「けれん味(外連味)」とは? 意味と語源・類語・使い方を解説
「けれん味」の類義語と対義語
「けれん味」は独自の表現で褒めることができる便利な言葉な一方、状況によっては反対の意味に取られてしまうことも。
そこで、「けれん味」の類語と対義語を紹介していくので、シーンや相手によって使い分け、自分の気持ちをより分かりやすく表現できるようになりましょう。
「けれん味」の類義語
まずは、「けれん味」と似た意味を持つ類義語を押さえていきましょう。
てらい
「けれん味」の類義語として活用できるのが、「奇をてらう」などで用いられる「てらい」です。
「てらい」は、「知識や才能を良く見せる」「ひけらかす」という意味から「けれん味」と似たニュアンスを表しています。
ただ、「けれん味」は外見や見た目、「てらい」は知識などの内面を対象にするという違いがあるため、同じように使えない点には注意が必要です。
・彼の奇をてらったマーケティングが成功した。
・てらいのない姿が取引先に好印象だった。
ごまかし
「けれん味」の意味でもある「ごまかし」を、類義語としてそのまま使うことができます。
「ごまかし」には「ひと目を欺くこと」「でまかせで真実を隠す」といった意味があり、そのまま使うとネガティブなニュアンスを表します。
従って、そのままの形で使うと相手の様子などを避難している意味合いになるので、文章を作る時には注意が必要。
特に、「ごまかしがあるから面白い」のような表現は皮肉のようになってしまうため注意。「ごまかしがない」という表現であれば、「けれん味がない」と同様ポジティブに使うことができます。
・ごまかしのない自然な映像が美しい。
・ごまかしがきかない場面だからこそ、彼の演技力の高さが際立った。
対義語
続いては、対義語も見ていきましょう。
王道
「王道」は「物事が進む正当な道」という意味から、「正攻法」「まっとうな方法」のようなニュアンスで用いられています。
例えば、「王道のミステリー」という表現なら、「古典的な手法に基づいたミステリーらしい作品」といった意味合いを表します。
そのため、今までの方式などを採用しない「けれん味」とは、正反対の意味を表し、対義語として用いられます。従って、「けれん味がない」をうまく言い換える言葉としても「王道」が使えます。
・王道の展開なのに感動した。
・あえて序盤を王道パターンの演技にすることで、観客をミスリードしている。
オーソドックス
「王道」と同じように、「けれん味」の対義語として使えるのが「オーソドックス」。「正統的」という意味があり、「オーソドックスな○○」といった形で使用します。
「王道」と同様、「けれん味がないこと」の言い換えに用いることができます。
・オーソドックスなカラーで普段使いしやすい。
・オーソドックスなデザインだからこそ、多くの人から親しまれている。
「けれん味」を使いこなして自分の気持ちを伝えよう
「けれん味」は、逆説的に何かを褒める時に使用したり、あえて否定することで良さが際立ったりと、自分の気持ちや感想を表現する時に使える便利な言葉です。
一方で、「はったり」「ごまかし」といったネガティブな意味合いがあることから、相手が間違った意味に受け取ってしまう場合もあります。
そのため、「けれん味」を使う時には、ポジティブな意味で使っていることが伝わるよう、褒める言葉を付け加えて相手に届けましょう。
(kirara)
※画像はイメージです
※この記事は2021年07月19日に公開されたものです