ネット社会に欠かせない「@(アットマーク)」記号の由来って?
メールアドレスの中に、必ず入っている謎の記号といえば「@(アットマーク)」。ユーザーとドメインの名前を分けるために使われていますが、あなたはこの意味をご存じですか? 毎日目にしているはずなのに、意外と知らない!?@(アットマーク)に隠された秘密に迫ります。
【キーボードのこの記号を何と呼んでいますか?「*」「~」「#」「”」】
古代ギリシャから伝わる!?
@(アットマーク)の由来には諸説ありますが、そのうちの一つが「古代ギリシャで使われていたツボに由来している」というものです。古代ギリシャの社会では、オリーブ油やぶどう酒、そして穀物など、様々なものが両側に二つの取っ手がついたつぼに貯蔵され、各地へ運ばれていました。
このつぼのことを「amphora(アンフォラ)」と呼んだそうです。@(アットマーク)のaは、このアンフォラの頭文字に由来していると言われています。アンフォラは単位としても使われており、1アンフォラは25.79リットルだと決められていました。
これを元にして単価を表し、@記号は実際の取引にも使用されていたそうです。
メールアドレスで一気に普及!
日本では「単価記号」として、会計での略記に使われてきましたが、一般の人にとってはなじみのある記号ではありませんでした。広く普及したのは、1990年代後半以降に、電子メールが使われるようになってから。ちなみにメールアドレスに、最初に@(アットマーク)を使ったのは、電子メールの創始者であるレイ・トムリンソンです。
メールアドレスで使われるときのこの記号は、「at some other host」の略語です。会計で使われるときは「at a rate of」の略語として使われるので、同じ記号でも意味が異なるというわけですね。
「@」、世界での呼ばれ方は……
日本人なら誰もが当たり前に「アットマーク」と呼ぶこの記号ですが、実はこれ、日本でしか通じない呼び方であることをご存じですか? 英語なら「アットサイン」、またその形から「サイクロン」や「スネイル(かたつむり)」と呼ばれています。
ドイツでは「さるの尻尾」という意味の「アフェンツヴァンツ」、フランスでは「エスカルゴ」など、ユニークな名前で呼ばれることも多いようです。そんな知識を頭に入れてもう一度「@」を見つめてくると……なんだかそんな風に見えてくる気もします。
@(アットマーク)に隠された秘密はいかがでしたか? 誰もが目にしたことがある記号だからこそ、ちょっと気になるトリビアとして披露してみてください。
※この記事は2014年09月29日に公開されたものです