離乳食の米粉はいつから? 初期・中期・後期レシピ【管理栄養士監修】
今回の離乳食テーマは「米粉」。米粉を使った離乳食レシピを紹介します。また「おかゆが作れるってほんと?」「米粉で蒸しパンやパンケーキは作れる?」「離乳食ではどんな米粉を使えばいい?」など、離乳食で米粉を使う際の疑問も解決しますよ!
米粉、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
米粉って何?
米粉はお米を細かく砕いて粉状にしたもの。うるち米という普段食べているご飯の米を砕いたものと、もち米を砕いたものの2種類があります。
米粉の種類に注意! 離乳食にはうるち米から作った米粉を
うるち米の米粉ともち米の米粉、離乳食に最適なのはうるち米の方です。
もち米の米粉は、粘り気が強いためのどに詰まる危険があり、離乳食には向きません。離乳食にはうるち米100%でできた、米粉を使いましょう。
離乳食の米粉、時期別・調理のポイント
それでは、離乳食の時期に分けて調理のポイントを見ていきましょう。
<初期ごろから>おかゆやとろみ付けに
米粉は、普段食べているお米を細かく砕いたものなので、水を加えて加熱すると裏ごしなしでとろとろのつぶし粥が作れます。
また、加熱するととろみがつくので、水溶き片栗粉の代わりに料理にとろみをつけることができますよ。
<完了期ごろから>パンケーキなどで小麦粉がわりに
米粉を小麦粉の代わりとして、食パンやお焼き・蒸しパン・パンケーキなどつかみ食べできる料理やおやつにできます。ダマになりにくいので、使いやすいですよ。
なお、米粉には小麦アレルギーのアレルゲンの1つであるグルテンが含まれていませんので、小麦アレルギーの赤ちゃんにも食べさせることができます。
米粉の離乳食、よくある疑問
離乳食に米粉を使う際の疑問についてお答えします。
お米と米粉、栄養は違うの?
米粉はお米を細かく粉砕したものなので、原料であるお米と栄養価は変わりません。
食べているうちにおかゆが水っぽくなるのはなぜ?
うるち米の主成分であるでんぷんは、唾液で分解されます。唾液のついたスプーンでおかゆをかき混ぜると、でんぷんが分解されて水っぽく、サラサラになってしまいます。
お菓子やパンに用いる米粉はどう選ぶ?
上新粉よりも粒子が細かい米粉があります。小麦粉と同じようにふっくらしたパンやお菓子を作るときは、粒子の細かい米粉を使います。
通常は「製パン用」「菓子用」など用途にわけられて書いてあるので、表示を確認して買うといいでしょう。
米粉の離乳食レシピ! 初期・中期・後期
<離乳初期のレシピ>つぶし粥
材料(1回量)
・米粉 小さじ1杯
・水 大さじ2杯
作り方
① 耐熱容器に米粉・水を入れ、米粉のダマがなくなるまで混ぜる
② 電子レンジ(600W)で1分加熱し、よく混ぜる
<離乳中期のレシピ>ささみの野菜あんかけ
材料(1回量)
・鶏ささみ 10g
・にんじん 10g
・小松菜 葉先2枚
・ささみの茹で汁 50㏄
・米粉 小さじ1/2杯
作り方
① にんじんはやわらかく茹でてフォークでつぶし、小松菜は茹でてみじん切りにする
② ささ身は茹でてフォークで細かくほぐす
③ ささみのゆで汁に①を入れ、小さじ1の水で溶いた米粉を加えとろみをつける
④ ②と③を和えてできあがり
<離乳後期のレシピ>米粉のさつま芋蒸しパン
材料(作りやすい分量)
・米粉 25g
・ベーキングパウダー 小さじ1/2杯
・豆乳 25cc
・さつま芋 30g
作り方
① 米粉とベーキングパウダーを混ぜ、豆乳を加えて混ぜる
② 7ミリ角に切ったさつま芋をカップに入れ、①を流し入れる
③ 湯気のあがった蒸し器で10分蒸す。串を刺して何もついてこなければOK
まとめ
お米を粉にした米粉は離乳食の初期から使え、粒がない状態なので裏ごしなどの手間も省けます。また、少量の水で溶いて加熱すると、料理にとろみをつけることもできます。米粉にはグルテンが含まれておらず、小麦アレルギーの赤ちゃんにも安心して食べさせることができます。
米粉には種類がありますので、うるち米でできたものを使用し、お菓子やパンにはより粒子の細かい米粉を使用することをおすすめします。また、白玉粉などのもち米の米粉は、粘りが強く出ることがあり、のどに詰まる危険があり、離乳食には使わないようにしましょう。
(文:三浦真由美 先生、監修:川口由美子 先生)
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