【難読】“じゅくす”以外にある!? 「熟す」のもう一つの読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「熟す」の読み方です。
「“じゅくす”以外の読み方なんてあるの?」と思ったら、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「熟す」の読み方は?
半熟、成熟などの言葉に使われる「熟」という漢字。一般的には、“じゅく”という読み方をしますよね。「熟」という字自体には、煮える、作物などが十分に育つといったニュアンスが含まれます。
「熟す」と書いてあれば、きっとほとんどの人は“じゅくす”と読むでしょう。でも、これ“じゅくす”と読むと、どうも意味が通らないと思ったことはありませんか。
気になるもう一つの読み方ですが……。これ、実は“こなす”と読みます。
「熟す」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「熟す」の意味は以下のように解説されています。
こ‐な・す【▽熟す】
[動サ五(四)]《粉 (こ) に成す、の意》
1 食べた物を消化する。「胃腸で食物を―・す」2 かたまっているものを細かく砕く。「畑の土を―・す」
3 技術などを習って、それを思うままに使う。また、身につけた技術でうまく扱う。自在に扱う。「数か国語を―・す」「新型の機器を―・す」
4 与えられた仕事などをうまく処理する。「ノルマを―・す」
5 売りさばく。「在庫品を―・す」
6 見下げる。けなす。
「這入れませんと恐れ入ったら、それ見ろと直ぐ―・されるに極っている」〈漱石・坑夫〉7 動詞の連用形に付いて、自分の思いのままにする意を表す。うまく…する。完全に…する。「使い―・す」「乗り―・す」「読み―・す」
つまり、細かくする、処理する、うまく扱うといった意味合いで「熟す」という言葉を使います。
あまり見慣れないと思っている人もいるかもしれませんが、日常生活の中で「~を使い熟す」など、そういえば使っていると思える言葉でもあります。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「熟す」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。いつも使っている読み方や意味で考えると、どうやらおかしな意味になる、なんてことありますよね。
普段使っている言葉も、漢字の読み、意味が一つとは限りません。おかしいなと思ったら、こっそり調べてみると新しい発見があるかもしれませんよ。
(ななしまもえ)