別れたほうがいい? 相性が悪い彼氏と付き合うコツ
付き合っている彼氏と「相性が悪いな……」と感じてしまう女性は多いようです。相性が悪いカップルに見られる特徴はなんでしょうか。また、相性が悪い彼氏とは別れるしか方法がないのでしょうか。心理カウンセラーの凛音さんに教えてもらいました。
人間関係において「相性」というのは、意外と大きな影響を与えるもの。特に恋愛では、相性の悪さを感じると付き合うのが苦しいもの。やはり居心地が悪い相手との交際はストレスが大きいですよね。
もし付き合っている彼氏と「相性が悪いな……」と感じたら、別れるしか方法がないのでしょうか。
今回は、相性が悪い彼氏と付き合うことについて、考えてみましょう。
「相性が悪い」カップルによくみられる特徴とは
どんなカップルだと「相性が悪い」といえる可能性があるのでしょうか。相性が悪いカップルにみられる特徴を挙げていきます。
強いストレスを感じている
相性が悪いと、一緒に過ごしているときに「あれ?」と違和感を持つことがあるはずです。
たとえば、ちょっとした答え方だったり、食事の仕方だったり、手のつなぎ方だったり。
その違和感が自分の中で調整できるレベルなら大したことはないのですが、心に大きなストレスを感じるようであれば、それはもう「相性が悪い」といえるでしょう。
ケンカが多い
やはり「合わない」と感じる部分があると、いさかいが起きやすいもの。
最初は議論としてのケンカだったとしても、回数を重ねていくうちに「なんでわかってくれないの」「改善しようともしていない」と、相手と理解し合えないことにいら立ち、ささいなことでケンカが増えるようになります。
デートの優先順位が低い
相性が悪いと、一緒にいても楽しさを感じなかったりモヤモヤしてしまったりするので、デートの回数が減りがち。
友だちといるほうが楽しくなってしまい、だんだんとデートの優先順位が下がってきます。
こうなると、もう恋のフェードアウトははじまっているかもしれません。
相性が悪い彼氏とは別れたほうがいい?
相性が悪い彼氏との恋愛はマイナス面が多い……と思いがちですが、すぐさま別れたほうがいいかというと、必ずしもそうでもありません。
ひと言で「相性」と言っても、見極めるポイントはさまざま。性格だけでなく、趣味や食べ物の志向、体の相性など、要素はいろいろあります。
相性が悪いと思うところが、自分がまだ許せる部分であれば、もう少し様子をみてもいいでしょう。
しかし、生理的、思想的に相性の悪さを感じたときは、交際の継続は難しいかも。自分の核に触れるところで合わない人とは、その先のゴールもちがう可能性がありますし、そもそも生理的に合わないとなると、恋愛関係を続けるのは無理です。
まずは心の負担の大きさによって、付き合い続けるか別れるかを判断してみるといいかもしれません。
相性が悪い彼氏と付き合うには?
相性が悪い彼氏との交際を続けることを選ぶなら、ストレスで満タンにならないよう、上手に付き合っていく必要があります。
では、相性が悪い彼氏と付き合うには、どんなところに気をつけたらいいのでしょうか。
常に相手の気持ちを想像する
相性の悪さでよくあるのが価値観のちがい。しかしそれはどちらが正しくどちらがまちがいということではありません。相手には相手の考え方や筋があるのです。
こちらの物差しで「ちがう」「ありえない」と思う前に、なぜ相手はその考えにいたったのかを考えてみましょう。分析を繰り返していくうちに、相手の思考回路や考え方のクセがわかるようになってきます。
自分と合わなくても、相手の考え方がわかれば大きなストレスにはなりにくいもの。まずは相手の気持ちや立場をおもんばかる努力をしてみましょう。
自分の中の常識は手放す
自分が「正しい」と考えることがすべての人の常識ではありません。しかし、人は自分の考えや「~すべき」と思うことを“常識だ”と無意識にとらえがち。
自分の中の“常識”が強いと、相手と合わないことがあると不安や不満、怒りが湧いてきてしまいます。
相性の悪い人と付き合い続けるには、まず自分の常識を手放し、相手の常識を許容する努力をしてみましょう。
たとえば、時間にルーズな考え方をする彼と相性が合わないと感じているならば、「時間は絶対守らなければならない」という常識を手放し、少し枠を緩めてみる、という要領です。
「5分までなら仕方がない」「事前連絡をすれば許せる」というように、ギュッと固めていた考え方を少し緩めることで、自分も相手も楽になります。
相手の常識をちょっとだけ受け入れてみると、意外と自分が小さな常識にこだわりすぎていたことに気づく場合もあります。相性の悪い彼氏との間でモヤモヤしたときは、自分が自らの常識にとらわれすぎていないかを自問自答してみるとよいでしょう。
イラっとしたら6秒黙る
何かと相性が合わないと感じることがあると、ついイライラしてケンカ腰になってしまいがち。
これが繰り返されると別れにつながっていくので、まずは怒らないよう工夫をしましょう。
怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」の考え方では、怒りのピークは6秒といわれています。
つまり、イラっときて6秒間感情を抑えれば、怒りに任せた衝動的な行動を防げるということ。
「はぁ!? そんな言い方ある?」「なんであなたはいつもそうなの!?」と怒鳴ったりする前に、6秒間をグッとこらえて穏便なコミュニケーションをとるように心がけましょう。
割り切って考える
相性が悪いということを認め、何か行きちがいや考えのちがいがあっても「仕方ない」と割り切って考えるのもアリです。
世の中にはお見合いで出会って結婚し、高齢になっても結婚生活を続けている老夫婦などは「相性悪いってわかってるけどそんなこといちいち気にしない」とサッパリ割り切っていたりします。
時代がちがうとはいえ、相性の悪い彼氏と付き合い続けたいのであれば、そもそも“相性”という考え方をせず、すべてその人の性格だととらえれば割り切れるかもしれません。
自分の時間を大切にする
どんなに上手にやり過ごしていても、相性の悪い相手と長く一緒にいると、心が疲れることも。相手に合わせていると、自分が大切にしていることを無意識に押し殺している可能性もあります。
せめて自分ひとりの時間は、思いっきり好きなことをしてストレス解消をしておきましょう。
友だちと飲みに行ってグチを吐いたり、家族とおいしいものを食べたり、自宅で漫画を読みふけったり。自分が「楽しい」と感じることならなんでもいいので、気持ちを解放してください。
相性の悪い彼氏と付き合うために「相手ではなく自分が変わる」
本当の相性のよしあしは付き合ってみないとわかりませんが、完全に相性がいい相手と付き合っている人たちはそう多くはありません。
どこかしら「ちがうな」と思いながらも、なんとなくお互いが譲歩し合いながら付き合い続けている人がほとんどではないでしょうか。
あなたもあまり「私たちは相性が悪いから……」と思い詰めず、相手をみながら自分が過ごしやすい関係性を作り上げていけばいいのです。
ただ、相性の悪い彼氏と付き合う上で肝に銘じてほしいのは「自分が変わるしかない」ということ。
よく、「結婚したら変わってくれる」「子どもが生まれたら変わるはず」と相手に期待して付き合い続ける人もいますが、これはあまり当てにしないほうがよいでしょう。
生活習慣などは毎日の暮らしで変えられるかもしれませんが、価値観や根本的な性格を変えるのは簡単ではありません。
しかし、相手が変わらなくても自分の考え方さえ変えられれば、ストレスはグッと軽減できます。どんな人と付き合っても、自分の考えを柔軟にする必要はあるはずです。
今の彼氏と「相性が悪いな」と感じても、好きならば理解するための思考回路を作って、上手にお付き合いする方法を導き出してみましょう。それが自分の心を守りながら付き合うコツなのです。
(凛音)
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