「酸性」「中性」「アルカリ性」―洗剤の液性による、洗剤の特徴とは?
2013年も残すところあと1カ月。きれいなお部屋で新年を迎えたいと思っている人も多いはず! そこで、今回のテーマは「洗剤選び」です。汚れに合った洗剤を使って、すっきりしてみませんか?
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洗剤の成分表示を見てみよう!
家庭向けに販売されている洗剤には、家庭用品品質表示法に基づいた成分表示があります。ほとんどの場合容器裏面に表示があり、「液性」が表示されています。液性とは、酸性・中性・アルカリ性といった洗剤の性質のこと。
これが、洗剤選びのポイントになるのです。
洗剤の液性による、洗剤の特徴
(1)酸性
尿石や水垢(みずあか)、鉄さびやせっけんカス、お風呂のカビ、台所の除菌・殺菌に有効です。汚れに対して即効性がないので、布やティッシュペーパーなどを用いて洗剤を湿布するようにします。しばらく時間を置いてブラッシングすると、汚れが落ちます。
ただし、酸性の強いものは、金属をも溶かしてしまうので注意が必要です。鉄をさびさせてしまったり、コンクリートやタイルの目地を傷つけてしまったりすることがあります。さらに、大理石や繊維も傷める可能性があるので、不向きです。
(2)中性
洗浄力がもっとも弱く、基本的に界面活性剤の働きのみで汚れを落とします。素材に影響が小さく、お肌にも優しいのが特徴です。食器洗剤・トイレ洗剤・お風呂洗剤など中性洗剤は、幅広く利用されています。
(3)アルカリ性
コンロや換気扇・レンジの油汚れ、ガレージの油汚れ、お風呂のカビ、窓ガラスの汚れといった、油汚れやカビに有効です。肌荒れの原因になるので取扱時は、ゴム手袋を着用するなど注意が必要です。強力なものが多く、フッ素コートがはげたりアルミが変色したりすることがあります。
傷んだ塗装面への使用もおすすめできません。
実践! 洗剤の使い分け
洗剤の成分表示を見てみると、用途にかかわらず液性が違うものがあることに気づくでしょう。表向きは食器洗剤・お風呂洗剤・トイレ洗剤などとなっていても、酸性・中性・アルカリ性と液性が異なるものがあります。汚れがひどいものは洗浄力が強いアルカリ性・酸性洗剤を、そうでないものは中性洗剤を選びましょう。
アルカリ性洗剤・酸性洗剤は、長く放置しこびりついてしまった汚れ、中性洗剤は日常のお掃除用と使い分けるのがおすすめです。つまり、ふだんお掃除をしない人は、アルカリ性・酸性洗剤は必需品、こまめさんは中性洗剤だけで十分かもしれません。
万が一、酸性洗剤で汚れが落ちなくても、アルカリ性洗剤をすぐに使用してはいけません。意図せず、酸性洗剤とアルカリ性洗剤が混じってしまい、有毒ガスが発生してしまう可能性があります。洗剤の使用による事故例は、これまでに数多くありますので使用には注意が必要です。
住まいの汚れは、洗剤であれば何でもよいのではなく、それぞれ適切な洗剤があります。あわない洗剤で無理に汚れを落とそうとするのは、時間の無駄というもの。洗剤容器裏面の注意書きは、汚れを落とすためのヒントが満載です。
洗剤の力をフル活用し、お部屋をピカピカにしましょう。
※この記事は2013年11月27日に公開されたものです