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2021年12月18日 13:52 更新

【2021年12月】絵本のプロが選ぶ 0~5歳年齢別おすすめ6冊『ツリーさん』ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

『ツリーさん』(作・絵:新井 洋行/講談社)

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もみの木の「みんなくっついて」の掛け声を合図にいろんなオーナメントがたちがやってきて、にぎやかなクリスマスツリーに大変身! みんなくっついたけど、何かが足りない気がするなぁと思ったそのとき、遠くから星さんが飛んできた!

キラキラした表紙は赤ちゃんの目を引く華やかさ。本物のクリスマスツリーを見たときのような、心はずむ装丁です。ページを開くと、パキッとした色づかいで描かれた、かわいらしいツリーとオーナメントたちが笑顔で迎えてくれます。最初は何もついていなかったツリーにどんどん飾りが増えるにつれ、読者のワクワクもどんどん増すこと間違いなしです。「じゃらじゃら」「ぐるりん」「ぴょーん」などのオノマトペを口に出すのも楽しい一冊。初めてクリスマスを迎える子と一緒に読んでみてください。

1歳向け

『さんかくサンタ』(作・絵: tupera tupera/絵本館)

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さんかく さんかく さんかくサンタ、まんまる ふくろを せなかにしょって、しかくい おうちに はいっていった……。

まる・さんかく・しかくのシンプルなモチーフで描かれるのは、サンタさんがクリスマスプレゼントを子どもたちに届ける様子。『しろくまのパンツ』(ブロンズ新社)や『パンダ銭湯』(絵本館)など数々の絵本で人気のtuperatuperaさんのクリスマス絵本です。この絵本の特徴は、絵の具やクレヨン、サインペンなどさまざまな画材を使って作られた色紙(いろがみ)。その色紙を切り貼りして制作された絵は、まるで手作りのプレゼントのようなあたたかみを感じます。リズミカルな言葉もこの絵本の魅力の一つ。鈴がリンリンと鳴るように読めば、クリスマス気分をよりいっそう感じられますよ。ぜひ、クリスマス前からお楽しみください!

2歳向け

『ピヨピヨ メリークリスマス』(作:工藤 ノリコ/佼成出版社)

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今日は待ちに待ったクリスマス! 飾り付けをしていたピヨピヨたちは、お母さんとお買い物に出かけます。晩ご飯の食材を買った帰り道、お父さんにもばったり。みんなで一緒に帰って、お風呂にはいったら、クリスマスパーティーの始まりです。「いいこにしています。どうか こんばん きてください」とお願いをして、ピヨピヨたちはドキドキしながら眠りにつきます。すると翌朝……。

大人気『ピヨピヨ』シリーズのクリスマス絵本です。店頭で「日本のクリスマスの過ごし方を描いた絵本はありますか?」とお客さまから尋ねられたときに、おすすめしているのがこちらの絵本。お家の中を飾り付けして、いつもより豪華な夕食を食べて、朝起きたらプレゼントが枕元に!クリスマスケーキを食べるときや、寝起きにプレゼントを開けるときのピヨピヨたちの嬉しそうな顔は、読んでいるわたしたちも一緒に嬉しくなります。日本のクリスマスの雰囲気を絵本で楽しみたい方に、ぜひオススメしたい一冊です。

3歳向け

『まどから おくりもの』(作:五味 太郎/偕成社)

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今日はどうやらクリスマス。ヘリコプターから降りてきたのはサンタさん? 袋に入った贈り物を配るようです。部屋の窓を見てみると、ねずみさんのおうち。贈り物は「しゃれた長靴」。次はねこさんのおうち……と思ったけれど、あれ? 本当はねこのTシャツを着たブタさんだった。サンタさんは次々と動物たちにプレゼントを配っていきますが、なんだかおかしいことに……。

毎年、わたしの働く絵本屋さんでも大人気のクリスマス絵本です。窓の部分には穴が開いていて、サンタさんから見たお部屋のページをめくると、おうちの中の様子が見えるしかけになっています。おはなし会などで読むと、サンタさんが間違いに気づかずどんどんプレゼントを配っていく姿に「違うよー!」とツッコミを入れる子どもたちが続出! でも、最後は動物たちのにっこり笑顔に子どもたちも安心。幅広い年齢のお子さんが遊べるしかけ絵本なので、プレゼントにもオススメです。

4歳向け

『だれかのプレゼント』(作・絵:谷口 智則/文溪堂)

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クリスマスの日、サンタさんはプレゼントをそりいっぱいに積みこんで出発しました。ところが大変、プレゼントを海に落としてしまいました! それを見ていたおさかなさんは「これはだれのプレゼント? はやくもちぬしにとどけなきゃ」とクジラさんに渡します。それから、サンタさんの落としたプレゼントを届けるため、動物たちのリレーがはじまります。果たして空の上のサンタさんまで届けることができるのでしょうか?

クリスマスのお話ながら海に住む生き物が出てくるめずらしい絵本。海の底から始まって、空を飛び回るサンタさんまでお話が続いていきます。お魚やカメ、ウサギにゾウと、大きさや暮らす環境の違う動物がたくさん出てくるのも楽しいポイント。物語のラストにはきっと大人も驚くはず! 誰かにプレゼントを届けることで、まわりまわって自分にもプレゼントが届く、そんな優しいメッセージが込められた一冊。今年(2021年)の10月に出たばかりの新しいクリスマス絵本です。

5歳向け

『おおきいツリー ちいさいツリー』(作・絵:ロバート・バリー、訳:光吉 夏弥/大日本図書)

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ウィロビーさんのお屋敷に届いた大きなツリー。さっそく大広間に飾りますが、大きすぎて天井につっかえてしまいます。そこで、執事のバクスターが木の先っぽをおので切って、ちょうどいいサイズになりました。切られた先っぽをプレゼントされた小間使いのアデレードも部屋に飾ってみますが、ちょっぴり大きい。はさみで先っぽをちょきんと切って、ちょうどいいサイズに。さらにその先っぽを庭師のチムが見つけて……?

1963年にアメリカで出版されてから、たくさんの子どもたちに読み継がれてきた一冊です。数あるクリスマス絵本の中でお気に入りを聞かれたらオススメするのが、この絵本。海外コミックのようなかわいらしいイラストが、よりクリスマスの雰囲気を盛り上げてくれ、開くたびにワクワクします。サイズの大きいツリーを切ってぴったりになったら、そのいらなくなったもみの木の先は別の誰かの元へ渡って、みんながハッピーになるお話です。どんどん小さな動物へと手渡されていき、ツリーが飾られるおうちの様子も小さくなっていくので、絵本のすみずみまで見ながら大きさの違いも楽しんでください。

まとめ

今回は年齢別にオススメしたいクリスマス絵本を紹介しました。

クリスマスのお話は、優しい物語が多い気がします。子どもたちにとっては、クリスマスは待ち遠しい特別なイベントのひとつ。もちろん、クリスマスイブやクリスマス当日に読むのもいいですが、クリスマス前からたくさんのクリスマス絵本を読んで、気分を盛り上げてみてはいかがでしょうか?

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