずれの言葉も、自分の役割を果たそうとしない様子を表しているといえるでしょう。
無責任な人の特徴
無責任な人には、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。
(1) 根気がない
無責任な人には、最後まで物事をやり遂げるための根気がありません。
そのため、自分の仕事を他人に任せたり、途中で投げ出したりすることも珍しくないでしょう。
それは仕事だけでなく、プライベートにおいてもいえることであり、なかなか人との信頼関係を築けない場合もあります。
(2)受け身がち
無責任な人は、受け身がちな姿勢であることも特徴です。
自分から率先して取り組むことで責任が生じることを避けたいと思っているので、誰かが決めたことに従ったり、指示されたことだけを行ったりすることが多いのです。
また、自分の意見を伝えたり、計画を立てたりすることも苦手な傾向があります。
(3)ミスを人のせいにする
無責任な人は、自分がミスした時でも人のせいにして責任を逃れようとしたり、失敗そのものを認めないように振る舞ったりすることがあります。
また、自分には甘い傾向があるため、ミスを反省することは少ないかもしれません。
そのため、何度も同じミスを繰り返し、その度に責任転嫁する癖がついてしまっている可能性があります。
(4)言い訳が多い
無責任な人は、言い訳が多いという特徴もあります。
自分の行動に対して責任を持つつもりがないため、「その場さえうまく取り繕えればいい」と考えている可能性があります。
そして実際に、その場を何とかうまくやり過ごすための言い訳を考えるのが得意という傾向も。
例えば、仕事が締め切りに間に合わない場合、「パソコンの調子が悪かった」「イレギュラーなことが起きて対応が遅れた」などの言い訳をして、責任を逃れようとします。
無責任な人の心理
無責任な行動は、周りからの信頼や評判を下げてしまいかねない行為。それなのになぜ、無責任になってしまうのでしょうか。
ここからは、無責任な人の心理を3つ紹介します。
(1)楽観的すぎる
無責任な人は、自分の行動に対して楽観的に考えすぎる傾向があります。
ポジティブな考え方ができることは長所でもあります。しかし、それが悪い方向に働くと、後先を考えず無計画な人と思われてしまうことも。
責任感がある人は、ミスや失敗から学んで次に生かそうとしますが、楽観的すぎると「次はきっとどうにかなる」「今回は、たまたまうまくいかなかっただけ」と考えるのです。
すると、本人は無自覚なまま、無責任な行動を取ってしまう可能性があります。
(2)周りからよく思われたい
周りからよく思われたいという気持ちが人一倍強いことも、無責任な人の心理として考えられます。
周りからの目を気にしすぎて「ミスや失敗をしたくない」「周りからの評価が下がる可能性のあることは避けたい」と考えるようです。
その結果、自分に責任が発生するものは避けるようになり、無責任だと思われてしまう行動につながるのです。
(3)トラウマがある
過去の失敗がトラウマとなって、責任ある行動を避けているケースも考えられます。
この場合、以前は責任感を持って物事に取り組んでいたのでしょう。
しかし大きな失敗によって、自分の評価が下がってしまった経験があるのかもしれません。
同じような思いをしたくないという気持ちから、自分に責任が及ぶことを避ける癖がつき、その結果、無責任な人と思われるようになった可能性があります。
無責任な性格を改善する方法
ここからは、無責任な性格を改善するためのポイントを紹介します。
もし、自分の無責任な性格を自覚していて直したいと思っている場合は、参考にしてみてください。
(1)自信を持つ
無責任な性格を改善するためには、まずは自分に自信を持つことが大切です。
急に責任のある行動をしようとしても、失敗することへの恐怖心が消えるわけではなく、途中で投げ出したくなってしまうかもしれません。
しかし事前に「自分なら最後までやり遂げられる」という自信があれば、新しいことにも前向きに挑戦できるはずです。
例えば、仕事で生かせる知識やスキルを身につけたり、自己啓発本を読んでみたりしましょう。
自分に自信を持てれば、責任感が必要なことにもチャレンジしていけるでしょう。
(2)積極的に行動する
任された仕事をただこなしているだけでは、あなた自身の大きな成長にはつながりません。
積極的に意見を出したり、行動に移してみたりしましょう。
もしも、急に行動を起こすのはハードルが高すぎると思うなら、まずはあなたが思う責任感のある人と接することから始めてみてください。
目指すべき人と一緒に過ごすことで、どのように行動すれば責任感を持てるのかが分かるようになるはずです。
(3)失敗を恐れずやり通す
無責任な性格を直すためには、失敗を恐れずにとにかくやり通すことも重要です。
もしうまくいかなかったとしても、途中で投げ出さず、「また次に生かせばいい」と前向きに捉えてみてください。
「失敗は成長できるチャンス」と考えて最後までやり通せば、その経験があなたの自信につながるはずです。
無責任な人への対処法
最後は、無責任な人への対処法について紹介します。
関係性別で対処法を解説しますので、身近にいる無責任な人との付き合い方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
無責任な部下には仕事を任せる
部下や後輩が無責任で困っている場合は、あえて仕事を任せてみるのがおすすめです。
職場での経験が少ない社員は、どうしても上司や先輩からの指示を待つばかりになってしまいます。責任ある仕事に取り組む能力が、まだ身についていないのです。
そこで仕事を任せることで、部下や後輩のやる気を刺激し、責任感を育てることができるかもしれません。
その際、もちろん適宜コミュニケーションを取って、進捗に応じたフォローを忘れないようにしてください。
部下や後輩を信頼して依頼することで、「その期待に応えたい」という思いが責任感へとつながっていくはずです。
無責任な上司とは常にコミュニケーションを取る
上司が無責任な人の場合は、あなたから積極的にコミュニケーションを取るよう意識してみましょう。
上司が無責任な行動をするのは、上司と部下のコミュニケーション不足が原因である場合も考えられます。
例えば、あなたの仕事の進捗状況を把握できていないために、「あとは任せた」などと無責任な対応をしてしまった可能性があるのです。
そのため、こまめに報告をしたり、業務上の困りごとを積極的に相談したりすることで解決できるかもしれません。
なお、無責任な上司は、部下へ責任転嫁をしてくる場合も考えられます。
「そんなことは聞いていない」と責任逃れをされないよう、直接コミュニケーションを取りつつも、重要なことはメールで証跡を残すよう意識するのがおすすめです。
無責任な友達には最初から期待しない
無責任な人と関わる時の対処法として、最初から期待しないことも効果的です。
仕事上などで関わりを避けられないような相手でないなら、思い切って初めから距離を置くのも1つの手。
「この人は無責任な人だから」と割り切って考えておくことで、あなたの心理的負担も軽減されるでしょう。
無責任な人から脱却して信頼される人になろう
無責任な人とは、背負うべき任務や義務を果たさない人のこと。
自分が責任を負うことから逃げてばかりいると、周囲の人から信用を失ってしまうことにつながりかねません。
もし無責任な自覚があるなら、少しずつでも意識改革をしてみるのがおすすめ。ちょっとした心掛けの積み重ねによって、周囲からの印象も変わってくるはずですよ。
(髙橋めぐみ)
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