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『ニュータイプ』編集部に聞いた!2013年下半期アニメの注目作は?「キルラキル」

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さて2013年度も下半期になりました。この下半期も多くのアニメタイトルがスタートを切ります。2013年下半期の注目アニメタイトルについて専門家に聞きました。

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2013年下半期アニメの注目作は!?

株式会社KADOKAWA刊行のアニメ誌『ニュータイプ』編集長 水野寛さんと、同誌編集部の黒瀬真也さんにお話を伺いました。

――2013年下半期のアニメ放送が開始されていますが、注目タイトルについて教えてください。

水野編集長 たくさんあります(笑)。『キルラキル』や『革命機ヴァルヴレイヴ2nd Season』、久しぶりのガンダムの新作『ガンダムビルドファイターズ』、『マギ』の第2期……。

黒瀬さん 『境界の彼方』『黒子のバスケ』第2期、『弱虫ペダル』、そして『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』という長いタイトルの2作品など、自信を持って推せるタイトルがめじろ押しですね。

――なるほど。今年はロボットアニメが多いなあという印象があるのですが。

水野編集長 そうですね、久しぶりにオリジナルロボットアニメが多い年かも……。

黒瀬さん 数年に一回そういう年があるんですよね。

――なぜだと思われますか?

水野編集長 これはあくまで個人的な意見ですが、ここ数年ラノベ(ライトノベル)のアニメ化、漫画のアニメ化が進んできたわけです。しかし、ここにきてかなり多くのラノベや漫画をアニメ化してしまったため、オリジナルに回帰しているのではないでしょうか。

『キルラキル』にはアニメの魅力がいっぱい!

――水野編集長が最も注目されているタイトルは何でしょうか?

水野編集長 そうですね、『キルラキル』でしょうか。これはアニメの面白さがいっぱい詰まった作品です。

――キルラキルの魅力は何でしょうか?

水野編集長 まず映像です。アニメにしかできない動き、魅力が詰まっています。「これがアニメの面白さだよ」と見せてくれるのです。30-40歳代の人が見ると「そうそう!」とうなずくでしょうし、若い人が見ると「何これ? すげー!」となるでしょう。

――アニメらしいアニメなのですね。

水野編集長 アニメでしかできないものです。シリーズ構成、脚本を担当されている中島かずきさんが素晴らしいのです。中島かずきさんは、『劇団☆新感線』の座付き作家をされていますが、演劇、特撮、アニメとどんな作品を手掛けられても面白い。中島かずきさんがやる、というだけで期待しますよね。

黒瀬さん 中島さんといえば、『仮面ライダーフォーゼ』も傑作でしたね。『キルラキル』は、ほかのスタッフの皆さんも素晴らしいですよ。ガイナックスで『天元突破グレンラガン』を手掛けた皆さんです。映像が素晴らしいのには理由があります。

――それは期待できますね。

水野編集長 声優さんたちも良い演技をされていますし、「これが当たらなくてどうする」と思いますね。

黒瀬さん 個人的には『キルラキル』は『男組』と『ど根性ガエル』を足したようなアニメだと思いました(笑)。若い方には伝わりづらい例えかもしれませんが。

――分かるように見てみます。黒瀬さんが最も注目しているタイトルは何でしょうか?

黒瀬さん 『キルラキル』が言われちゃいましたので(笑)、『弱虫ペダル』を挙げたいと思います。原作漫画がとても熱くて、素晴らしい作品なのです。僕も大好きで、新刊が出ると電車の中で読んだりするんですけど、思わず涙ぐんでしまうときもあるぐらいです。

――原作ファンが多いのでしょうね。

黒瀬さん そうだと思います。男同士の戦い、友情、勝利という熱い内容なのです。

――『少年ジャンプ』みたいですね。

黒瀬さん 連載しているのは『少年チャンピオン』なんですけどね(笑)。女性にもウケるアニメになると思いますよ。

――他に個人的に注目されている作品はありますか?

黒瀬さん 『凪のあすから』はいいですね。

――どんな点が良いのでしょうか?

黒瀬さん 先日第1回が放送されましたが、胸がしめつけられる作品ですね。三角関係、四角関係で、この先どうなるのかと、心をぎゅっとつかまれました(笑)。切なさ爆発です。

――それはドキドキしますね(笑)。

2013年は良作が豊作!

――『Free! 』など、女性ファンが多くいる作品が常にある状態ですが、『弱虫ペダル』もそれに続きますか?

黒瀬さん そうですね。先ほども言ったように、少年誌で連載している漫画が原作ですので、もちろん男性にもウケる作品なのですが、男性にも女性にも喜んでもらえるように作って、結果として女性ファンも多く付いたということになるのだと思います。

水野編集長 やはり女性にウケるように狙った作品にしても、それだけではうまくいかないと思うのです。男性が見ても、女性が見ても素晴らしい作品が、結果として支持される作品になるのですよ。

黒瀬さん 先日終了した『進撃の巨人』は、『ニュータイプ』でも、男性のみならず多くの女性読者から支持を集めましたが、この作品もやはりそれを狙って作られたものではありません。

水野編集長 『進撃の巨人』は、素晴らしい原作漫画と、アニメスタッフの卓抜した技術、演出がかみ合ってできた奇跡のような作品でした。弊誌のアニメアワードでも同作品は断トツの支持を集めました。

――なるほど。2013年の下半期は良作が豊作でしょうか?

水野編集長 そう思いますね。2013年は全体で見ても豊作といっていいのではないでしょうか。

⇒ニュータイプ誌の公式サイト
http://anime.webnt.jp/

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2013年10月21日に公開されたものです

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