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紙おむつの主原料は、トウモロコシの「でんぷん」だった?

今や、赤ちゃんがいる家庭の90%以上に普及していると言われる、紙おむつ。洗う必要もなく、長時間漏れないので、本当に便利ですよね。でも、そんな紙おむつが何でできているかは、意外と知られていないかも? そこで今回は、紙おむつの原料についてご紹介します!

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「高分子吸収体(ポリマー)」が尿を吸収

紙おむつは、なぜあんなに吸水性がよいのかご存知ですか? それは、「高分子吸収体(ポリマー)」という物質が中に入っているからです。生理用ナプキンなどにも使われているので、女性の皆さんは一度はこの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

この物質には、たった1グラムで1リットル近い水を吸収できるほどの、驚異的な保水能力があると言います。つまり、1,000倍の水に対応できるのです。おしっこには水以外の成分も含まれますが、それでも500倍は確実なんだとか。

実は、偶然発見された物質だった

「高分子吸収体(ポリマー)」という言葉は聞いたことがあるけど、詳しくは知らない、という人も多いはず。中には、化学薬品の一種だと思っている人もいるかもしれません。でも実際は、アメリカの研究所で、トウモロコシのでんぷんから偶然発見された物質なのです。

でんぷんとアクリロニトリルという化合物が反応し、新たにできた化合物は、きめ細やかな網目構造を持っていました。さらに水を吸収するとその網目が広がり、水をゼリー状に固めて外に漏らさない性質があることが分かったのです。

トウモロコシのでんぷんは調達が容易ということもあり、「高分子吸収体(ポリマー)」は瞬く間に世界に広がっていったと言います。

紙おむつの中身は、こうなっている

網目の中に水を取り込み、かつ吸収した後もサラッとした状態を保てる「高分子吸収体(ポリマー)」。この吸水体を綿状のパルプで包み、さらに不織布で包んで作られたものが、紙おむつです。たっぷり吸収して、長時間漏れずに保てるのは、化学薬品の力ではなく、トウモロコシのでんぷんという自然の力にあったんですね。

ただ、それでも長時間つけっぱなしにしていると、おしっこのアンモニアが刺激物となり、おむつかぶれにつながることも。吸水パワーを頼りにするのも、ほどほどにした方がよさそうです。

紙おむつの主原料がトウモロコシと聞いて、驚いた人も多かったのでは? 便利な上に、肌に優しい紙おむつは、きっと今後も育児に欠かせないアイテムであり続けることでしょう!

※この記事は2014年11月01日に公開されたものです

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