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2022年03月20日 10:16 更新

【2022年3月】絵本のプロが選ぶ 0~5歳年齢別おすすめ6冊『3人のママと3つのおべんとう』ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

『おべんとうバス』(作・絵:真珠 まりこ/ひさかたチャイルド)

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「バスにのってください」真っ赤なおべんとうバスはみんなが来るのを待っています。最初にやってきたのはハンバーグくん。「ハンバーグくーん」「はーい」と元気にご挨拶してバスに乗ります。お次は……「エビフライちゃん」「はーい」とバスに乗り込みました。「たまごやきさーん」「ブロッコリーくん」と次々にバスに集まってきたお弁当のおかずたち。さぁみんなが揃ったら、お出かけにしゅっぱーつ!

鮮やかな色と黒の太く柔らかい線で描かれた絵が赤ちゃんの目にも優しい、春のお出かけシーズンにぴったりの絵本です。おはなし会でも大人気で、子どもたちもお弁当のおかずたちと一緒になって「はーい」とお返事して大盛り上がり! ページの角が丸くカットされていたり、片手でもめくりやすい厚紙でできていたりと、小さいお子さんとも読みやすい本の形になっています。赤ちゃんに嬉しいポイントがたくさん詰まった一冊です。

1歳向け

『おべんとうばこのうた』(構成・絵:さいとう しのぶ/ひさかたチャイルド)

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♪「これっくらーいの おべんとうばーこに」でおなじみのわらべうたが楽しい絵本に! 絵と構成を手掛けたのは、『あっちゃんあがつく たべものあいうえお』(リーブル刊)で大人気のさいとうしのぶさん。はじめに、お弁当箱がユーモアたっぷりの踊りで登場です。次におにぎり、きざみしょうが、ごましお、にんじん……次から次へと歌に合わせて、飛んだり跳ねたりしながらお弁当箱の中へ入っていきます。

子どもの頃からよく知っているこの歌。当時は「きざみしょうが?」「すじのとおったふき?」とわからない部分もありつつ歌っていました。でも、この絵本を開きながら歌えばその疑問もまるっと解決。「こんなお弁当だったんだ」「こんなに愉快な歌だったなんて」と思わせてくれるほど魅力的な絵本です。よーく絵を見ると、手遊びの”ふり”をおかずたちが踊ってる! ぜひ親子で歌って、踊りながらお楽しみください!

2歳向け

『おべんとう』(作:小西 英子/福音館書店)

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お弁当箱を用意して、さあて何から入れようか? 一番はじめは、ふっくらほかほか炊きたてごはん。次にあつあつミートボール、ふんわり卵焼き、ぷりぷりウィンナー……最後に、ごまをぱらぱらふりかけて、デザートに真っ赤なイチゴを。とってもおいしそうなお弁当のできあがり!

あぁ読んでいるだけでお腹がすいてきちゃう。からっぽだったお弁当箱がおいしそうなおかずでどんどん埋まっていく様子は、見ているだけで心が躍ります。リアルに描かれたおかずの絵は、小さなお子さんでも本物のおかずと同じだと認識しやすいそう。ごっこ遊びをする年齢のお子さんにもおすすめです。

絵本に手を伸ばして「もぐもぐ」と食べてみたりと、あそび絵本としてもお楽しみください。まるで本当に目の前で作っているかのように湯気や照りが描かれているので、空腹時に読むと大人でもお腹が鳴ってしまうかも! 赤ちゃんから大人まで一緒にお腹がすいちゃう絵本です。

3歳向け

『おたすけこびととおべんとう』(作:なかがわ ちひろ、絵:コヨセ・ジュンジ/徳間書店)

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朝、お父さんがキッチンで料理をしながらおたすけこびとに電話しています。どうやらお弁当を届けてほしいとのこと。さあ、おたすけこびとたちのお仕事の時間です。目的地はたんぽぽ島。いろいろな船やはたらく車を総動員して、おたすけこびとたちは慎重に大きいお弁当を運びます。お弁当の時間まではもうすぐ。はたして、おたすけこびとたちは間に合うのでしょうか?

大人気の「おたすけこびと」シリーズより、春の遠足の季節にぴったりの一冊をご紹介します。毎回乗り物好きの子どもたちを楽しませてくれる本シリーズ、今回は船が登場! お弁当を落としたりひっくり返したりしないかと、読んでいるほうもハラハラドキドキの大冒険をしている気分になります。細かく描き込まれた絵は見どころたっぷりなので、親子ですみずみまで見てみてくださいね。本文だけでなく「見返し」と呼ばれる表紙を開いてすぐのページもお見逃しなく。かわいいお弁当がずらっと並んだ様子は圧巻ですよ!

4歳向け

『やまがみさまのきょだいべんとう』(作:大串 ゆうじ/偕成社)

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20年に一度開かれる「山神さま 大まんぷく祭り」。大きな山神さまのために巨大なお弁当を作るとても大事なお祭りです。春になると村人たちは巨大弁当作りで大忙し。お米は子どもがやっと一粒持てるくらいの大きさ。ちくわはキリンの首にぴったりの長さ。卵焼きには卵を500個も使います。桜が満開になった日にやって来るという山神さま。ついにその日がやってきました……。

大きくて豪華なお弁当作りは、それ自体がお祭りみたいでとっても楽しそう。村長が指示を出す塔があったり、テレビ取材の人がいたり、人間ではなさそうな人がいたり。細かくて遊び心いっぱいの絵はずっと見ていても見飽きません。また、謎だらけで予測不可能な展開のお話もこの絵本の魅力。「これは何のためのお祭りなんだろう?」「山神さまはどんな姿なんだろう?」 これらの答えは最後までお楽しみ。きっと驚くこと間違いなし!

5歳向け

『3人のママと3つのおべんとう』(作:クク・チスン、訳:斎藤 真理子/ブロンズ新社)

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今日はほしのこ幼稚園の遠足の日です。ハナマンションに住む3人のママたちは、急いでお弁当を用意して子どもたちを送り出しました。仕事をしながら、家事をしながらママたちはどこかそわそわ。「お弁当食べたかな」「おいしいかな」と子どもたちの様子が気になります……。同じマンションに住む3人のママの1日のお話です。

韓国から、春に読みたいしっとりとした絵本が届きました。主人公は3人のママ。建設会社で次長として働くジソンさん。絵本作家のダヨンさん。3人の子どもがいるミヨンさん。子どもが「ママってこんなふうに思っているんだ」と知るきっかけになる一冊です。ほかにも、この絵本には忙しい毎日を送るママたちに寄り添った言葉が綴られていて、ママならきっとうなずいてしまう描写がたくさんあります。楽しそうに遠足から帰ってきた子どもたちの笑顔を見たり、春の訪れを感じたり、最後はあたたかく優しい空気に包まれる作品です。

まとめ

あたたかい日も増えてきたので、お弁当の絵本でまとめてみました。
当たり前のことですが、お弁当は作る人がいて、食べる人がいます。その人たちを繋ぐ「お弁当」にはそれぞれに物語があるなと思いました。お弁当から広がる物語の数々を、ぜひお楽しみください!

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