彼女が不機嫌になったとき、男性が思っていること
彼氏と一緒にいるとき、突然不機嫌になることはありませんか? それ、男性をかなり困らせています。恋愛が下手な女性ほど「思っていることを言わない」傾向があるようですが、それだとうまくいきません。この記事では、恋愛コラムニストの藤本シゲユキさんに「不機嫌になったときの対処法」教えてもらいました。
「言わなくても察してほしい・わかってほしい」
女性にはそういう側面があるとよくいわれますが、実際に、恋人に対しそう願う女性も多いのではないでしょうか。
しかし、言葉を交わさないことでコミュニケーションの断絶が生じ、険悪なムードでデートを過ごした経験はありませんか?
今回は、「彼女が突然不機嫌に。彼氏はどう思っている?」をテーマにお話しさせていただきます。
彼女が突然不機嫌になることに対して、男性はどう思っているのか
「いきなりなんやねんコイツ」「え? 俺なんかした?」「お腹空いたのかな」など、人それぞれ思うところはバラバラですが、ひとつだけ言えることがあります。
ほとんどの男性が、女性の言う「ねえ、なんで私が怒ってるかわかる?」の意味をまったく理解していません。
もし、その答えを怒っている本人から聞けたとしても、それはどこまでいっても、「そんなもん言わなきゃわかんねえよ」であり、「言いたいことがあるならちゃんと言えよ」です。
これは、「言いたいことがあるなら言え」と上司に言われ、「言えるもんならとっくに言ってるよ現象」に似てはいますが、どのような関係性であれ、「言わない」「言えない」と決めつけているのは自分自身。
言ってからどう受け止めてどう解釈するかは、完全に相手が決めることなので、せっかく思ってることを言ったのに、思うような結果にならなくて「言わなきゃよかった」となることはもちろんあると思います。
しかし、言うこと自体に意義があり、言わないことには何も伝わっていないぐらいに思っておいたほうがいいでしょう。
言葉なくして理解し合えることは不可能
言わなくてもわかる「ツーカーの仲」というのは、実はそう簡単になれるものではありません。
そもそも、どんな人間関係であっても、莫大な数と時間のコミュニケーションを積み重ねた先にしか、わかり合えることはないんですよ。
どれだけ長く連れ添った夫婦であっても、何十年も経ってから「うちの旦那(嫁)にはこういう部分があったのか」と発見することがあるように、完全なる「ツーカーの仲」になるのは、不可能に近いといっていいでしょう。
もちろん、相手のことを理解するにつれ、不機嫌になった理由を聞かなかったとしても、状況の前後から推測して「さっきああいうことがあったから、もしかしてそれで怒ってんのかな?」「昨日ちょっとケンカしちゃったから、そのことが尾を引いてるのかな?」と、おおよその目処を立てることはできます。
しかし、数日前や思い出せないぐらい前の出来事で不機嫌になられても、怒っている理由がわかるわけがありません。
なので、言葉なくして自分の思っていることや考えていることを「察してほしい・わかってほしい」と願うのは、おこがましいにも程があるといっていいでしょう。
ちなみに、交際期間がいくら長くても、お互いが思っていることや考えていることをちゃんと話していなかったら、付き合いが長いだけでほとんど理解し合えていないと思ってください。
不機嫌になったときの対処法
いくつか方法がありますので、ひとつずつ解説させていただきます。
1.時間を置く
怒りのピークは「6秒」と言われていますが、よほど感情のコントロールができる人でもないかぎり、6秒では怒りがおさまらないことがほとんどです。
なので、一緒にいるときに怒りがこみ上げてきたのであれば、トイレに行くなどして一旦その場を離れてひとりになってください。
メッセージのやり取り中に怒りを感じたのであれば、数時間か、もしくは一晩寝かせるなどの方法を取ったほうがいいでしょう。
2.正直に相手に伝える
これが一番得策だと思います。
相手が原因で起こった感情でないのなら、「ごめん、今ちょっとイライラしてるんだよね」「嫌なことがあって、今機嫌が悪いんだ」と伝えましょう。
イライラしている原因が相手には関係がないことなのに、ムスッとしたままそのことを言わないままでいると、男性側は意味がわかりませんし、せっかく自分に時間を使ってくれているのに失礼ですからね。
怒りの原因が相手なのであれば、「実は今怒ってる。でも、すぐに話すと余計なことまで言ってしまいそうだから、考えがまとまるまで少し待ってほしい」と伝えてみてください。
何度も言いますが、言わないとわからないんです。
怒りやイライラが生じたとき、すぐに言えないのであれば、「1」を実行してみましょう。
ちなみに、「女性が話を蒸し返して怒ったりすねたりするのが嫌だ」という男性がいますが、これは感情をダイレクトに出されるから嫌なのであって、冷静に言い方さえ気をつければ、言うのが後になっても問題ありません。
もし、「じゃあそのとき言えばよかったじゃん」と言われれば、前述のように「余計なことまで言ってしまいそうだから、考えをまとめていた」と言えばいいでしょう。
3.趣旨を見失わない
これは非常に大切なことです。
たとえば彼氏とケンカをして、「私からは絶対に謝らない!」と言う女性がいます。
しかし、優先したいのはしょうもないプライドなのか、仲直りしたいという気持ちなのか、どちらなんだということなんですよ。
いきなり不機嫌になって思っていることを言わない女性も同じ。
「言わなくてもそれぐらいわかってよ」という意地なのか、伝え方には困るかもしれないけれど、思っていることを相手に言って自分が何にイライラしていたり怒っていたりするのかを理解してほしいのか、どちらが大事なんだということです。
彼女が不機嫌になったとき、注意したほうがいい男性の態度
女性が不機嫌になったとき、男性の態度にも注目してみてください。
もし、一緒になって怒るような男性であれば、気をつけたほうがいいですね。
特に、物に当たる、公衆の面前なのに声を荒げる場合は要注意。
危機管理能力に長けた女性なら、相手のこういった一面を垣間見たときに、別れを決意することがよくあります。
「何もそれぐらいで……」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、物に当たったり、周囲に人がいるのに声を荒げたりするような男性は、瞬間湯沸かし器のようにすぐ怒りだします。
しかも、何がスイッチとなって怒るかわからない場合が多いです。
さらに、人格否定につながるようなモラハラ発言がセットになっていることもよくあるんですよね。
人は、怒っているとき、調子に乗っているとき、人と別れたり離れたりするときに本性が出るので、怒り方にその人の人格が表れるといっていいでしょう。
では逆に、男性のどういった態度なら大丈夫かというと、「ねえ、どうしたの?」「何か怒ってる?」となだめるように聞いてきたり、「怒ってる? ちゃんと言ってくれなきゃわかんないよ」と、諭すように言ってきたりする人なら、その男性は彼女のことを理解しようと努めています。
しかし、何度も何度も、理由も告げずに不機嫌になることが続くと、この優しさがなくなることはお忘れなく。
仏の顔も三度までということです。
「恋愛上手な女性」は思っていることを言葉にする
以上になりまして、しつこいようですが、言葉なくしてわかり合えることは不可能です。
恋愛上手な女性は、怒りであれイライラであれ、どんな感情を抱いてもちゃんと言葉で相手に伝えます。
それは、うれしいときや楽しいときでも変わらないんですね。
恋愛下手な女性は、思っていることをちゃんと相手に言いません。
とくに、怒りや悲しみを感じたときほど、その傾向が強くなるといっていいでしょう。
お互いのことを理解し合えている円満なカップルは、会話の数が尋常じゃないぐらい多いことを忘れないでください。
(藤本シゲユキ)
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