AI時代に、「私らしさ」を育てるという選択
子どもが寝たあとのリビングで、お酒をチビチビ飲みながら、夫とテレビを見ていました。「さっきからテレビに映ってる、画像や映像の共通点ってなーんだ?」私がクイズのように聞くと、夫は少し考えてから首をかしげました。
子どもが寝たあとのリビングで、お酒をチビチビ飲みながら、夫とテレビを見ていました。
「さっきからテレビに映ってる、画像や映像の共通点ってなーんだ?」
私がクイズのように聞くと、夫は少し考えてから首をかしげました。
答えは、「AIが作ったもの」だということ。おもしろ画像やビックリ映像なんてのも、「AIが作成したものです」。と注意書きがされるほど。このように、AIは生活の中に当たり前にいるようになりました。
今や、多くの人がAIに分からないことを聞いているかと思います。だってAIは、ほぼ完璧な答えを瞬時に教えてくれるんだもの。とても便利ですよね。AIに同じ質問をしたら、誰が質問をしても、同じ答えが返ってくるはず。 画像も映像も作れて、私が質問してもしなくても、同じ答えが返ってきて……あれ?じゃあ、私らしさって何?
ふと見つけた「私らしさ」

以前、私は「警戒心過剰」という診断をされました。これは、人へ心を開きにくく、かつ、人間関係で困ることが多い人を指します。たしかに、人との会話の中で、「嫌われていないかな」「変なことを言っていないかな」と、あとで何度も思い返してしまうタイプでした。そして、職場での人間関係に悩み、休職した経験もあります。
最終的には退職を選択しましたが、数年後、noteに自分の経験を投稿してみようと思い、記事を作成しました。今振り返ると、どうしてそんなことをしたのか分かりませんが、似たような経験をしている人の気持ちを、少しでも楽にできたら……という考えがあったのかもしれません。しかし、そこで思わぬ経験をするのです。
支離滅裂で感情むき出しのまま投稿した記事に、コメントがついたのです。「自分も同じように悩んでいました」「読んでいて救われました」というように、私の気持ちに共感してくれる人がいました。
おそらく、AIみたいな完璧な文章だったら、記事への反応は無かったと思います。不安になったこと・傷ついたこと・当時は言葉にできなかった感情など、そうした自身の経験があったからこそ、誰かに届いたのだと思います。
以前は弱みだと思っていた感受性も、誰かに寄り添うための「私らしさ」という強みだったのかもしれない……そう思えた瞬間でした。AI時代だからこそ、効率や正確さだけではない、その人にしかない視点や感情に価値が生まれているのかもしれません。
「私らしさ」は才能ではない

人間関係に苦しさを感じたり、退職したりした私には、自信なんてものはありませんでした。むしろ目につくのは、「どうしてみんなのように、明るく振舞えないのだろう」「〇〇ちゃんは、こんな仕事をしているのに、一方自分は…」というような、できないところばかりでした。
特に、休職していたときは顕著でした。昼過ぎにスマホを開くと、SNSには「好きなことを仕事にしている」と笑う人たちが並んでいました。ボサボサの髪のまま布団に沈んでいる私には、その光景が少しまぶしすぎました。 何かを頑張りたい気持ちはあるのに、「自分には無理かもしれない」と、始める前から諦めていました。
そんな布団のなかで出会ったのがSHElikesでした。
SHElikesでは、ライティングやデザイン、マーケティングなど、さまざまなスキルを学ぶことができますが、最初から「やりたいこと」が明確にあったわけではありません。ただ、「何かを変えたい」という気持ちだけはありました。いざ入会してみると、「自分には関係ない」と思っていた世界が、少しずつ覗けるようになりました。 実際に触れてみることで、「意外と書くことが好きかもしれない」「言葉で誰かに寄り添うことを大切にしたい」と、少しずつ私らしさの輪郭が見えてきました。
また、SHElikesはシーメイト(SHElikesに入会している人)同士の交流も盛んで、さまざまな人と出会うことができます。同じように悩みながら挑戦している人たちの存在も、私にとっては、大きな支えであり刺激でした。
完璧な人ばかりではない。迷いながらも、一歩ずつ進んでいる人がいる。
そう思えたことで、「自分も変わっていけるかもしれない」と感じられるようになったのです。強みは、最初から持っている特別な才能ではなく、悩みながら、試しながら育てていくものなのかもしれません。だから私はAI時代の今、私らしさを諦めずに育てていきたいと思っています。
「正解」ではなく「可能性」を増やす

以前の私は、「働く」ということに対して、どこか苦手意識がありました。 人間関係で悩み、休職を経験したことで、「またうまくいかなかったらどうしよう」という不安も強くなっていたと思います。だからこそ、新しいことに挑戦するのも怖かったです。 でも同時に、「このまま終わりたくない」という気持ちもありました。
SHElikesに出会って、一番大きく変わったのは、「これが正解なんだ」と思える答えを見つけたことではありません。むしろ、「自分には、まだ知らない可能性があるのかもしれない」と思えるようになったことでした。
そして、印象的だったのは、同じように悩みながら学んでいる人がたくさんいたことです。キャリアに迷っている人・働き方を変えたい人・自分に自信が持てず、それでも前に進もうとしている人。そんな人たちの存在を知ったことで、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と思えました。
今までの私は、「自分に向いている仕事を早く見つけなきゃ」と焦っていました。でも今は、「ひとつの正解」を探すよりも、選択肢を増やしていくことのほうが大切なのかもしれないと思っています。
AIによって働き方が大きく変わっていく時代だからこそ、「これしかできない」ではなく、「やってみたい」を増やしていくこと。 SHElikesは、そんなふうに、自分の可能性を少しずつ広げてくれる場所でした。
AI時代に必要なのは、「私らしさ」を試行錯誤する力
AIの進化によって、これからの働き方は大きく変わっていくと思います。 だからこそ、「自分はこの先どうなるんだろう」と不安になる人も少なくないはずです。私自身も、何度もそう感じてきました。でも今は、AI時代は「怖いだけ」ではないと思っています。
正解を最初から持っている人よりも、迷いながら学び、変化し続けられる人のほうが、これからは強いのかもしれません。うまくいかなかった経験も、傷ついた記憶も、誰かに共感した気持ちも、すべてが「私らしさ」につながっている。うまく説明はできないけれど、人の言葉に救われる瞬間って、たしかにあると思うのです。 AIには代替できない、その人だけの感情や経験にこそ、価値があるのだと思います。
だから、学び直すのに遅すぎることはありません。SHElikesは、私に正解をくれた場所ではなく、「もっと自分らしく生きていいのかもしれない」と思わせてくれた場所でした。
AIがどれだけ進化しても、悩みながら誰かの言葉に救われたり、自分らしさを探したりすることは、きっと人にしかできません。だから私はこれからも、警戒心過剰なまま、「私らしさ」を育てていきたいと思います。
本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 もなかさん)
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※この記事は2026年06月12日に公開されたものです
