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2022年01月22日 08:50 更新

【2022年1月】絵本のプロが選ぶ 0~5歳年齢別おすすめ6冊『ゆき』ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

『ゆき』(絵:はたこうしろう/ひさかたチャイルド)

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窓から外を見ると……雪が降ってきた! 嬉しくってコートやマフラー、長靴に手袋も忘れて、急いでお外に。雪の上をずんずん歩いたり、犬と一緒に走りまわったり、雪だるま作ったり、雪で思いっきり遊びます。

「♪ゆきやこんこ あられやこんこ」で知られる童謡「雪」の絵本です。真っ白な雪の世界ではつらつと遊ぶ子どもたちの様子が見事に描かれていて、子どもから大人までみんなが知っている歌を視覚的にも楽しめる一冊。最初は女の子が1人ではしゃいでいましたが、犬と一緒に、そしてお友だちも加わって、歌が進むにつれてどんどん盛り上がっていきます。そして、最後にはお家で猫と温まる場面へと移り、あったかい気持ちになれる絵本です。

子どもの頃からなんとなく歌ってきた歌も絵本として見てみると、「こんな歌だったんだ」と、再発見があります。ぜひお子さんと一緒に歌いながらお楽しみください!

1歳向け

『ゆきのひのうさこちゃん』(作・絵:ディック・ブルーナ、訳:いしい ももこ/福音館書店)

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雪が降ったある日、うさこちゃんは外に遊びに行くことにしました。ソリにのったり、スケートをしたり、雪だるまを作ったり。するとそこに、寒くて泣いていることりに出会います。お家がないことりのために、うさこちゃんはお家を作ってあげることにしました。

大人気の「うさこちゃん」シリーズから冬にぴったりの一冊をご紹介。窓から真っ白な雪を見るうさこちゃん、外で遊ぶうさこちゃん、ことりのためにお家を作ってあげるうさこちゃん……。うさこちゃんはいつも同じ顔のように見えますが、ワクワクしていたり、楽しそうだったり、頼もしかったり、場面場面で違った表情を見せてくれます。そして、どんなときもこちらを見てくれている愛らしい目が、絵本の中でうさこちゃんと一緒に1日を過ごしているような気持ちにさせてくれます。

帽子とマフラーとコートを着たうさこちゃんは冬のお話でしか見れない姿。朝と寝る前の服の違いや、お母さんのファッションも素敵です。

2歳向け

『おもち』(作:彦坂 有紀、もりと いずみ/福音館書店)

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おもちを焼きましょう。網の上におもちをのせて、さあ焼こう。じりじりじりじり、おもちがだんだん熱くなる。ちりちりちりり、ほんのり裏が焼けてきた。いいにおいがしてきたよ。もう焼けたかな?

おいしそうなおもちは、なんと木版画で描かれたもの。こんがりと焼き色がついたり、ふくらんだり、食べる時にのびる様子も表現されていて、お腹が空いてきてしまう一冊です。この絵本のために作者のお2人がガスコンロやトースター、魚焼き器など、いろいろな道具でおもちを焼いてみた結果、1番綺麗な焼き色になったのは火鉢だったそう。絵本を読んだ後におもちを食べれば、よりいっそう絵本の世界を体感できそうです。喉につまらないようにだけ、ご注意くださいね。

3歳向け

『とらのこ とらこ』(作・絵:きくち ちき/小学館)

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ジャングルに暮らす小さなトラの子「とらこ」と親トラ。好奇心いっぱいのとらこは追った動物に逃げられたり、川で溺れたりしながら獲物をつかまえようと懸命にチャレンジします。そんなとらこを親トラは「とらこ とらこ」と優しく見守り、手本を見せ、危険から守ります。そうしているうちに、ついにとらこは……。

寅年におすすめのトラの絵本! この絵本は、当時トラに夢中だった、きくちさんの息子さんのリクエストから誕生したそうです。

淡い色と柔らかいタッチで描かれる親子のあたたかい世界とともに、狩りをする様子や危険なジャングルも同時に描かれていて、自然界についても教えてくれる一冊です。どんなにとらこがやんちゃに飛び回っても、どっしりと見守る親トラ。最後にはとらこの成長も見ることができて、自分の子どもの成長を重ねてしまう作品です。

4歳向け

『おひさまがおちないように』(絵:チュ・チョンリャン、原作:クオ・ツェンユアン、訳:青山 大樹、廣部 尚子/ライチブックス)

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夜があける頃、おひさまゆっくりのぼってきて、空が少しずつ明るくなってきました。おひさまの光で暖かくなった山の上では、動物たちが遊んでいます。お昼を過ぎる頃、おひさまがおっこちていくことに気が付いた動物たち。おひさまがおっこちないように、縛ったり、支えたり、押し上げたりしようと動物たちはいろんな方法を試しますが、おひさまはおちていってしまいました……。

世界最大規模の絵本原画コンクール、ブラチスラバ世界絵本原画展で2019 年に「金のりんご賞」 を受賞した作品です。中国の作家によって漆芸と油絵の組み合わせで表現される絵は、愛らしくてユーモアたっぷり。おひさまがおっこちないようにさまざまな方法で動物たちが奮闘する様子が楽しい一冊です。

5歳向け

『ゆきのけっしょう』(作:小杉 みのり、監修:武田康男/岩崎書店)

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よーく目を凝らしていたら、大発見。ほら!きらっと光った。雪の中に形が見える。雪の結晶。その結晶がどこから生まれるか知ってる? 雪の結晶の赤ちゃんが雲の中をふわふわ浮かびながら少しずつ大きくなって、いろんな形や模様が生まれる。

「雪の結晶ってこんなにも綺麗に撮れるんだ」とうっとりしてしまうほどの、美しい雪の結晶の写真絵本です。小さな小さな水の粒が雪の結晶になる過程も楽しめます。形が綺麗に整ったものもあれば、空から落ちてくる途中で溶けたりぶつかったりして、凸凹のものも。でも、どれも雪の結晶です。

ページの下に「ほんとうのおおきさ」が示されている点もこの絵本の面白いポイント。雪の結晶の拡大写真と一緒に本当の大きさも比べられ、その小ささがよくわかります。黒や青など濃い色の布で雪の粒を受け止めると、結晶が見えやすいそうです。雪が降った日はよく目を凝らして雪の結晶を楽しみましょう!

まとめ

2022年最初の絵本は、新年に読みたい絵本と雪の絵本をテーマにご紹介しました。

今月のはじめには東京でも雪が降りました。雪の降る地域の皆さんにはお馴染みの雪も、東京では久しぶりの積雪。はしゃいで遊ぶ子どもたちや、歩道の脇に作られた雪だるまなど、人々が雪で楽しんだ形跡を街でたくさん見かけました。
そんな日は雪の絵本で結晶について知ったり、雪の歌を歌ったりして、お家の中でも雪を満喫しましょう。もちろん雪の降らない地域のみなさんも、雪の絵本おすすめです。白銀の世界を絵本の中で体感してみてください!

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