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肉じゃがの肉は豚肉or牛肉? 肉の種類や部位別の作り方【レシピ付き】

須賀いづみ(フードデザイナー/フードライター)

ファナティック

時代が変わっても揺るぎないモテ料理と言えば、肉じゃがですよね。ご飯のおかずとしても、お酒のおともにもぴったりの最強の料理ですが、そのお肉には人によってこだわりがあるようです。肉じゃがに使う肉について一般女性のみなさんに聞いてみました。さらに、フードコーディネーターの須賀いづみさんに、肉の種類や部位別のおいしい作り方を教えてもらいました。

多数派はどっち!? 肉じゃがに入れるなら、豚肉派? 牛肉派?

肉じゃが

まずは一般女性に、肉じゃがに入れる肉についてアンケート調査をしてみました。皆さんどんな肉を使っているのでしょう。

ほぼ半々だけど、人気なのは牛肉!

Q.肉じゃがのお肉は豚肉派? 牛肉派?
豚肉派……48.0%
牛肉派……52.0%
※有効回答数170件

若干ではありますが、牛肉派の人のほうが多い結果となりました。それぞれの理由を見てみましょう。

【肉じゃがは豚肉派】の意見

素朴でヘルシーな味わい!

・「じゃがいもとの相性が抜群だと思うから」(31歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「実家の肉じゃがが豚だったので。卵でとじたときも合うと思う」(32歳/食品・飲料/技術職)

・「牛肉だと脂っぽくなりそうだから」(29歳/ソフトウェア/技術職)

豚肉の魅力はなんといっても素朴なおいしさ。脂身も甘みがあって、甘辛の味つけともよく合います。肉じゃがはリメイクの幅も広い料理ですが、クセが少ない豚肉ならどんなリメイクでもおいしさを損なうことなく楽しめそうですね。

リーズナブルでしっかりおいしい

・「家庭料理は安くできたほうがいいと思うから」(30歳/医療・福祉/事務系専門職)

・「豚肉のほうが安くてたくさん食べられるから」(26歳/建設・土木/事務系専門職)

牛肉に比べ価格が安いのも豚肉のいいところ。一家で食べるとなれば質より量という選択をせざるを得ないこともあります。ちょっと余裕がないときでも、しっかりおいしい肉じゃがが作れるのはうれしいですね。

【肉じゃがは牛肉派】の意見

肉じゃがといえば、牛肉!

・「母が作ってくれる肉じゃがの肉が牛だったので、慣れ親しんでいる」(29歳/情報・IT/技術職)

・「豚肉の肉じゃがにを食べた記憶がないので、その発想がなかった」(26歳/印刷・紙パルプ/事務系専門職)

・「家の味がそうだった、豚を使うのは大人になってから知った」(35歳/その他/営業職)

育った家庭の味は大人になっても忘れないもの。肉じゃが=牛肉というイメージが強い人も多いようです。西日本では牛肉、東日本では豚肉を使う傾向にあるとも聞いたことがあります。育った地域によってもちがうかもしれませんね。

お肉をしっかり味わいたい

・「牛肉のほうがコクが出ておいしいです」(33歳/ソフトウェア/事務系専門職)

・「味つけがシンプルな分、お肉のうまみを出したい」(26歳/情報・IT/技術職)

あっさりしがちな豚肉に比べて、「肉!」という主張が強いのが牛肉です。牛肉の味が染みたジャガイモはたまりませんよね。お肉好きにとっては牛肉の濃厚な味わいは欠かせません。

肉の種類&部位別に肉じゃがの作り方は変えるべき?

さて、豚肉派牛肉派それぞれいた、肉じゃがのお肉ですが、肉の種類によって味付けや作り方を変えたほうがいいのでしょうか? たしかに、両者それぞれに魅力がある分、それを引き立てる作り方というものもありそうです。また、どんな部位を使うのがベストなのでしょう。薄切りや細切れのイメージはありますが、塊肉でもいいのでしょうか? そのあたりの疑問を、須賀さんに詳しく教えてもらいました。

肉の種類や部位によって作り方は変えるべき?

牛肉と豚肉はどちらを使ってもおいしい肉じゃがができます。ただし、どちらの場合も、じゃがいもとの煮込み時間のバランス、味の染み込み具合を考えて薄切り肉を使うのがベストです。

また、ひき肉で作る肉じゃがもオススメ! 特に新じゃがの季節にはコロコロと小さな新じゃがとひき肉で作る煮っころがし風の肉じゃがもおいしいですよ。

また、お肉の種類によって味付けを大きく変える必要はないですが、入れるタイミングを変えるだけで、お肉の柔らかさが変わります。

お肉の選び方

牛肉の場合

牛肉は、切り落としや薄切り肉がベスト。部位はそこまでこだわる必要はないですが、必ず薄めにカットされた肉であること、さらに赤身と脂身が半々くらいだといいですね。赤身が多いと煮込んでいるうちに固くなってしまうので、程よい脂身があるほうが柔らかい食感を残した肉じゃがを作ることができます。

豚肉の場合

豚肉も牛肉同様、切り落としや薄切り肉がオススメです。中でも豚バラ肉は程よく脂身があり、豚肉の中でも加熱しても固くなりづらいです。肉じゃがのようにある程度煮込み時間を要するものと相性がいいですよ。

【肉の種類別】肉じゃがレシピ

さて、肉の種類別にベストな肉じゃがレシピを須賀さんに教えてもらいましょう。肝心なのはお肉を入れるタイミングのようです! また、少し話にも登場した「ひき肉の肉じゃが」、さらに、変わり種肉じゃがのレシピも教えてもらいました。いつもの肉じゃがにマンネリしたとき、余った肉じゃがのアレンジに参考にしてみましょう。

牛肉の肉じゃが

材料

・ 牛肉(肩ロース薄切り) 150g
・ じゃがいも 中3個(300g程)
・ 玉ねぎ 1/2個
・ 人参 1/3本
・ 絹さや 4本
・ しらたき 1袋(150〜180g)
・ 水 400cc
・ 酒 大さじ2
・ 砂糖 大さじ1
・ みりん 大さじ2
・ 醤油 大さじ3
・ オリーブオイル 大さじ1

作り方

1. 牛肉は3cmの幅でカット、じゃがいもは4等分にカット、玉ねぎはくし切り、人参は乱切りにする。絹さやは塩を少々入れたお湯でさっとゆでて2等分にカットする。しらたきは食べやすい長さにカットする。
2. 中火で熱した鍋にオリーブオイルをひき、じゃがいも、玉ねぎ、人参を入れて炒める。

3. 野菜に油が回ってきたら、牛肉としらたきを入れてさらに炒める。
4. お肉の色が8割程変わってきたら、水と酒を加え、一度煮立たせる。ここでしっかりアクを取っておく。

5. 砂糖とみりんを加えたら弱火に落とし、落し蓋をして10分煮込む。

6. 醤油を加えてさらに10分煮込む。火を消して15分〜1時間程置いたら完成。盛り付けの際にゆでてカットしておいた絹さやを添える。

調理のポイント

牛肉は最初に炒めて火を通しすぎるとお肉が固くなってしまうので、途中で加えて煮込みながらじっくり火を通すようにしましょう。肉じゃがの場合、調味料は砂糖とみりんで甘みをしっかり染み込ませてから、最後に醤油を加えて味を整えるのがポイント。また、煮物は最後に火を消して冷めていく過程で味がしっかり染み込みます。15分置くだけでもちがいが出ますよ。

豚肉の肉じゃが

材料

・ 豚バラ肉 150g
・ じゃがいも 中3個(300g程)
・ 玉ねぎ 1/2個
・ 人参 1/3本
・ 絹さや 4本
・ しらたき 1袋(150〜180g)
・ 水 400cc
・ 酒 大さじ2
・ 砂糖 大さじ1
・ みりん 大さじ2
・ 醤油 大さじ3
・ オリーブオイル 大さじ1

作り方

1. 豚バラ肉は3cmの幅でカット、じゃがいもは4等分にカット、玉ねぎはくし切り、人参は乱切りにする。絹さやは塩を少々入れたお湯でさっとゆでて2等分にカットする。しらたきは食べやすい長さにカットする。
2. 中火で熱した鍋にオリーブオイルをひき、豚バラ肉を炒める。

3. 火が通ったら、じゃがいも、玉ねぎ、人参、しらたきを入れて、油が回るまで炒める。

4. 水と酒を加え、一度煮立たせる。ここでしっかりアクを取っておく。
5. 砂糖とみりんを加えたら弱火に落とし、落し蓋をして10分煮込む。

6. 醤油を加えてさらに10分煮込む。火を消して15分〜1時間程置いたら完成。盛り付けの際にゆでてカットしておいた絹さやを添える。

調理のポイント

味付けは、牛肉の場合と同じですが、豚バラ肉の場合は野菜より先にお肉を入れてOK。固くなりづらいお肉であるので、豚バラ肉の油を野菜に染み込ませる感覚で一緒に炒めてから煮込みましょう。また、アクと一緒に脂が浮きやすいので、気になる人はアクを取るタイミングで過剰な脂も取っておきましょう。

ひき肉の肉じゃが

材料

・ 合挽き肉 150g
・ じゃがいも 中3個(300g程)
・ 玉ねぎ 1/2個
・ 人参 1/3本
・ 水 300cc
・ 酒 大さじ2
・ 砂糖 大さじ1
・ みりん 大さじ1
・ 醤油 大さじ2
・ オリーブオイル 大さじ1

作り方

1. じゃがいもは6等分にカット、玉ねぎは薄切り、人参はイチョウ切りにする。

2. 中火で熱した鍋にオリーブオイルをひき、合挽き肉を加えてしっかり火が通るまで炒める。

3. じゃがいも、玉ねぎ、人参を加えて油が回るまで炒める。
4. 水と酒を加え、一度煮立たせる。ここでしっかりアクを取っておく。

5. 砂糖とみりんを加えたら弱火に落とし、落し蓋をして10分煮込む。
6. 醤油を加えてさらに5分煮込む。火を消して15分〜1時間程置いたら完成。

調理のポイント

ひき肉は臭み出やすいので、はじめにしっかり火を通しましょう。肉の形状上はポロポロとして食べづらいので、野菜も小さめにカットしてスプーンを使っても食べられるようにしておくのがオススメ。お肉や野菜のうまみを余すことなく食べることができます。具材が小さくなることによって、煮込み時間も多少短くなりますよ。

マンネリ打破に! キムチ肉じゃが

材料

出来上がった肉じゃがプラス……
・ 白菜キムチ 100g
・ コチュジャン 小さじ2

作り方

1. 出来上がった肉じゃがに、白菜キムチを入れて、コチュジャンを溶かし入れる。全体を混ぜ合わせたら完成。

調理のポイント

キムチ肉じゃがは、レシピ通りに作った肉じゃがの最後に白菜キムチとコチュジャンを加えるだけ! まったくテイストのちがう肉じゃがに変身します。上記で紹介したの牛肉、豚肉、ひき肉のレシピのどれでもよく合いますよ。肉じゃがが残ってしまった翌日のアレンジとしてもオススメ。韓国料理のようなメニューになります!

まとめ

いつもなんとなく決まったお肉で作っていた肉じゃがも、牛か豚を変えてみたり、ひき肉を使ってみたりするだけで、新たなおいしさに目覚めるかもしれません。牛肉から豚肉、豚肉から牛肉に変える際は、須賀さんのレシピを参考に、お肉を入れるタイミングにだけ注意しましょう。また、肉じゃがを作りすぎてしまった場合やいつもの味付けに飽きてしまった場合は、ぜひキムチとコチュジャンでアレンジして楽しんでみてくださいね。

(須賀いづみ、ファナティック)

※『マイナビウーマン』にて2016年3月にWebアンケート。有効回答数170件(22歳~34歳の働く女性)

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