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プロの探偵に聞いた!「尾行のテク」―まずは「面取り」

日本でも離婚率が上昇していまして、離婚のために「探偵」にパートナーの調査を依頼する人が増えています。調査を依頼された探偵さんは、対象者の行動を見張っていろいろ調べるわけですが……ここで重要なテクニックが必要となります。「尾行」です。

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対象者に気付かれないようにうまく尾行し、調査をやり遂げなければなりません。プロの尾行テクニックとはどのようなものなのでしょうか。

『T.I.U.総合探偵社』の阿部泰尚さんにお話を伺いました。

まずは「面取り」!

――尾行を行う場合に、何か準備をしますか?

阿部さん まず「面取り」です。「面取り」というのは、対象者の写真を入手してそれを確認、覚えることです。これができていないと、うまく尾行することはできません。多くの場合は調査依頼者から入手しますが、こちらで撮影することもあります。

――なるほど。まず人相を把握するのですね。

阿部さん 正面から見た写真があるといいのですが、横から見た写真しかない場合などには相当苦労します(笑)。あとパスポートや免許証に使われる「証明写真」の場合も苦労することが多いです。

――なぜでしょう。

阿部さん その人と懸け離れたイメージの写真が多いからですね。特に女性はメークでイメージががらっと変わってしまいます。証明写真というのは「素」の状態で写っていることが多いので、メークした女性と違っていることが往々にしてあります。

――ということは、男性より女性の方が尾行するのが難しい?

阿部さん そうですね(笑)。女性の場合、例えばウイッグを付けるとかもできますしね。ですから、女性の方が尾行されないように工夫しやすいとは思います。

クルマ移動のターゲットにはバイク!

――「面取り」で対象者の顔を覚えたら、次はどうするのでしょうか?

阿部さん ただ顔を覚えるというのではないのです。顔を覚えているだけでは、人混みに紛れてしまったりします。見失わないためには、その人の全体像、「骨格」を覚えていなければなりません。これは、私の経験上の話ですが、顔の系統で骨格が似通っていたりするのです。

顔から「骨格を覚える」といいますか、そういったことが必要ですね。

――プロならではですね。尾行のときの服装はどんなものでしょうか?

阿部さん とにかく「普通」であること。絶対に目立たないことです。どんな場所で尾行するかによりますが、その場に溶け込んだ服装であることが鉄則です。例えばサラリーマンの多い場所なら、地味で目立たないスーツを着ます。

――対象者がクルマで移動する場合には? ドラマみたいに都合良くタクシーが来たりはしませんよね。

阿部さん そうですね(笑)。対象者がクルマで移動することが想定される場合には、バイクで尾行できる人員を用意しておきます。バイクの場合、クルマの渋滞にも対応できますし、対象者のクルマの後ろのクルマ、その後方に位置取りすれば怪しまれたりすることも少ないです。

――対象がクルマの場合には、バイクで尾行することが多いのですか?

阿部さん 何かあったときのために、バイクのチームとクルマのチーム、2班制で尾行するのが理想です。2チームで尾行するのは基本で、対象者が歩きのときもそうですね。

ほとんど尾行には気付かれない! ただし……

――尾行する際に気を付けることはありますか?

阿部さん 対象者に気付かれないように風景に溶け込むこと、でしょうか。気を付けることは「距離感」ですね。

「ゴム尾行」なんて言ったりしますが、「人混みでは近づく」「人があまりいない場所では距離を取る」、このような「付かず離れず」をうまくできなければなりません。また、探偵によって、「自分の距離感」は違っているものなのです。

私の場合は「近い」と言われます。ですので「距離感が遠い」探偵とコンビを組んで尾行することが多いです。このようなコンビですと、お互いにカバーし合えますから、対象者を見失うこともほとんどありません。

――尾行は対象者に気付かれないですか?

阿部さん ほとんど気付かれません。9割以上じゃないでしょうか、まず気付かれないですね。ただ、例外がありまして……。

プロに任せた方が結局はお得かも!

阿部さん 「調査依頼者が自ら尾行を試みて失敗した、それから探偵に依頼した」というようなケースがありまして、この場合、対象者が非常に警戒しています。

――奥さんが自分で尾行して失敗したので、探偵事務所に依頼した、みたいなことでしょうか?

阿部さん はい。こういうケースは意外と多かったりします。奥さんがマスクやサングラスで変装したりしても、あからさまに怪しいですし、また旦那さんも気付きやすいですよね。身内ですから。こういうので一度旦那さんに尾行がばれると、警戒していますから私どもでも「しっぽ」をつかむまで時間がかかります。

探偵のコストというのは結局人手と時間ですから、調査で結果が出るまで時間がかかると、依頼者の懐に影響します。ですので、実際に調査はプロに任せた方がいいと思います。また、ご自分で尾行する場合はくれぐれもばれないようにしてください(笑)。

――誰かが調査を失敗した案件が回ってきたりしますか?

阿部さん あります。先ほども申し上げましたが、そういうケースでは時間が余計にかかることが多いのです。最初から担当していたら早く終わってたかも、と思ったりします。なので、もし何か調査したいことがあるなら、「自分で尾行」みたいな行動を起こす前に、まずご相談ください。

「相談無料」という探偵事務所も増えていますから。まず相談するのがいいと思います。

――ありがとうございました。

⇒『T.I.U.総合探偵社』の公式サイト
http://www.go-tiu.com/

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2014年12月12日に公開されたものです

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