ハングリー精神とは? ハングリー精神がある人の特徴や鍛え方
ハングリー精神とは、目標達成に向けた強い意志のことです。心理カウンセラーの高見綾さんに、ハングリー精神がある人の特徴や養うための方法、ハングリー精神を持つことで得られるものや注意点を教えてもらいました。
ハングリー精神とは、一体どういうものなのでしょうか。
また、どうすれば鍛えられるのでしょうか?
今回は、ハングリー精神がある人の特徴を解説します。ハングリー精神を持つことで得られるものや注意点、ハングリー精神を鍛えるためのポイントもあわせて紹介します。
「ハングリー精神」ってどういうもの?
まず、「ハングリー精神」とはどういう意味なのか、改めて確認しましょう。
ハングリー精神
物事を強く求め、達成への強い意志を持ってことに当たる気持ちや心意気などを意味する表現。
(『実用日本語表現辞典』)
上記の通り、ハングリー精神とは、「現状に満足せずに目標を達成しようとする強い意志のこと」だと分かります。
私の周りにもハングリー精神のある人はいますが、そういう人たちは皆、仕事で結果を出しています。
彼らは目標を明確に掲げ、その目標を達成するために人一倍努力します。うまくいかなければ落ち込んで悔しがり、さらに努力を積み重ねることで結果を手に入れるのです。
ハングリー精神のある人には、「何が何でも目標を達成する」という強い気持ちがあるため、おのずと結果が付いてくるのだと思います。
ハングリー精神がある人の特徴
ここでは、ハングリー精神がある人に見られる特徴を紹介します。
(1)負けず嫌い
ハングリー精神がある人は、基本的に負けず嫌いです。
「自分が一番になりたい」と思っているので、周りに比べて自分が劣っていると思えば落ち込み、ひどく悔しがります。
その悔しさを、「次こそは絶対に勝つ!」という強い気持ちに切り替えていくことができるのです。
(2)夢や目標を明確に持っている
仕事でもプライベートでも、かなえたい夢や目標を明確に持っています。
仕事では、「毎月△△を○○個販売する」「○年後に昇進する」、プライベートでは「こういうタイプの人と出会いたい」「○年後までに結婚する」といった明確な目標を持っています。
ふわっとした内容ではなく、具体的な数字でイメージしているところも特徴です。
(3)努力家
目標の実現のために、人一倍努力します。周りよりも自分が劣っていると思えば、それをカバーするためにできることは何でもやろうとします。
自分で決めたことは、たとえ疲れたとしても、睡眠時間を削ったとしても、何が何でもやり続けようとする意志の強さがあります。
目標を立てた段階で、「必ず実現する」と覚悟を持っているところも特徴です。
(4)自分にも他人にも厳しい一面がある
ハングリー精神がある人は、ストイックな性格です。
自分に厳しいところがあるので、他人に対しても同じように求めるところがあります。愚痴ばかりで行動しない人には厳しい眼差しを向けてしまうこともあるでしょう。
(5)人脈が豊富
フットワークが軽く、新しい場所にも物おじせずに飛び込んでいくため、さまざまな人と知り合いになります。異性との出会いも多いです。
重要な情報やチャンスなどは人を通じてもたらされることを知っているため、人との縁を大切にするタイプの人が多いです。
(6)自分の欲求に素直
ハングリー精神がある人は、自分が欲しいものを知っています。
自分の欲求に素直で、たとえそれが高望みであるかのように感じられたとしても、決してへこたれません。
例えば、モテたいと思えば、髪型やメイク、話し方を研究するなど、できることは素直に取り入れようとするのです。

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ハングリー精神を持つことで得られるもの
ハングリー精神を持つと、どういったことが得られるのでしょうか?
ここでは2つ紹介します。
(1)仕事での結果
ハングリー精神を持つと、仕事に意欲的に取り組めるため、出世やキャリアアップなど、何らかの結果を出すことができるでしょう。
与えられた仕事をこなすだけではなく、自ら高い目標を立てて実行していくので、仕事の幅を広げていくこともできるはずです。
(2)充実した時間
ハングリー精神があると、何事にも向上心を持って取り組むことができるので、自分自身が大きく成長します。
一生懸命に取り組む時間はかけがえのないものになり、過去を振り返った時に、充実した時間を過ごせたと感じることでしょう。
ハングリー精神を鍛えるためのポイントとは?
では、どうすればハングリー精神を鍛えられるのでしょうか?
考え方や行動のポイントを紹介します。
(1)自分の欲求に素直になる
「今のままでも別にいいや」と思うと、ハングリー精神は養えません。
「もっと良い暮らしがしたい」「すてきなパートナーが欲しい」など、できるだけ自分の欲求に素直になってみることが、第一歩です。
「こんなふうになったらいいな」と思うものを、具体的にイメージしてみましょう。
(2)目標とする人の近くにいるようにする
自分の身近な存在から、目標とする人を少なくとも1人は見つけましょう。
「この人のこの要素が欲しい」と思える人を選び、できるだけ近くにいるようにして刺激を受けます。その人の考え方や取り組み方などから、良い影響を受けることができるはずです。
(3)「なりたい自分」の優先順位を決める
自分の欲求に素直になってみると、いくつか実現したい目標が出てくるのではないかと思います。
そのうち、どれを一番優先したいのか順番を決めてしまいましょう。
優先順位を明確にしておかないと、日常を過ごすうちに目標を忘れてしまうことになりかねません。新しいことを始めようとする時には、他の時間を手放す必要があるのです。
ハングリー精神を持つ上で注意すべきこと
一方で、ハングリー精神を持つ上で気を付けておくべきポイントもあります。
ハングリー精神を鍛えたいと思っている方は、以下の点に注意してみてください。
(1)周囲に同じレベルを求めないこと
みんなと一緒に何かをしようとする時に、1人だけ熱量が高過ぎて浮いてしまうことがあります。
また、ハングリー精神がある人は、自分にも他人にも厳しい一面があるので、自分と同じような熱量や努力を周りに求めて、理想を押し付けてしまう側面があります。
協力すべきところでは、周りの声にも耳を傾けながら物事を進めるようにしましょう。
(2)自分で自分を追い詰めないこと
「あれもしよう」「これも頑張りたい」という強い思いを持つことによって、無意識のうちに自分を追い詰めてしまいがちです。
いつも気が張っている状態なので、時には意識的に休んだりリラックスしたりする時間を作らないと、ストレスから疲れ切ってしまうこともあるでしょう。
自分の欲求に素直になってみよう
ハングリー精神の根っこは、自分の内側から湧き上がってくる強い欲求です。
「こうなりたい!」「何が何でも実現したい」という強い気持ちがあるからこそ、努力を惜しまずに目標を達成しようと思えるのです。
まずは、自分の心の中をチェックして、湧き上がってきた欲求にできるだけ素直になってみましょう。あなたが「こうなったらいいな」と思うものを認めていくことで、ハングリー精神も養われていくはずです。
(高見綾)
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