お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

楽な一方で利用額が見えにくい後払い。使い過ぎを防止するには?

#令和のマネーハック

丸山晴美

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、丸山晴美さん。

今回のお話「楽な一方で利用額が見えにくい後払い。使い過ぎを防止するには?」

アプリでのタッチ決済やクレジットカード払い、QRコード決済の後払いなどですっかりキャッシュレスな生活に慣れてしまっています。便利な一方、都度チャージをする必要が無くなったことで毎月の利用金額を把握するのが難しく、どんどん使ってしまうのが悩みです。使い過ぎを防止する方法を教えてください!(30代前半/事務)

キャッシュレス決済だと使い過ぎてしまうのはなぜ?

クレジットカードやタッチ決済、QR決済などのキャッシュレス決済に慣れると、毎月の利用金額を把握するのが難しくなり、どんどん使ってしまいます。

スマホ画面に表示される数字を見て支払いをするのと、実際に現金を出して支払いをするのとでは重みが違いますよね。

たとえば、お財布の中に現金を2,000円入れているときと、10,000円を入れているときがあったとします。2,000円を入れているときは優先順位を決めて買い物できますが、10,000円を入れているときはある程度なんでも買えてしまうので、気にせずカゴにポンポン入れてしまいます。

これはキャッシュレス決済にもいえること。例えばクレジットカード払いのように後払いの場合、レジに行って「お金が足りない!」ということはないでしょう。そのため、優先順位が低いものまで買ってしまいがちです。

また、ネットショッピングをしたあと、買ったこと自体を忘れてしまうという人も。あとから予想外の請求額にびっくりした……なんて経験をした人も多いのではないでしょうか。

キャッシュレス決済の使い過ぎを防ぐ方法

では、キャッシュレス決済の使い過ぎを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?

週ごとに一定金額をチャージする

キャッシュレス決済とはいえ、お金を使っていることに変わりはありません。そのため、アプリでのタッチ決済やコード決済で“オートチャージ”に設定するのは危険です。

残高が無くなったタイミングで逐一チャージをするのではなく、週ごとに予算を決めてチャージするのがおすすめ。「今週はこの金額内でやりくりしよう」といった意識を芽生えさせましょう。

デビッドカードを使う

一般的なクレジットカードは後払いのため、お金を使いすぎてしまい「こんなはずじゃ……」となることも。

一方で、デビットカードは銀行口座から即時引き落としがされます。その上、手数料もかからず、銀行によってはポイントが貯まるところもあります。

常に口座の残高と相談しながら使うことになるので、一般的なクレジットカードを利用するよりも、お金の使いすぎを防ぐことができるでしょう。

プリペイドカードを使う

使い過ぎを防ぐために、チャージ式のプリペイドカードを使うのも手です。

特に「B/43」というプリペイドカードがおすすめ。使うたびに専用のアプリに家計簿として自動記録されるので、自分で家計簿をつける手間が省けます。

また、結婚後は夫婦で共有できるクレジットカードを作ることが多いですが、婚姻関係がないカップルだと作れないことがほとんど。B/43のペアカードなら、結婚をしていない同棲カップルでも作ることができます。

クレジットカードの利用額を把握できる家計簿アプリ

クレジットカードの利用額を把握するために、毎月家計簿をつけるようにしましょう。ノートなどに書いてもいいですが、より効率的に管理したいなら、家計簿アプリがおすすめです。

マネーフォワード

クレジットカードを連携すると、毎日の支出がカテゴリ別に自動分類されます。無料版と有料版で管理できる内容も変わってくるので、まずは無料版を試してみるといいでしょう。

マネーツリー

マネーフォワードと基本的な機能は変わりませんが、マネーツリーは無料版でも金融機関が50社まで登録できます。また、アプリが見やすいので、ひと目でお金の動きを把握できます。

Zaim(ザイム)

レシートをカメラで撮影することで、使った金額を記録できます。自分の手も介しながら詳細に記録したい人におすすめです。

どれも使いやすいアプリではあるので、自分が何を管理したいのかに合わせて選びましょう。

キャッシュレス決済はやめたほうがいい?

キャッシュレス決済だと使い過ぎるからといって、必ずしも現金で支払わなければいけないというわけではありません。

キャッシュレスの良いところは、いつどこで何に使ったのかという明細が残るところです。自分がどういうところで買い物をしているのかを分析してみると「ネットショッピングで無駄な出費が多いな」「少額な買い物が積もっているから気をつけよう」などの意識づけに役立ちます。

今は、ちょうど現金支払いからキャッシュレス決済への転換期。自分の買い物の仕方やクセを見直す、いい機会です。

たとえば、ネットショッピングで送料が無料になる金額までカートに入れて買い物をしてしまう人は、あえてそういう情報を見ないようにする。金額を数字で見るだけじゃなくて、現金を並べてみる。そこで迷ったら一日寝かせてみる。

このように気をつけることで、現金と同じ感覚で使えるようになり、無駄遣いが減ってくるのではないでしょうか。

令和のマネーハック76

キャッシュレス決済の明細を把握し、自分の買い物のクセを見直すことで、使い過ぎは防げる! 便利な家計簿アプリなどを活用しましょう。

(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)

※この記事は2023年06月12日に公開されたものです

丸山晴美

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。

この著者の記事一覧 

SHARE