お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

自分探しとは? 自分探しのやり方5つ

小日向るり子

自分探しの旅などとよく言うけれど、自分探しの意味って結局何? その方法を心理カウンセラーの小日向るり子さんが解説します。

人生が思ったようにいかない時や、友人や同僚が転職や結婚など大きな変化を起こしたのに自分だけ立ち止まったままの時など、今後の生き方について考え込んでしまったことはありませんか?

本当の自分はどう生きたいのか……まさに今、自分探しをしているという方もいるのではないでしょうか。

今回は、そんな方に向けて「本当の自分」を見つけるコツをご紹介したいと思います。

自分探しとは?

では、具体的に何をしていると自分探しをしているといえるのでしょうか。

それは自分の「現状を変えたい」という欲求に気付いているか否かがポイントです。

日々転職サイトを眺めていても、興味のある集まりに積極的に顔を出していても、自己啓発本を読み漁っていても、それが「現状に満足できずに生き方を模索している」という欲求であることを自分で認識していなければ、それは自分探しとはいいません。

ただもちろん、こういった行動が自分探しのためだけで行われるべきだと言っているのではありません。単純に「その行為が楽しいから」という理由であっても構いません。

「自分は何のためにその行動をしているのか?」を、まずはじっくりと考えてみてください。

私たちが自分探しをしたくなる理由

では、私たちはどんな時に自分探しをしたくなるのでしょうか?

以下のような理由が考えられます。

(1)現状に不満があるから

自分探しをしたくなる最たる理由が、この「現状が不満」という感情ではないでしょうか。

特に一日の大半を費やす仕事において不満があると、自分がやりたいことは今の仕事なのだろうか? という疑問から始まり、次第に生き方そのものを模索するようになりがちです。

(2)日常が退屈だから

忙しい時というのは目の前にあるタスクをこなすことに精いっぱいで、未来を考える時間も余裕もありません。

反対に「暇だな」「退屈だな」という感覚を覚えるくらいに時間を持て余すようになると、次第に「自分はこのままで良いのだろうか?」という感情が湧き、それが「充実した人生を送りたい」という欲求に変わってきます。

(3)周りが変化しているから

自分の周りに変化が続いた時などもそうです。

インターネットの発達によって、現在自分の周りにいる人だけでなく、学生時代の仲間や退職した同僚など、過去に関わっていた人たちの現状も知ることができるようになりました。

入手できる他者の情報が多くなると、その分自分と比較する対象も多くなり、それが自分の生き方を考えるきっかけになります。

間違った自分探しの方法

自分探しといえば「一旦全て辞めて、海外への一人旅」などを連想しますが、そもそもその方法で本当に自分が見つかるのでしょうか? 自分探しの方法として望ましくないものをご紹介します。

(1)物事の多面性を理解せず苦手なものを切り捨てる行為

日常生活と仕事で考えてみましょう。例えば日常生活では、料理を作るのは好きだけど皿洗いは嫌い、洗濯物を干すのは好きだけど畳むのは嫌い。仕事では、お客様との交渉は得意だけど業務報告書の作成は苦手、資料作成は得意だけど発表は苦手などないでしょうか?

つまり、一つの事柄であっても遂行するまでにはさまざまな取り組みがつきもので、その中にも好き嫌いや得手不得手があると思います。

こうした物事の多面性を理解せず、嫌いなことや苦手なことを避けることだけを求め続ける行為は、ただの現実逃避で究極何もできないということになってしまいます。

(2)多数派への反発

20代後半から30代前半の女性の場合は、結婚や出産、転職など大きな変化が起こりやすい年代でもあります。人は一人では生きていけないため、こうした変化を知ると自分も追随したくなる感情が生じるのは自然なことです。

問題は、そうした時に大きく逆に振り切ってしまうことです。少数派の生き方に大きく舵を切るということは「自分らしさ」ではなく、単に多数派への反発心である可能性もあります。

(3)心地良さだけを追求する

「好きなことだけをして生きていく」というキャッチが新しい生き方のトレンドになりつつある現代ですが、この言葉を自分探しのゴールだと思うことは間違っています。

この言葉は一見すると、楽しそうですしいつも笑って生きている人を想像しがちです。しかし、好きなことだけをするということは、その反面「嫌いなことをしない選択をする」ということで、自分の全言動にそれなりの責任を取って生きていかなければなりません。そこには、強い決意と行動力が必要なのです。

つまり、自分の心地良さばかりを追求する人生は案外ラクではないですし、私たちが自分探しのゴールにすべきなのは、「好きなことをすることよって何を成し遂げたいのか」なのです。

本当の自分を見つけるコツ5つ

最後に、本当の自分を見つけるためにおすすめしたい自分探しのコツをご紹介します。

(1)清潔を意識して過ごす

洗濯物を溜めない、ゴミは捨てる、床に物を置きっぱなしにしない、定期的に掃除をするなど、日々清潔に過ごすことを心掛けましょう。

乱れた部屋は、乱れた空気を作ります。日常を整えると自身を取り巻く空気が澄んできます。未来をクリアにしたいなら、クリアな環境の中で考えることが基本です。

(2)経済的な自立

経済的に自立しましょう。誰かの経済ありきの未来では、その人の人生に自分も包括された人生を送るしかありません。

もちろん困った時に頼るのは構いません。ただ、そこに安住しないことが大切です。

(3)好きなものを発信してみる

好きなものがあったら、その「好き」を自分の中だけで消化するのでなく、どんどん周りに発信しましょう。発信すると、その界隈に仲間ができて世界が広がります。

仲間ができると自分の「好きなこと」に対して社会的な協調性を保つようになるため、「好き」が独りよがりにもなりにくいです。

(4)ライフプランを作ってみる

ライフプランとは、何年後、何十年後の自分の人生計画を立てることです。例えば、29歳でフルマラソン完走、31歳で結婚、35歳に家を購入、など「なりたい自分」を書き出してみましょう。

すると、今すべきことがおのずと見えてくるものです。

(5)キャリアプランを作ってみる

キャリアプランは(4)のライフプランと同様に、自分の仕事での人生計画を立てることです。ライフプランとキャリアプランを同時に作成すると、望んでいる未来の自分像が明確になるでしょう。

自分軸をしっかり持つことが重要

「ダイバーシティ(多様化)」という言葉を、日常的に耳にするようになりましたよね。

働き方を含め、生き方の多様化を認める社会は、本来生きやすさにつながります。しかし、多様化する世界は選択肢が多くなるということでもありますから、自分の軸をしっかり持っていないと逆に生きづらくなってしまいます。

日々を丁寧に生きて足元を固めることを意識しつつ、自分らしい生き方をじっくりと探していってください。

参考記事はこちら▼

自己分析だけではなかなか分かりづらい自分の長所を診断してみましょう。長所が分かれば、きっと自信がつくはずです。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

SHARE