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悲劇のヒロインぶる女性の特徴・心理とは? 接し方の対処法

小日向るり子

周囲に悲劇のヒロインを気取る人はいませんか? 過剰な不幸アピールをして「悲劇のヒロインになりたがる女性」が近くにいると、ウザいと思ってしまうことも。この記事では、悲劇のヒロインぶる女性の特徴と原因、そういう人への接し方について、心理カウンセラーの小日向るり子さんに解説してもらいました。

悲劇のヒロインになりたがる女性は、あなたの周りにいませんか?

「自分こそ人生のヒロイン」といった素振りで多くの人を振り回し、あたかも自分が可哀想な存在とでも言いたげな言動を見せるタイプです。

今回は、そんな悲劇のヒロイン気取りな人の心理や特徴、接し方のコツについて解説していきます。

悲劇のヒロインぶる女性の心理とは?

「悲劇のヒロイン気取りの女性」と聞くと、なんとなくどんな女性か想像がつく方も多いと思いますが、まずはわかりやすい例を挙げてみたいと思います。

もし自分だったら何を考えてどう振る舞うか、想像しながら読んでください。

ある女性が婚活パーティに参加し、最後の告白タイムで2人の男性から告白されました。

彼女は2人とも告白をお断りしてしまい、泣き出しました。

なぜ彼女は泣いたのでしょうか?

そして、もしあなたならこの場面でどのようなリアクションを取りますか?

まずここは、泣く場面ではありません。

むしろ2人の男性から告白されたのですから、うれしい場面です。

精神的に成熟した女性なら「2人もの男性に好きになっていただけて幸せです。ありがとうございます」と感謝の気持ちを込めてお伝えするでしょう。また、「振られた男性側の気持ちを考えると私も泣いてしまうかも」と考える方もいるかもしれませんね。

こうした言動を見せるタイプの人は「悲劇のヒロイン」ではありません。

では、「悲劇のヒロイン」タイプの女性はどうするかというと、ここで泣くという行動に出ます。その理由は「どちらも選べない私って可哀想」という心理です。

この「私って可哀想」という感情こそが、「悲劇のヒロインを気取る女性」の核となる心理状態です。

「悲劇のヒロインを気取る女性」の特徴

「私って可哀想」がいつも根底にある「悲劇のヒロイン」ですが、では具体的にはどのような特徴を持っているのでしょうか?

4つのポイントを挙げてみました。

(1)不幸をアピールする

現在は便利なSNSがありますので、いつでもどこでも不幸アピールがしやすくなりました。

ネガティブツイートを頻繁に更新するというわかりやすいアピールだけでなく、「もう私ダメかもしれない」などとあえて理由を書かずに読み手の興味をそそるような文章だけを書いたり、プロフィール画像などを頻繁に更新して注目を浴びたりするという巧妙な手口を使う人もいます。

(2)嘘をつく

不幸アピールをするだけでなく、そのエピソードに嘘を盛り込む場合もあります。

たとえば、日常生活はこなせる程度の痛みなのに「昨日はベッドから起き上がることもできなかった」などと事実を盛ることもあれば、まったくかかっていない病気を装ったり、さらには自分を傷つけて怪我を演出したりするなど、嘘がエスカレートする場合もあります。

(3)ダメ男に惹かれる

「私は可哀想」という状況になりたいため、俗にいうダメ男に惹かれる傾向があります。

ただ、本人にその自覚はありません。

本人にとっては「気づいたら私って付き合う男性がダメ男ばかりなんだよね」という感覚です。

(4)他人の不幸話が嫌い

他人の不幸な話を聞いて共感や同情はしないのも特徴です。

「あの不幸話に比べたら私が不幸を愚痴るなんておこがましい」などとは思わないもの。

どのような話を聞いても「私のほうがもっとつらい!」という気持ちになるだけです。

参考記事はこちら▼

あなたの悲劇のヒロイン度はどのくらい? 10の質問で診断します。

「悲劇のヒロイン」になりたがる原因

それでは「悲劇のヒロイン」になりたがる原因としては、どのようなものが考えられるでしょうか?

(1)愛情不足

まず、幼少期の愛情が不足している場合が挙げられます。

特に、小学校に入学する前までの時期に自分の存在を常に気にかけ、ありのままを愛してもらえたという体験が非常に大切になります。

「悲劇のヒロイン」になってしまう方は、この幼少期に味わうべき愛情を受けられなかったことで、他人にそれを過剰に求めてしまうのです。

(2)過干渉な成育歴

これは、親が子どもの人生を自分の思い通りに歩ませるべくレールを敷き、子どもはそれに反発できずに育ってきたようなケースです。

このような成育歴の方は、成長するにつれて押し込められた自我を思い切り発散したいという意識が強くなり、人生をわざとドタバタさせたくなるのです。

しかし、どこかで親に反発している自分に責任があると感じているため、そのドタバタは自虐的となります。

それゆえにつらいといいつつ、不幸な状況を求めてしまうのです。

(3)自己顕示欲の強さ

注目されるということは、批判を受けたり、時には敵を作ったりすることも覚悟しなければなりません。

しかし、「悲劇のヒロイン」にはその勇気はありません。

誰からも敵意を向けられず、むしろ同情されながら注目されるためには、「可哀想な状態」を作ることが一番簡単な方法です。

自己顕示欲を満たすための姑息なやり方といえるでしょう。

「悲劇のヒロイン」になりたがる人へ、どう接するのが正解?

まわりに思い浮かぶ人が出てきた方もいると思いますが、それではこうした「悲劇のヒロイン」になりたがる人にはどのように接したらよいのでしょうか?

賢い対処法を4点お伝えします。

(1)否定しない

「あなたよりもっと不幸な人はいるよ」などと否定をしないことです。

否定すると、不機嫌になったり躍起になってしまったりして、嘘をついてまでも同情を引こうとする可能性があります。

(2)同情しない

「悲しかった」と言われたら、「そう、悲しかったのね」とオウム返しをするだけにしてください。

「その気持ち私もわかるよ!」などと相手の気持ちを自分に取り込んで同調したり、具体的な支援を申し出たりするようなことはしないほうが賢明です。

同情してしまうと、「悲劇のヒロイン」になりたがる人から振り回されてしまうことにつながります。

(3)余力がないときは無視してOK

自分に余力がないときは、無視してください。

「悲劇のヒロイン」は同情や愛情といった情に飢えていますので、この人はかまってくれるとわかると際限なく相談してきたり不幸話を言ってきたりする可能性があり、対応する側が疲弊してしまう危険があります。

(4)自分の話はしない

「悲劇のヒロイン」になりたがる人に対して、あなたの不幸話に耳を傾けたから私の話も聞いて! と思うのは間違いです。

「悲劇のヒロイン」の女性は自分が中心でいたいため、基本的に他人の話に興味がありません。

残念ながら「話しても無駄だった」と思うのがオチです。

「悲劇のヒロイン」の感情に巻き込まれないように注意!

「悲劇のヒロイン気取りの女性」ってなんだか怖い、と思われた方もいるかもしれませんが、彼女たちは怖くはないですし、性格が悪い人とイコールでもありません。

「悲劇のヒロイン」には自覚がありません。

ただ、愛情に飢えていて自覚なく気を引こうとしてしまうので、先述した「悲劇のヒロイン」への接し方を試してみて、その感情に巻き込まれないように注意しましょう。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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