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これってホント?カレーにまつわるうわさのアレコレ

日本の国民食の一つでもある「カレー」。インドで生まれてイギリスに渡り、そこから日本に……なんて話は有名ですが、これ以外にもさまざまな逸話やうわさがカレーにはあります。今回は、そんなカレーにまつわるうわさについて真偽を調べてみました。

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カレーのうわさ、あなたはいくつ聞いたことがある?

●日本のカレーの原型はクラーク博士が作った?

「現在の日本式カレーの原型を作ったのはクラーク博士」といううわさがあります。クラーク博士は「学生の体力向上のためにカレー食を勧めた」「ライスカレーという名前を付けた」のだそうです。「少年よ大志を抱け」なクラーク博士ですが、これは本当なのでしょうか?

クラーク博士のいた札幌農学校、現在の北海道大学によると、当時のカレーに関する資料は、「カレイ粉 三ダース」という購入品の記録と、「夕 洋食<パン バタ 肉肴之類ニテ弐品 湯 但隔日ニライスカレー外壱品>」といったメニューに関する記述の2点しかないそうで、クラーク博士とカレーに関する資料が残っていないそうです。

クラーク博士が訪日する以前にすでに「ライスカレー」という言葉が日本にはあったそうなので、名付け親ではない確率が高そうですね。

●カレーが日本に入ってきた当初はカエルが具材だった?

「日本にカレーが持ち込まれた当初のレシピには、カエルを具材とする記述があった」という話があります。これは本当なのでしょうか?

実はこれは本当なのです。明治5年に発行された『西洋料理指南』という洋食のレシピがあります。これには、

葱一茎生姜半箇蒜少許ヲ細末ニシテ牛酪大一匙ヲ以テ煎リ水一合五タヲ加へ鶏海老、鯛、蠣、赤蛙等ノモノヲ入能ク煮後「カレー」ノ粉一匙ヲ入煮ル1西洋一字間巳ニ熟シタルトキ塩ニ加ヘ又小麦粉大匙二ッ水ニテ解キテ入ルベシ

という記述があり、要約すると「ネギやしょうがなどをバターで炒め、そこにエビやカキ、赤カエルを入れて煮込んでカレー粉を入れろ」というもの。はっきりと「カエルを入れる」という記述があります。

一応、カエルは海外の料理でも使われている食材ですし、食べられないことはありませんが、このままの形で後世まで伝わらなくてよかったですね……。

ちなみに、この「カエルカレー」は横濱カレーミュージアム(2007年に閉館)で期間限定で提供されていたそうです。

カレーにまつわる二つのうわさの真偽を調べてみましたが、皆さんはこれらのうわさは知っていましたか?

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2013年09月10日に公開されたものです

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