銀行の預金利率の推移からわかる 未来のお金の育て方
日本では、7月1日に「銀行の日」が制定されています。私たちの生活に身近な存在である銀行は、明治時代になって作られたものです。
普通預金や定期預金利率の推移から、これからの資産形成のヒントを探ってみましょう。
銀行の日とは?
「銀行の日」とは、1991年(平成3年)に金融業界の活動や情報を扱う新聞「ニッキン」を発行している日本金融通信社が制定しました。およそ100年前の1893年(明治26年)7月1日に、銀行の定義や設立認可などを定めた「銀行条例」が施行されました。
この銀行条例は、銀行の歴史のなかで大変意義のあるものです。江戸時代の金融機関は、金貨や銀貨を両替する「両替商」でしたから、新しい金融システムを機能させていくことは大変なものであったに違いありません。ちなみに銀行の地図記号は、はかりに使ったおもりの分銅(ふんどう)を表わしたものです。
1993年から銀行の日には、「地球にやさしく顧客に親切」をテーマに行事が展開されています。
普通預金と定期預金の利率の推移を見てみよう
かつて昭和の終わりから平成のはじめにかけての「バブル経済期」と呼ばれるときには、不動産や株価が急騰して物価が上がるのを抑えるために、定期預金の利率が6~8%台ということがありました。
バブル経済後は、世界的な景気の悪化もあり、貯蓄よりも消費を促す政策がとられ、預金金利がどんどん下がっていきます。2016年1月からは「マイナス金利」で、さらに金利が下がって預金の魅力が薄れています。
銀行の預金金利の推移を普通預金、定期預金(預入300万円未満、1年以上2年未満)について、「金融経済統計月報(日本銀行)」(2019年12月20日)をもとに作成しました。
預貯金金利の推移
【引用データ】金融経済統計月報(日本銀行)2019年12月20日
※定期預金については、日本銀行と取引のある国内銀行の計数。定期預金新規受入平均金利。
現在、預金金利に対して大きな期待は持てないのが実情です。
実は預金を預けたときにつく利息の計算方法は、単利と複利の2種類があります。
2つの利息の計算方法、単利と複利について確認しましょう。
※この記事は2020年08月07日に公開されたものです