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【女の嘆き】女なのに「女」になれない私……「こじらせ女子」に出口はありますか?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
小さいころから女の子っぽいかわいさとは無縁で、30歳間近になった今も男性受けするメイクやファッションに疎い私。そのせいか男友だちは多いのですが、少しでも恋愛モードになると挙動不審になってしまいます。同年代の女性が着々と恋愛経験を積んで、まぶしいほどのフェロモンを放つのを横目に、私はこのまま女性としての花も咲かせずに枯れていくのかと運命を呪いたくなります。女なのに「女」になれない私は、もしかしてこじらせ系のど真ん中!?

華奢でかわいくて健康的な色気があって、女性誌の表紙を飾るような女っぽい女性。女であることに何の疑いも持たず、女で生まれたことに誇りを持って、女に与えられた特権や快楽を喜んで享受する。女に生まれたからにはあこがれる生き方ですが、現実には、「全身整形でもしない限り無理」と、自分の女子力に自信が持てない女性は少なくありません。彼女らにとってTVや雑誌で見る女優やモデルは、世間が太鼓判を押した「優れた女性性の象徴」。だから、その姿とかけはなれた自分は、「女性として劣等、女性として失格」だと思ってしまうよう。もちろんこれは早計なのですが、自身の性の受容、アイデンティティの確立、異性のパートナーの獲得と、課題が目白押しの青年期にあっては、当然の混乱とも言えます。

<女の嘆きへの処方箋>
●その1 女心がこじれた瞬間を思い出す

もっとシンプルに生きたい。もっと女性であることを喜びたい。そう思ったら、女心をこじらせた過去からの呪縛を解き放つ必要があるかも。たとえば小さいころ、クレヨンでもキャンディでも、「私、ぴーんく♪」と真っ先に手を伸ばす女の子がいたはず。こじらせ系とは対極にいる彼女たちに競り負けて「どうせ、ピンクって柄じゃないし」と、自分の女心をもみ消した体験はありませんか。また、硬派な家風で育てられ、泣く泣くピンクやフリルを封印した体験。フェミニンとはかけ離れた立派な骨格や顔立ちゆえに、女心を悟られることすら恐怖だった体験。さあ、あなたはどこで女心をこじらせましたか? 思い出せたら、「あれは実際つらかった。こじれたのも無理もない」と、いったん無条件に肯定して。

●その2 こじらせたところから女をやり直す

繰り返し「女心」をもみ消した結果が“こじらせ系”。それでも女心を取り戻せるのは自分だけ。遠まわりのようでも、こじれたところからやり直せばOK.。コツは、「妨害要因がなければ私はこうしたかった」という願望を叶えること。これは自分のためにやることなので他者から認めてもらう必要などなく、「ああ、私はこうしたかったのよ!」と心底思えることのほうが大事。たとえば、ハンカチや下着、ルームウェア、ペディキュアなどの人目につきにくいところから思いきった女性らしい色やデザインを楽しむのもひとつの手。今は通販も充実していますから誰に気兼ねすることもありません。抑えこんだ欲求は一度思いっきり満たすと、その後の自意識のくすぶりも緩和するはず。

●その3 恋愛のはじまりに“大人の女”ぶるのは逆効果

こじらせ系の女性は年齢的には大人でも、女であることを謳歌した経験が乏しいわけです。なにかの拍子に女心を満たすチャンスが訪れても、経験のなさに尻込みをする上に、「今さら聞けない」と大人のプライドが邪魔をしてしまうことが。でも、大人ぶって本当の自分を隠すと、せっかく近づいてきた男性との心の距離は開くばかり。「私、そういうの疎くて」「実は、あんまり慣れてないの」と正直に言ったほうがお得。そして、はじめてのことにドキドキ、アタフタしてしまうことを自分にゆるしましょう。男性から見れば、なんでも手馴れている風の女性より、見た目は大人なのにピュアな女性のほうがギャップがあってかわいく見えるというもの。繕わず等身大の自分でいるようにすれば、相手の男性も格好つけずにリラックスできるはず。

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2014年12月17日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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