ウバとはどんな味? ウバ紅茶の特徴とおいしい飲み方
食後やアフタヌーンティーなどで楽しまれることが多い紅茶。一口に紅茶といっても、産地や茶葉の種類によって味が異なることを知っていますか? 今回は、「世界三大銘茶」にも数えられている「ウバ」について詳しく説明していきます。
世界三大銘茶の1つであるスリランカ紅茶の「ウバ」。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? ウバ紅茶は、「爽快感のある香り」と「特徴的な渋み」の独特な味が魅力です。
今回はそんなウバの特徴や、おいしい飲み方をご紹介します。
「ウバ」とは
インドの「ダージリン」、中国の「祁門(キームン)」と並んで、世界三大銘茶の1つに数えられているスリランカの「ウバ」。
ここでは、ウバとはどのような特徴のある紅茶なのかを紹介していきます。
ウバの産地と収穫時期
スリランカの茶園はほとんどが中央山脈の西側にあります。しかしウバは、スリランカ南東部、中央山脈の東側にある標高900~1,500mの丘陵地帯で作られています。
通年収穫することができますが、中でも良品質の茶葉がとれるピークは冷たく乾燥した季節風が茶園に吹く7~8月頃。この時期に、風味が凝縮した茶葉が収穫されます。
世界三大銘茶の1つ
紅茶には「世界三大銘茶」といわれる紅茶があり、「ウバ」はその1つに数えられています。他2つの世界三大銘茶は「ダージリン」と「キームン」です。
この「ウバ」「ダージリン」「キームン」は紅茶の銘柄を表すものではありません。茶樹自体の違いはほとんどなく、紅茶の産地による違いがあるのです。
育つ環境によって味や香りが大きく変化するのも、紅茶の面白さの1つです。その年により紅茶の出来も変わりますので、比較して見るのもおすすめです。
味の特徴
ウバは、芳醇で深い味わいの中にキレのある渋みが特徴の紅茶です。
他の紅茶とは異なる独特な味わいがあるため、やや好みが分かれる紅茶といえます。
香りの特徴
ウバは、メントールの爽やかな香りと、バラや鈴蘭の花のような甘い香りの両方が楽しめます。
この特徴的な香りは「ウバフレーバー」と呼ばれ、飲んだ後もすっきりとした気分を味わえます。
水色の特徴
ウバの水色(すいしょく)は、赤みの濃いオレンジ色です。
ウバの水色は、透明度が高く、キラキラと輝いているように見えます。特に上質なものは、カップに注いだ時に「ゴールデンリング」と呼ばれる金の輪が見られます。
ゴールデンリングとは、カップの内側にできる黄金色の輪のことです。上級茶であることを示しています。
茶葉の特徴
ウバの茶葉は、茶葉を細かくカットしたブロークンオレンジペコ(BOP)がほとんどです。
オレンジ・ペコ(OP)とは、茶の枝の尖端部分から2番目に若い葉のことで、葉がしっかりとは開いておらず柔らかいことが特徴です。
オレンジペコを2~3ミリ程度に細かくカットしたものが、ブロークンオレンジペコです。カットされることによりウバフレーバーの特徴がさらに際立ちます。
ウバ紅茶のおいしい飲み方
ウバはキレのある渋みと特徴的な香りがある紅茶です。
そんなウバの「ストレートティー」と「ミルクティー」のおいしい飲み方についてお伝えします。
ストレートティー
まずはストレートティーで、ウバ特有の香りや味わいを感じながら飲むのがおすすめです。
ウバの美しい水色や、ゴールデンリングも楽しむことができます。
ストレートティーの入れ方
ティーバッグのウバを楽しむ場合は、蒸らす時間は1分がおすすめです。
リーフで2杯分入れる場合は、お湯300mlに対して小さじ2杯(茶葉3〜4g)が目安。蒸らす時間は3分がおすすめです。
ウバの渋みや香りが濃すぎると感じた場合は、茶葉を少なめにしてみましょう。蒸らす時間はそのままにするのがポイントです。濃さを抑えながらもウバのおいしさを引き出すことができます。
ミルクティー
ウバはミルクに負けない味の強さがある紅茶です。ミルクティーにしてもウバの特徴的な味や香りを感じることができますよ。
特にロイヤルミルクティーにおすすめです。ウバの特徴的な渋みはロイヤルミルクティーにした時に深みのある味わいとなり、爽やかなロイヤルミルクティーが楽しめます。
ミルクティーの入れ方
ティーバッグでミルクティーを作るなら、蒸らす時間は2~3分がおすすめです。リーフの場合は、お湯300mlに対して小さじ2杯(茶葉3〜4g)を入れて、3~4分蒸らしましょう。
ミルクを入れることで紅茶の味が薄くなるので、少し長めに茶葉のエキスを抽出してください。
そしてクリーミーブラウンの美しい色になるまで牛乳を入れましょう。温めた牛乳は独特のにおいが出てしまい、紅茶の香りを損ねる原因となりますので、常温の牛乳を使うことをおすすめします。
ウバ紅茶を楽しもう
ウバの香りと味はやや特徴的ですが、世界三大銘茶に選ばれるほど紅茶通の間では人気が高い葉です。ウバ紅茶にあまり馴染みがないという方も一度味わってみてはいかがでしょうか?
ウバの特徴を知り、ロイヤルミルクティーにしたり、茶葉やお湯の量、蒸らす時間を変えたりして、自分がおいしいと思えるウバの入れ方をぜひ探ってみてください。
(髙橋めぐみ)
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