阿部未悠 / 櫻井心那 MY LIFE, MY GOAL. - 人生の目的が、私を強くした

作成: 2024.09.02

(左)阿部未悠選手　(右)櫻井心那選手

結果を残す一流アスリートは、肉体的、技術的な凄さだけでなく、メンタル的な強さも兼ね備えています。そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなく、何度となく挫折や逆境に見舞われてきたことでしょう。それでも挑戦をやめなかったのは、“人生の目的”があったからにほかなりません。

今回はプロゴルファーの阿部未悠選手と櫻井心那選手にインタビュー。2人の強さの秘密や今後の夢、そして成功の陰にあった葛藤や苦労に迫りました！

プロを目指したキッカケは
「小祝さくら選手への憧れ」（阿部未悠）

【阿部未悠（アベミユウ）選手】

ーー本日はよろしくお願いします。まずは阿部選手がゴルフを始めたキッカケについて教えてください。

10歳のときに父の勧めで始めました。練習場にいったのですが、最初からすごく楽しくて、すぐに夢中になったのを覚えています。

ーーなぜ、そこまでゴルフが好きになったのですか？

初めてゴルフに触れたときにはもう「これだ！」という感覚がありましたね。それまではクラシックバレエに打ち込んでいたのですが、その日以来、完全にゴルフへシフトチェンジしたほどです。

ーープロを目指すようになったキッカケなどはありますか？

2つ上の小祝さくらちゃんの影響が大きいですね。私が北海道のゴルフスクールに通い始めたとき、プロを目指すアスリートクラスで頑張っていて、そのカッコいい姿に憧れました。ゴルフを始めてすぐに「自分もこうなりたい」と思える選手と出会い、その背中を追って自然とプロを志すようになったんだと思います。

結果を残せずに葛藤したプロ転向後の2年間

ーー今の結果を出すまでに苦労したこと、葛藤したことなどがあれば教えてください。

プロ転向後の2年間はいろんな葛藤がありましたね。周りには「もうすぐ勝てる」と言われていたのですが、なかなか勝てなくて。

私はゴルフを始めたのが遅い方だったので、アマチュア時代はなかなか結果を出せずにいたのですが、それでも「絶対にみんなに追いついてみせる」という強い気持ちで練習に打ち込みました。だから初めて優勝したときは、私を信じて応援してくれた人たちへの感謝の気持ちでいっぱいでしたね。

ーープロゴルファーを職業にすると決めた際、将来の不安などはありませんでしたか？

幼い頃からプロゴルファーになるのが夢だったので、特に不安みたいなものは感じませんでした。

ーーコースマネジメントで気をつけてることがあれば教えてください。また、「この選択は私らしかった！」という具体的なエピソードがあれば教えてください。

「攻守をハッキリさせること」でしょうか。そのために攻めて、結果的にミスしたとしても、ちゃんとリカバリーできるように練習しています。

例えば、優勝したときの18番ホールはセカンド（2打目）で攻めて、グリーン（カップが設けられている場所）の奥に突っ込んでしまいましたが、アプローチ（グリーンに近い場所からボールを寄せるショット）でリカバリーしてパー（規定の打数）をセーブすることで、優勝を決めることができました。すべて作戦どおりだったのですが、私らしいプレーだったなと思います。

「ゴルフを楽しんでいる自分」が一番自分らしい

ーー阿部選手にとって「自分らしさ」とは何でしょう？

やっぱり「ゴルフを楽しんでいる自分」が一番自分らしいのかな。

ーーこれからの夢や挑戦したいことがあれば教えてください。

今振り返ってみると、2年目はシード権獲得、3年目は前半戦に初優勝が果たせているので、今年は複数回の優勝を目指したいと思っています。あとは近い将来、アメリカで戦いたいという気持ちもありますね。

ーー1人の女性として、これからの人生で大切にしたいことや叶えたい夢、または不安やリスクを感じていることはありますか？

プロアスリートという道を選んだ以上、試合中の怪我のリスクはもちろん、病気や事故などで試合に出られなくなるリスクは常にあると思います。それでも自分ができる限りのベストを尽くすことで、プロゴルファーとして少しでも長く第一線で活躍したいと考えています。

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キラキラしたイ・ボミ選手を見て
「自分もこうなりたい！」（櫻井心那）

【櫻井心那（サクライココナ）選手】

ーー櫻井選手、よろしくお願いします！最初に、ゴルフを始めたキッカケについて教えていただけますか？

もともと父がゴルフをしていて、私が5歳のときにダンロップフェニックストーナメント（日本最大級のゴルフトーナメント）に連れていってくれたんです。そのときに見た石川遼選手に憧れて、6歳でゴルフを始めました

ーーゴルフが好きになった理由などはありますか？

小学6年生のときに九州小学生ゴルフ大会で優勝することができたのですが、その頃にはすでにゴルフに夢中になっていましたね。

ーーその頃にはすでにプロを目指していたのでしょうか？

ちょうど九州小学生ゴルフ大会と同時期に、地元・長崎のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブでトーナメントが開催されて、その大会にイ・ボミさんが出場していたんですよ。そのときに見たイ・ボミさんがすごくキラキラしていて、可愛くて、しかもゴルフも上手くて……。「自分もこうなりたい！」と思って、本格的にプロを目指すようになりました。