近所の喫茶店に行ったら、「何もしていない自分」が少し変わった話
休日の朝、少し早起きして、近所の喫茶店に入った。バターがたっぷり塗られたトーストに、ふわふわのスクランブルエッグ。てんこ盛りのサラダと、湯気の立つコーヒー。「モーニングセット」にはオレンジジュースまで付いてきて、サービス精神が旺盛なお店だ。

休日の朝、少し早起きして、近所の喫茶店に入った。バターがたっぷり塗られたトーストに、ふわふわのスクランブルエッグ。てんこ盛りのサラダと、湯気の立つコーヒー。「モーニングセット」にはオレンジジュースまで付いてきて、サービス精神が旺盛なお店だ。常連客らしきおじいちゃんが、カウンター越しにマスターとの会話に花を咲かせていた。
社会人になってから15年間も名古屋に住んでいるのに、こういう喫茶店文化を楽しんだことがなかったと気づいた。「せっかくここにいるのに、何もしていなかったな」。そんなことを思いながら、ぼんやりと壁に掛けられたレコードたちを見ていた。
「春は何か始めたい」のに、動けないままの私
春になると、少しだけ焦る。SNSには、転職や異動の報告、「チャレンジ」や「環境の変化」という言葉が並んでいて、どこか置いていかれているような気持ちになる。
「私は、このままでいいの?」本当は、何か変わりたい気持ちがある。でも、「何をすればいいのか」がわからない。とりあえず検索してみて、気になるものをいくつか見つけて、そのまま、いいねとブックマークだけが増えていく。気づけば、何も始めないまま時間だけが過ぎていた。
これまでの私は、環境の変化という言葉に、少し身構えていた。転職、引っ越し、結婚、出産。大きな変化には、それなりの負担や痛みがともなうものだと思っていた。そんなイメージばかりが先に浮かんで、「今の自分にはどうせ無理だ」と、勝手にハードルを上げていた。新卒で入社した会社に15年勤め続けていることもあって、「今さら変わろうなんて」と、なおさらそう思っていた。
「試してみる」くらいでいいと気づいた
有名コーヒーチェーンじゃなくて、近所の喫茶店に行ったあの日、「やったことがないことをやってみた」。ほんの小さなことなのに、不思議と気分が軽くなった。もっと他の喫茶店も開拓してみたいと思ったし、休日の朝の時間に、手帳を書いたり、勉強をするのにぴったりの空間じゃないかと思えた。
「ちょっと気になる」を、そのままにしない。「まずは試してみる」。それだけで少し気分が変わるのを実感した。それくらいの軽さでいいのだと思えた。
そうして、ひとつだけやってみたことがある。それは、カーシェアリングの会員登録。特別な理由があったわけじゃない。ただ、「ちょっと気になるな」と思っていたのを、後回しにするのをやめてみただけ。
登録自体は、思っていたよりずっと簡単だった。スマホで手続きをして、即日どころか、15分後には、いつでも車を使える状態になっていた。
まずは、いつも自転車で行くスーパーに車で行ってみた。お米やトイレットペーパーを気にせず買い込めたことが、なんだか少しうれしかった。
隣県まで少し遠出もしてみた。好きなアイドルがTV番組のロケに訪れていた農場と、その農場で採れた果物を豪華なパフェにして出してくれるカフェへ。みずみずしいフルーツが贅沢に使われていて、食べるときに少しだけ背徳感があった。
カーシェアの会員登録で、何かが劇的に変わったわけじゃない。だけど、車で買い物に行けるようになったことで、次はインテリアを見に行きたいし、喫茶店ももっと開拓してみたいと思うようになった。
ひとつ踏み出しただけなのに、自分にできる世界が一気に広がった感覚があった。やりたいことが次々と湧いてくる。もう「何もしていない自分」ではなくなった気がした。
「やってみる」ことで、少しずつ見えてきたこと
「やりたいことが見つかってから動くもの」だと思ってたけど、順番は逆だった。少しずつ試していく中で、「これ、楽しいかも」「次はこれもやってみたい」といった感覚が積み重なっていく。だから最初から正解を見つけなくてもいい。見つからないままでも、動いていい。
実は、カーシェアと同じように、「気になる」をそのままにしないでやってみたことがもうひとつある。それが、オンラインのキャリアスクールSHElikesだった。
キャリアスクールは世の中にいくつもあるけれど、「いきなり大きな決断をしなくても、まずは少し試してみることから始められる」環境があることに、少し安心した。私の場合、いつか文章を書くことを仕事にしてみたいという憧れもあったけど、SNSが大好きで、ショート動画やVlogの編集・発信にも興味があった。
SHElikesは、WEBデザインやライティング、マーケティングなど、いろいろなコースを“つまみ食い”をしていいと言われた。「変わりたいけど、何がしたいのかはまだわからない」。そんな今の自分に、ぴったりだと思った。
SHElikesに入会して4か月経つ。オンライン入学式で出会った同期とは、今でも月2回、WEBで近況報告会を続けている。WEBデザインをまっしぐらに勉強している子もいれば、動画編集からマーケティングに興味が移った子もいる。私はWEBデザインを少し試して、やっぱりライティングが好きだと思った。
仲間とのつながりをとおして「みんなもがんばっている様子」も感じられる。一人だったらきっと下がり続けてしまいそうなモチベーションも、保てている。動けなかったときよりも、「少しやってみようかな」と感じるハードルが確実に下がった。
近所の喫茶店に行ったことも、カーシェアに登録したことも、SHElikesに入会したことも、全部小さな一歩。でも、「ちょっと気になる」を後回しにしなかったことで、見られる景色や、できる体験が少しずつ広がっていった。
春になると、「何か始めなきゃ」と思ってしまう。でも、本当はそんなに気負わなくてもいいのかもしれない。人生を大きく変える必要はないし、完璧なスタートを切る必要もない。ただ、「少し気になる」をそのままにしないこと。ほんの少しだけ、試してみること。その一歩が、思っているよりも遠くまで行けるきっかけになるかもしれない。
小さな一歩は、きっと誰にでも踏み出せる
もしかしたら、私と同じように「何か始めたい」と思いながら、動けずにいる人もいるかもしれない。「今さら変わりたいなんて」とか「変化をするのは大変そう」とか、そんな不安ばかりが先に浮かんで、結局何も選べずにいた。
でも今は、「とりあえずやってみる」でいいのだと思えるようになった。うまくいくかどうかは、そのあとで考えればいい。続けるかどうかも、やってみてから決めればいい。そう思えるようになっただけで、以前よりもずっと軽い気持ちで、一歩を踏み出せるようになった気がしている。
もし「何から始めればいいかわからない」と感じているなら、この春、SHElikesの無料体験レッスンに参加してみるのも、ひとつのきっかけになるかもしれない。
本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 朱夏さん)
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※この記事は2026年04月14日に公開されたものです
