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「自分の話ばかりする人」の特徴や心理とは? 関係性別に対処法を紹介

熊谷佐知恵(心理カウンセラー)

あなたの周りにも、自分の話ばかりする人はいませんか? 今回は、心理カウンセラーの熊谷佐知恵さんに、自分の話ばかりする人の特徴や心理、関わる上での対処法について教えてもらいました。

人と接する中で、「この人はいつも自分の話ばかりしているな」と感じた経験はありませんか?

自分が聞き役になりっぱなしだと、一緒にいることがつまらなくなったり、うんざりしたりしてしまうこともあるかもしれませんね。

今回は、「自分の話ばかりする人」の特徴や心理を解説します。

恋人や友人、職場の人など、関係性別での対処法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

自分の話ばかりする人の特徴

自分の話ばかりする人には、どのような特徴があるのでしょうか?

ここでは、5つの特徴を紹介します。

(1)他人の話に興味を示さない

おしゃべり好きな人は、自分が話している時に相づちや質問をされると、「私の話に興味を持ってくれているんだな」とうれしく感じ、ついつい話すことに夢中になり過ぎてしまう傾向があります。

話を聞いてもらえることへの心地良さに執着するあまり、他の人が話している時には「つまらない」という態度をとってしまうこともあります。

(2)話の要点をまとめられない

「ああでもない、こうでもない」と、思っていることを声に出して、取り留めもなく話し続けるのも特徴です。

人と人との通じ合い、というコミュニケーションの目的を忘れて自分の思考の中を漂っているので、一緒にいる人が言葉を掛けたり、アドバイスをしたりしても、なかなか聞き入れないこともあります。

結局何を話したかったのか、自分も周りの人も分からないまま終わってしまうことも珍しくありません。

(3)空気が読めず会話の流れを断ち切る

自分の知らないことや興味のないことには耐え切れないため、人の話に割り込んで自分の話にすり替えてしまう傾向があります。

どんなにその場が盛り上がっていてもお構いなしなので、会話の流れを断ち切ることで、周りの人たちをしらけさせてしまうことも。

(4)求められてもいないアドバイスをする

相談ではなく、ただ体験を分かち合いたい、気持ちを受け止めてもらいたい。そんな思いで誰かが話をしていても、自分の話ばかりする人は、つい自分の経験に置き換えがちです。

「私の場合は」や「私だったらこうするけどな」など、求められてもいないアドバイスをしてしまうことがあります。

(5)自慢や反応に困るような自虐ネタが多い

自分がいかにすごいのか、正しいのか、かわいそうなのかなど、相談というよりは、同情や承認を求めるような誇大アピールをして聞き手の反応を試しがちです。

周りの人からすれば、どのような反応をしてあげるのが正解なのか分からず、困惑してしまうでしょう。

自分の話ばかりする人の心理

なぜ、自分の話ばかりしてしまうのでしょうか?

ここでは、その心理を5つに分けて解説します。

(1)寂しがり屋で人に受け入れてもらいたい

自分の話ばかりする人は「認められたい、尊敬されたい」といった自己顕示欲や承認欲求が強く出てしまう傾向があります。

構ってほしい、注目してほしいという衝動や欲求が抑えられずに、ついつい余計なことをしゃべり過ぎてしまい、後になって自己嫌悪に陥ることも少なくありません。

いつまでも人との距離感がつかめずに失敗ばかりしてしまう自分を許せない気持ちになり、人知れず落ち込んで孤独を感じていることも実は多いのです。

(2)否定されるのが怖い

自分の話ばかりをする人は、自己主張も多く、一見、自己愛の強いナルシストに見えてしまうところもあります。

しかし、実はコンプレックスや自己否定的な癖を持っていることも多く、「人から否定されるのではないか」と、強く怖れています。主張が強いのも、無意識に自己防衛をしてしまうからなのです。

(3)気分がいい

人が自分の話に興味を持ってくれているということで、とても気分がいいのです。

幼少期に「誰かに話を聞いてもらいたい」と思いながらも、何らかの事情で自分の気持ちや体験を話せるような機会がなかった人にとっては、話を聞いてくれる人がいるということがうれしくて、止まらなくなってしまうという傾向があります。

やっと自分のことを話せる、受け入れてくれると思える関係ができたことで、いつの間にか相手の優しさに甘え過ぎてしまうのかもしれません。

(4)ストレスを発散したい

話をすることそのものがストレス発散になるという人もいます。

ストレスの原因となっている不安や不満を愚痴として話題にするため、ついつい自分の話ばかりになってしまうのです。

構ってくれる人、話を聞いてくれる人なら誰でもよく、聞かされる相手の立場や気持ちをくむ余裕はありません。とにかく自分のことで頭がいっぱいで、相手のことには興味が持てない傾向にあります。

(5)沈黙が嫌い

誰も話していないシーンとした空気に「気まずさ」を感じて、気が気ではなくなってしまう人もいます。

自分でもなぜそのような反応をしてしまうのか自覚がないことも多いのですが、沈黙されると「つまらないと思われているのでは?」と不安になり、必要以上にその静けさを解消しようと焦ってしまいます。

自分が話すことで、何とかその場を盛り上げ、沈黙を埋めようとするので、突拍子のない話題を提供してしまうことがあるのです。

参考記事はこちら▼

人間関係の構築に必要なおしゃべりも、度が過ぎると「うるさい」と思われてしまうことがあります。

あなたの「おしゃべり度」を10の質問で診断してみましょう。

自分の話ばかりする人への接し方と対処法(関係性別)

ここでは、それぞれの関係性別に上手な関わり方と対処法を紹介します。

もし身の回りに「自分の話ばかりする人」がいて、どう接したらいいか分からないという場合には、参考にしてみてください。

恋人や友人の場合

まずは自分の話ばかりする恋人や友人への接し方を紹介します。

(1)相づちなどのリアクションを減らす

自分の話ばかりする人でも、聞き手の反応がなくなると、会話することへの意欲が落ちてくるものです。

相手の話が長過ぎて、不満に感じ始めたなら、相づちなどのリアクションをさりげなく減らしてみましょう。そうすることで、相手も自分ばかりが話し過ぎていたことに気付くかもしれません。

(2)LINEは短文で返すか時にはスルーする

自分の話ばかりをする人は、LINEやメールでも同様に、長文のメッセージを送ってくることもあるでしょう。

相手の気持ちをくみ過ぎて丁寧に返信をしてしまうと、なかなか終わりの見えないラリーが続いてしまうこともあります。

そのようなことが続き、負担に感じているのなら、必要最低限の短文のみ返したり、時には既読スルーしたりすることを、自分に許してあげてもいいのかもしれません。

(3)強引に話を切り上げる

こちらが反応を減らしてもなかなか話が終わらない人には、強引に話を切り上げることも1つの手です。

「ごめん、今ちょっと」「用事があるから、そろそろごめんね」と伝え、電話を切るなりその場から立ち去りましょう。

近付き過ぎて窮屈になった関係は、健全な距離感を取り戻すためにも、時には断ることが必要なのです。

(4)リクエストする

もし、あなたがいつも相手の聞き役で、そのことに不満や寂しい気持ちを抱えているのなら、少し勇気がいるかもしれませんが、「私の話も聞いてもらっていい?」と率直にリクエストしてみましょう。

その際は、「ただ話を聞いてほしい」のか「相談に乗ってほしい」のかも、事前に伝えておくといいかもしれませんよ。

職場の人の場合

次に、自分の話ばかりする職場の人への接し方を紹介します。

(1)プライベートな話題には距離を置く

極力プライベートな話題を避けることで、お互いにとって仕事のしやすい距離感へと戻していくことができます。

職場は仕事をする場所ですから、相手のご機嫌取りまで担わなくていいのです。この際、仕事を理由に話を切り上げてみてもいいのかもしれません。

(2)話の要点を確認する

同じ話を何度も繰り返していたり、話が脱線してテーマの趣旨がずれてきていると感じたりする場合には、「確認なんですが、それは○○という認識で合っていますか?」と、いったん相手の話していることをまとめたり、軌道修正するための質問をしてみるのも効果的です。

(3)会議では時間制限を設ける

人はある程度の目標やゴールの枠組みを与えられることで、その範囲の中で物事を達成しようと努力するものです。

会議などでは、あらかじめ「何時までに、どんなことを話し合う、もしくは決める必要があるのか」を明確に示しておくことで、目的に沿った議論がしやすい環境になります。

関係性に応じて対応してみて

自分の話ばかりしてしまうのは、甘えであったり、人に理解してもらえていないことへの不安や怖れであったり、あるいは単純に人を楽しませたかったりなど、その人なりの理由があるものです。

もし、聞き役になりっぱなしなのが嫌で、「私の話を聞いてもらいたい」と思ったなら、遠慮し過ぎずに、ほんの少し勇気を出して、あなたの純粋な願いを伝えてみてもいいのかもしれません。

受け身になり過ぎず、状況に応じて、あなたの話ができる機会もつくれるといいですね。

(熊谷佐知恵)

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