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2021年10月16日 12:15 更新

【2021年10月】絵本のプロが選ぶ 0~5歳年齢別おすすめ6冊『だれ だれ? ハロウィン』ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

『語りかけ絵本 どんぐり』(文・絵:こがようこ/大日本図書)

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最初は、秋にぴったりの赤ちゃん絵本をご紹介。どんぐりがひとつ、コロン!と転がったり、ストン!と落ちてきたり、コン!とぶつかったり。コロコロとどんぐりたちが仲良く遊んでいます。そのうち帽子をかぶったのや、小さいのが大集合! 山盛りのどんぐりの中で、どれが好きかな?

リアルな質感で描かれたどんぐりが登場するこちらの絵本は、いたるところに赤ちゃんが楽しめる工夫が散りばめられています。それは「絵本ってどうやって読んだらいいの?」「語りかけって大切と聞くけど、どうしたらいいの?」というお母さんやお父さんの悩みに寄り添って作られているから。そのまま読めば自然と語りかけるような文になっていたり、どんぐりの動きを表す音だけでもたくさんのオノマトペが使われていたり、指差しなどの動作がしやすい流れになっていたりと、読み聞かせをするお母さんとお父さんの味方になってくれる一冊です。巻末には読み方のヒントもあります。絵本の読み方に迷っている方や、初めてのお子さんが生まれた際のプレゼントにもおすすめです。

1歳向け

『ばけばけはっぱ』(写真・文:藤本ともひこ/ハッピーオウル社)

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赤い葉っぱの中、よく見ると誰かがいるみたい。ふーって葉っぱを吹いてみよう。ふーっ! 現れたのは、たぬき。次は紅葉の中に、葉っぱの中に誰かがいるよ。ふーっ! うさぎだ。次は黄色の葉っぱに誰が隠れてるみたい。ふーって葉っぱを吹いてみよう。

緑や赤、黄色など色とりどりの葉っぱや木の実を使って動物を作った、写真の絵本です。落ち葉をふーっと吹き飛ばすといろいろな動物の姿が見えてきます。赤ちゃんならいないいないばぁ遊びとして、もう少し大きくなったら「何の動物が隠れてるかな?」とクイズを出して遊ぶこともできます。写真絵本の面白いところは、実際の遊びのヒントにもなるところ。葉っぱと木の実の使い方のアイデアが面白く、すぐに真似できちゃうのも嬉しいですね。街にもたくさんの落ち葉を見つける季節。子どもたちと落ち葉や木の実を拾って集めて、好きな動物を作ってみてはいかがでしょうか?

2歳向け

『だれ だれ? ハロウィン』(作:えがしらみちこ/白泉社)

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きょうはハロウィン。ふうちゃんのお家にお友だちが遊びにきました。最初に「トリック・オア・トリート!」とやって来たのは、まるいお鼻の魔女さん。変身してるのだれだれ? こぶたちゃんでした! お鼻の形のマカロンをどうぞ。次にやって来たのは、ふさふさしっぽの忍者さん。だれだれ? きつねくんでした! 油揚げのおせんべいをどうぞ。他のみんなもやって来てふうちゃんも仮装をしたら、みんなでパレードへ。おうちに帰ってお菓子パーティーを始めると、あれ? 誰かひとり増えたみたい……。

前半は仮装した動物たちを当てて遊べる内容。動物の体の一部がチラッと見えるヒントがあるので、小さいお子さんでも答えられるようなクイズになっています。後半は物語になっていて、思いがけない登場人物にドキドキワクワク。1冊の絵本で2通りの楽しみ方ができ、満足感たっぷりです! 作者のえがしらみちこさんが、日本の子どもたちに向けたハロウィンの絵本を作りたいと思ったことが誕生のきっかけだそう。動物たちの仮装や美味しそうなお菓子など、かわいらしいハロウィンの世界をお楽しみください!

3歳向け

『びっくり まつぼっくり』(作:多田多恵子、絵:堀川理万子/福音館書店)

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まつぼっくりを見つけた。拾って観察してみると、薄い羽のようなものがクルクル落ちた。どうやら種みたい。まつぼっくりを並べてみた。ある雨の日、並べたまつぼっくりを見てみると、あれ?こんなに小さくなっちゃった! ぐっしょり濡れたまつぼっくりをポケットに入れて持って帰って、次の日の朝見てみると……びっくり! 元に戻ってる!!

秋になると見かけるまつぼっくり。子どもが拾って集めるのが大好きなまつぼっくりの不思議について、小さい子どもたちにもわかりやすいように紹介した絵本です。何度も触ったことのあるまつぼっくり。「でも種は見たことあるかな?」「水に濡れると小さくなるって本当かな?」と読んだ後にまつぼっくり拾いに出かけて、思わず自分の目で確かめたくなっちゃう。自然や科学に興味を持つきっかけは、そうした身近な不思議や疑問からなんだろうなと気付かされます。最後のページには「まつぼっくりてじな」も収録。まつぼっくりを拾ってから絵本を読むと、より楽しめそうです。

4歳向け

『ねずみのいもほり』(作:山下明生、絵:いわむらかずお/ひさかたチャイルド)

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ねずみの7つごたちは、お父さんといもほり大会に行きます。お父さん手作りのスコップを持って、早朝に出発です! 会場には1番に到着し、気合たっぷり。みんなで力を合わせて、1番大きいおいもを掘って一等賞を狙います。

この絵本の見どころは、いもほり大会の場面はもちろん、会場へ向かう道中の場面も外せません。お父さんが作ってくれたスコップが、とっても便利ですごい。スコップに乗ってぴょんぴょん飛んだり、ソリのように使ったり、木と木の間にロープを張ってスコップをかけてケーブルカーのようにしたり。自然遊びの達人のようなお父さんねずみの工夫が、よりいっそう物語を盛り上げます。数々の児童文学作品を作り上げてきた山下明生さんと、「14ひきシリーズ」(童心社)でお馴染みのいわむらかずおさんのコンビで1984年に発行され、たくさんの子どもたちに読み継がれてきた絵本です。まだ読んだことない方、いもほりの季節にぜひ一度手に取ってみてください!

5歳向け

『きょうはハロウィン』(作:平山暉彦/福音館書店)

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この街に引っ越してきて、初めてハロウィンという行事を知ったケンちゃん。ハロウィンの日、お母さんと一緒にかぼちゃの提灯を作り、夜を迎えました。ケンちゃんは隣の家に住むピートに誘われて、仮装をして「トリック・オア・トリート!」と言いながら、近所のお家を回ることに。ケンちゃんは緊張のあまり大きな声で「トリック・オア・トリート!」と言えず、1番最後にしかお菓子をもらえません。次こそは大きい声で言おうと決意して向かった家は、街はずれの古いお屋敷でした……。

アメリカのハロウィンが日本人の男の子目線で描かれ、海外のハロウィンの様子を楽しめる一冊です。かぼちゃの提灯「ジャック・オー・ランタン」を作ったり、仮装をして「トリック・オア・トリート」と叫んだり、ハロウィンのワクワク感をいっぱい味わうことができます。また、ちょっぴり怖がりだったケンちゃんの成長や友達との交流もこの物語の魅力。ハロウィンのドキドキとワクワクを絵本でも堪能してください。

まとめ

今月はハロウィンやどんくり、まつぼっくりなど秋らしい絵本をご紹介しました。
夏の鮮やかな空や雲、緑の色から、徐々に落ち着いた秋の美しい景色に変わっていく様子が楽しい毎日ですね。夜が長く涼しい秋は、ゆっくり読書をするのにぴったりの季節。絵本を通して、子どもたちと一緒に楽しいひとときをお過ごしください。

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