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愛する人との間に秘密があったら。古川琴音が語る「運命」の人との向き合い方

#恋するシネマ

ameri

直球のラブストーリーも、心温まる人間ドラマも、ちょっと怖い任侠映画だって。どんな作品にも、どこかに「愛」が散りばめられている。そんな映画・ドラマの中の恋や愛にフォーカスするインタビュー連載「恋するシネマ」。今回は、映画『言えない秘密』から古川琴音さんのインタビューをお届けします。

取材・文:ameri
撮影:洞澤佐智子
編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部

もし愛する人が大きな秘密を抱えていたらーー。

6月28日(金)に公開された映画『言えない秘密』。同作では、京本大我さん演じるトラウマを抱えた音大生の湊人が、美しいピアノの音色に誘われて向かった旧講義棟で、ミステリアスな雰囲気をまとう、古川琴音さん演じる雪乃と運命的な出会いを果たす。

惹かれ合う二人だったが、雪乃は“ある秘密”を抱えており、その秘密が明らかになる時、ガラリと見えている世界が一変してしまう。二人が辿る切ない真実に胸を打たれるだろう。

今作で初の恋愛映画のヒロインに挑戦した古川さんに、「恋」と「秘密」について聞いてみた。

“怖いくらいの一途な思い”を大切に演じた

──本作は台湾で制作され、数々の賞を受賞した話題作ですよね。台湾版を見た最初の印象はいかがでしたか?

こんなにフレッシュで瑞々しくて、ロマンチックな物語があるんだと、心が踊りました。しかもそれがピアノのきれいな旋律に乗ってくるので、より心に沁みたのが第一印象でした。

ただ、途中でホラーかと思うくらいのどんでん返しがあって。物語を見終わった時、最終的にはそこが一番印象に残っていたんですよね。

それは狂気にも感じるほど強い思いがあるからこその表現なのですが、私はとても美しいなとも感じました。なので、実際に演じる時も“怖いくらいの一途な思い”は大切にしたいと思いました。

──雪乃役に決まった時はどんな気持ちでしたか?

今まで、個性的でスパイスになる役をいただくことが多かったのですが、雪乃はそれを全部削いだような存在。恋愛する時のピュアな気持ちを人間にしたようなイメージを抱きました。

どこまでピュアになれるかという不安と、自分が演じて、お客さんにきれいな存在として見てもらえるのだろうかというプレッシャーを感じました。

──そんなプレッシャーの中で演じた雪乃は、視聴者も思わず追いたくなるような“ミステリアスさ”が魅力的でした。古川さんから見て、雪乃はどういう女性に見えましたか?

台本を読んだ時点でミステリアスでどこか浮世離れしているような印象があって。それが“秘密”につながっていくわけですが、ただ演じる時にはそこはあえて意識はしなかったです。

こうと決めたら譲らない強さや、葛藤しながら生きようとしている姿は、どこまでも理想に近いというか。とてもきれいな存在だと感じました。

──そんな雪乃に共感する部分はありますか?

一緒にするのは申し訳ないですが、私もハマるとそればっかりしかできなくなるんです。例えば、1曲にハマるとずっとその曲をリピートして聞いたり、ドラマは2〜3日で一気に見たりするタイプで。猪突猛進な部分は自分にもあって、雪乃もそうなのではないかなと思いました。

とても自然な関係が、一番ロマンチックで運命を感じる

──恋愛映画でヒロイン役を演じるのは今作が初めてとのことですが、これまでの現場との違いなどは感じられましたか?

ラブストーリーならではだと思ったのは、役者同士の距離の近さです。久しぶりに京本くんに会って取材を受ける中で、写真撮影の際に「見つめ合ってください」と言われ、「あ、1年前の撮影の時も、京本くんの目をたくさん見たな」と思い出しました。

肩がくっついていたり、じっと目を見つめていたり、当時はドキドキしていたと思います。

──ラブストーリーならではの難しさや楽しさはありましたか?

恋人や夫婦を演じる時は、2人ならではの距離感を工夫しなければいけないなと改めて感じました。

でも、今回は2人が出会うところからの物語だったのでやりやすかったです。京本くんとは初共演だったので、私と京本くんの心の開き具合や距離の縮まり方を、湊人と雪乃にも反映することができました。

──湊人と雪乃の美しい恋愛模様が作品の大きな見どころですよね。

そうですね。湊人と雪乃の関係性にはすごく憧れがあります。「付き合ってください」で始まる関係でもないし、きっと恋愛なのだろうけど、それ以上に二人にとって居心地の良い関係になった結果こう過ごしているという、とても自然な関係じゃないですか。それが一番ロマンチックで運命を感じます。

自分にもしも“秘密”があったら……

──物語は“秘密”がキーワード。古川さんは、恋人や友人への“秘密”は多い方ですか?

さらけ出すタイプだと思います。何でも相談しちゃいます。でも言わなくてもいいことは言わないかな。

──もし雪乃と同じような秘密を抱えていたら?

言っちゃうかもしれない(笑)。雪乃にとっての湊人くらいシンパシーを感じる相手であれば、伝えてもいいのかも。自分が「運命の人だ!」と思う人にはきっと伝えちゃいますね。

──最後に、マイナビウーマン世代の読者にこの作品をどう楽しんでもらいたいか教えてください。

できれば2回見てもらえたらうれしいです。

完成した作品を初めて見た時に、誰も泣いていないところでうるっときてしまって。それを京本くんに伝えたら、彼も早い段階でうるっときたと言っていたので、秘密を知ったからこそ感じるフックがあるのだと思いました。

秘密を知っている私にとっては2回目を見たような感覚だったんですよね。湊人と雪乃の気持ちを知った上で追っていくとまたグッとくるものがあるので、ぜひ繰り返して楽しんでもらえたらと思います。

『言えない秘密』

過去の出来事からトラウマを抱えた音大生・湊人(みなと)は、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃(ゆきの)が奏でるピアノの音色に導かれ、運命的な出逢いを果たす。自然と惹かれ合い、雪乃の天真爛漫なキャラクターと心動かすピアノ演奏は、湊人が抱えるトラウマを癒し、やがて2人で過ごす日々は愛おしくかけがえのないものになっていく。しかし、ある日突然雪乃は湊人の前から姿を消してしまうーー。

公開日:2024年6月28日
Ⓒ2024「言えない秘密」製作委員会

※この記事は2024年06月29日に公開されたものです

ameri

2016年より執筆をはじめ、主に美容・恋愛・ウエディングについて書いています。美容とコーヒーとチョコレートをこよなく愛するフリーライター。コスメと触れ合うこと、旅行、カフェ巡りが趣味です。百貨店のコスメフロアによく出没する特徴あり。

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