昭和な「空き地ゲーム」5選「タンテイ」「缶蹴り」
『ドラえもん』に登場するような空き地は現在ではなかなか見られません。都会では特にそうです。でも、かつては空き地に子供たちが集っていろんな遊びをしていました。今回は、インターネット、テレビゲームのなかった時代に、子供たちがプレーしていた「空き地ゲーム」を紹介します。
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「タンテイ」
⇒用意するもの:特になし「探偵チーム」と「盗人チーム」に分かれます。探偵チームは盗人チームの全員を捕まえなくてはいけません。盗人の衣服・体に一定時間(秒数のカウント)触れる(捕まえている)と、その盗人を捕まえたことになります。
捕まった盗人は「牢屋」に入れられます。牢屋は地面に四角くエリアを描いてもいいですし、特定の場所を選んでも構いません。捕まった盗人は、そのエリアから出られませんが、まだ捕まっていない盗人にタッチされたら再び逃げることができます。
探偵チームは探索一辺倒ではなくて、牢屋を見張っておくことも重要になります。一方の盗人側はとにかく逃げるわけですが、捕まったメンバーを解放するチームプレーも考えなければなりません。逃げる側と追い掛ける側のスリリングな駆け引きが味わえる「空き地ゲーム」です。
この「空き地ゲーム」は、「ケイドロ」「ドロケイ」「タンテイ」「ドロジュン」「ジュンドロ」など日本全国で違った呼び方をされています。また、最初に二つのチームに分ける際に、「いろは歌」を使用する場合も多いようです。
「死刑」
⇒用意するもの:ゴムボールこのゲームにはボールを投げるための、屋根(できれば長いものが望ましい)が必要です。まず、最初にボールを投げる鬼を決めます。鬼は屋根にボールを投げて、次の鬼の名前をコールします。例えば「スズキ君!」といった具合です。
その間に他のメンバーは(名前をコールした鬼も)逃げます。
名前を呼ばれたスズキ君は、屋根から落ちてくるボールをノーバウンドでキャッチしなければなりません。キャッチできたら、「タナカ君!」というように次の鬼をコールしてボールを屋根に放ります。
誰もミスしなければこれが続きますが、ボールを受け損なって地面に落とした場合、ボールを捕った時点で、鬼は「止まれ(ストップ)!」と声を掛けます。声と同時に逃げていたメンバーは足を止めなければなりません。
鬼はボールを捕った場所から、逃走メンバーの誰でもいいので、当てやすい人を選んでボールを投げます。このボールに当たったらその人が次の鬼で、外したら鬼が再度鬼です。逃走メンバーの方はストップがかかった位置から足を動かしてはいけませんが、足以外の体を動かしてボールをよけるのは構いません(キャッチしてもOKで、その場合はセーフ)。
ボールが逃走側に当たったら、当てられた新しい鬼が「罰ゲーム」、外したら鬼が「罰ゲーム」です。罰ゲームは、両手を左右に広げて、メンバーに背を向け、壁に「はりつけ」のような状態で立ちます。他のプレーヤーは順番に一定距離からボールをぶつけます。
罰ゲームが終わったら、またプレーを再開します。
ボールを投げる際に、名前ではなく番号を呼ぶ地方もあるようです(あらかじめメンバーに番号を割り振っておく)。「罰ゲーム」の様子から「死刑」と呼ばれる「空き地ゲーム」ですが、今だとあちこちからクレームが来そうですね。
「缶蹴り」
⇒用意するもの:空き缶鬼1人と、それ以外の逃走するチームに分かれます。鬼は地面に小さな円を描いてその中に空き缶を立てます。逃走メンバーの一人が缶を円の外に大きく蹴り出します。鬼がその缶を拾って元の場所に戻すまでが逃走時間です。
この間に逃走チームは姿を隠します。
鬼は、逃走チームのメンバーを見つけたら、「スズキ君!」とその人の名前をコールして缶を1回踏む。これでスズキ君が捕まったことになります。鬼に捕まると、鬼の近くにいなければなりません(何もできません)。全員を確保したら鬼の勝ちです。
捕まった逃走メンバーを再び逃がすためには、まだ捕まっていない逃走メンバーの誰かが円の外へ缶を蹴り出さなくてはなりません。缶が蹴られたら、それまでに捕まっていたメンバーは全員また逃げることができます。
「名前を呼んで缶を踏む」という点がみそで、名前をコールする前に蹴ることができればセーフですし、また複数の逃走側が同時に襲ってくると、鬼が慌てて名前を呼び違えたり、全員の名前をコールする前に缶が蹴られたりします(笑)。
「缶蹴り」は、若い世代でも比較的知っている人が多い「空き地ゲーム」ではないでしょうか。空き地があるだけでなく、隠れる場所がないと盛り上がらないので、都会ではなかなかプレーしにくいですね。
「馬乗り」
⇒用意するもの:特になし「攻撃側」と「守備側」の2チームに分かれます。守備側のメンバーは、それぞれ前屈して「馬」の形を作り、前の人の両足の間に頭を入れて連なって、一列の馬の列を作ります。攻撃側のメンバーは、1人ずつ馬に飛び乗っていきます。
守備側は、馬が1人でも地面に手を付いたり、列の連結が崩れたりしたら負けです。攻撃側は、馬の上で激しく動いたりして、馬を乗りつぶすようにします。ただし、地面に手が付いたり、馬から落ちたりしたら攻撃側の負けです。
ですから、馬の方も体を揺するなどして攻撃側を地面に落とすように努めます。
攻撃側のメンバー全員が馬に乗ることに成功し、かつ守備側も崩れていない場合には、攻撃側と守備側の代表者がじゃんけんをして勝敗を決します。負けたチームは、守備側になります。
今から考えると、非常に荒々しい遊びですが、町内のお兄ちゃん格がリーダーになって、小さな子もチームに入り、負けじと体を押し合いへし合いしていました。
「三角ベース」
⇒用意するもの:ゴムボール昭和の時代は野球が大人気スポーツでした。子供たちは空き地でさんざん野球をやったものです。グローブやバットなどがなくても、また大人数がそろわなくてもできる「野球」遊びがありました。それが「三角ベース」です。
ホーム、一塁、三塁の三角形を地面に描きます。ボールは駄菓子屋さんで売っている軟らかいゴムボールでOK。バットはないので、バッターは拳を握って手で打ちます。
2チームに分かれて戦うのですが、人数が足りないときは「透明ランナー」制を採用します。バッターがヒットを打つと、一塁にランナーがいることにして、バッターはベンチ(そんなものはありませんが)に戻ります。
人数が少なくとも簡単にできるので、三角ベースは人気のある「野球」遊びでした。
いかがでしたか? 若い世代には全く想像もつかない遊びかもしれませんね。同世代の同じ町内の子供たちが空き地に集まって、このようなゲームをしていた時代があったのです。昭和の時代に少年期を送った皆さんには「あった!」となっていただけたのではないでしょうか(笑)?
●……各遊びの「名称」や「ルール」は、地域、世代によって違います。ここで紹介したのはあくまでも一つの例と考えてください。
(高橋モータース@dcp)
※この記事は2014年11月04日に公開されたものです