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未経験でも大丈夫? 女性の転職を成功させるポイント3つ

中谷充宏(キャリアカウンセラー)

こんにちは、キャリアカウンセラーの中谷充宏です。
最近、私のところに多く寄せられている、20代、30代、40代の女性の転職に関する相談や質問から、女性の転職には何が必要で、どうしたら成功するのかを解説していきます。

【年齢別】女性の転職理由とは?

女性が転職を考える理由とは

女性が転職を考える理由はさまざまですが、まずは年代別に整理してみましょう。

20代の転職理由

20代は、ようやく仕事に慣れてきてまわりが見えてくる時期。特に20代後半となると、一人前の戦力として企業から期待されていることでしょう。その過程で自分と業界、企業、職種といったものとのギャップが大きくなり、転職を意識しはじめる人が大きなウェイトを占めます。

さらに、これは大きく分けて2つのケースに分類されます。

ひとつ目は、実際に入社して働いてみたけれど、自分が思っていた働き方との相違を感じ、軌道修正したいと考えるケース。自身の思い描くキャリアを形成したいという思いが強い年代の彼らは、ひと昔前とちがって転職に対する抵抗がありません。まして昨今の人手不足という追い風もあり、転職する環境は十分に整っています。

2つ目は、自分の時間を大事にして働きたいというケース。「ワークライフバランス」や「働き方改革」といったワードが既に定着したように、長時間労働やハードワークをこなしてキャリアを積んでいくのは、いまや時代遅れといえます。

若くて体力がある世代ですが、「毎日の残業と度重なる休日出勤で体調を崩した」「いまはなんとかこなせているが、こんなストレスフルな仕事をこの先続けていけるか不安」と考える人が多いのも事実。趣味を含め個人的な活動や自分のペースを邪魔されたくない、というプライベート重視な働き方も増えている傾向にあります。

30代の転職理由

一方、30代となると、結婚や出産、育児という転機を迎える人が多いこともあって、自分中心、プライベート最優先とは言っていられない環境です。

30代前半でも10年近くのキャリアを積んでいることになりますから、既述の出産、育児といった家庭の事情を勘案しながらも、この道のプロフェッショナルとしてより高いフィールドで自分を高めたい、という思い実現のために転職を考える人が多いです。

40代の転職理由

最後に40代、この年代になると積んできたキャリアは人によってさまざまですが、転職市場ではなかなか動かなかった年代と言えます。ただ、最近はミドルシニア層に特化した転職支援サービスが増えてきたこともあり、この世代の転職が盛んになりつつあります。子育てが落ち着いてきた人は、今まで培ってきた20年近くのキャリアを残りの人生でどう活かしていくか、という視点で考え転職する人が多いといえるでしょう。

転職に適したタイミングはあるの?

転職に適したタイミングやしやすい時期は、男性も女性も同じ。女性だからといって特別に何かあるわけではありません。

業界、職種や企業によって、求人が盛んな時期とそうでない時期はバラバラです。しかし、マクロ的に見ると、日本全体はどこも人手不足で、通年採用を実施している企業が増えています。したがって、この時期を逃してしまうともはやチャンスはない、ということはないでしょう。

ただ、日系企業は年度(4月1日~3月31日)で動くところが多いため、4月1日入社に合わせて、年明けからの求人が盛んになる傾向も。一方、外資系企業は年(1月1日~12月31日)で動くところが多いため、秋口から年末にかけての求人が盛んになります。この2つの時期は念頭に置いておくとよいでしょう。

ミクロ的に見ると、家庭の事情を考えておくべきだといえます。結婚、出産、育児、子どもの教育など、自分だけの決断だけでは判断できないことがあるからです。一時期「嫁ブロック」というワード(妻が夫の転職を反対、阻止すること)が流行りましたが、家庭でよく話し合って結論を導かないと、その逆の「旦那ブロック」も充分に起こり得るということです。

女性が転職で注意するべき点とは?

女性が転職する際に注意すべきポイントは3つ。

安定して働けるか

まず「転職先でちゃんと安定して働けるかどうか?」です。たとえば、長時間労働、ハードワークが当然とされる職場なら体力面で劣る女性に不利で、気持ちはあっても体がついていかない、というケースも考えられます。企業研究をしっかりと行って、転職すべきかどうかの判断に役立ててください。

ライフイベントのタイミングに注意

次に「結婚、出産、育児といった人生の転機を、どのように織り込んでいくか?」です。たとえば小さな子どもがいたとして、自分はなんら問題なく働けると思っていても、企業側が難色を示す場合がまだあります。有利なタイミングで転職するため、人生の転機となる時期をずらすことも重要なポイントになるでしょう。

逃げない覚悟はあるか

最後に「転職すると決めたら、逃げない、覚悟を決める」ということ。面接で「いざとなったら専業主婦になればいい」といった甘さが透けて見えてしまうと、うまくいくものもダメになってしまいます。

専門家が教える転職成功のポイント

女性に人気の職種って?

大型バスの運転手やタクシードライバーといった、以前は「男性の職場」というイメージが強かった仕事にも、いまや女性はどんどん進出しています。ただ、どの年代であっても、事務系、バックオフィス系の仕事は女性に大人気で、人手不足の昨今でも競争率は高いままです。

未経験から正社員を目指すことは可能?

結論から言うと「可能」です。未経験だとしても、歩合制の営業や介護、飲食といった超人手不足の業界なら、すぐに正社員になれるでしょう。

ただ例外として、一般的な処遇がいい、安定している、といった条件を求めて正社員になるのは難しい場合があります(第2新卒といった若手は除きます)。人気の事務で正社員になるなら、事務に活かせそうな資格を取得しておく、派遣社員や契約社員として働いて実務経験を積んでおく、といった事前準備が必要になってきます。

転職を成功させる面接のポイントとは

面接時の服装

面接時の服装については、絶対に外さないオーソドックスな格好で臨んでください。当たり前ですが、不快感を与えるような華美な化粧なども不要です。特に色気を醸し出すようなビジュアルだと、同性の採用担当には大不評です。

面接時の対応

ズバリひと言でいうと「質問に対して的確に回答すること」です。面接がうまくいかない人は、ついつい冗長的に話してしまう、もしくはその逆で全然話さないという、二極に偏る傾向があります。面接官の質問をしっかりと聴き、端的に答えること。志望動機を聞かれているのに、自己PRを話してしまう、みたいな状況が実際によくあるのです。もし質問の意図がわからなければ、「申し訳ございません。この質問はこれこれこういった主旨と捉えてよろしいでしょうか?」と確認するようにしてください。

志望動機の伝え方

次に志望動機ですが、超有名企業でない限り、充実した志望動機を語るのがなかなか難しいのが実情です。そこで事前のきちんとした企業研究が必要になります。限られた時間のなかで実際にできることとしては、「(1)求人情報や応募企業のホームページを隈なくチェックする」、「(2)ネット検索して(1)以外のサイトから応募企業の情報をチェックする」、「(3)現職(前職)の人脈を活用して関係者からリアルな話を聞く」の3つに限定されます。実はこうした当たり前のことすらやらない人が多いもの。これらを意識的にやるだけで、面接官が抱く印象は変わってくるはずです。

 

転職が頭に浮かんだら、周到な準備を!

慣れない転職だからこそ、事前準備が大きな差となって現れます。そしてこの事前準備には相応の手間・暇がかかりますので、しっかりと見通しを立てた上で、転職活動を始めるようにしてください。

(中谷充宏)

※画像はイメージです

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