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雑学 エンタメ全般

マキタスポーツさんに聞く! ヒットするJ-POPにはルールがある「カノン進行」「サビは前」「転調多用」

「作詞作曲ものまね」という恐るべき芸を披露しているマキタスポーツさんをご存じでしょうか。

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各アーティストの楽曲の構造、歌詞に使われる言葉を分析し、まるでそのアーティストが作ったかのような楽曲を演奏してみせるのです。自らを「構造フェチ」と称するマキタスポーツさんのJ-POP分析とはいかなるものでしょうか。


■J-POPの構造分析とメソッド

マキタスポーツさんによれば、「J-POPらしいもの」を作るためのメソッドが明確にあって、それらを利用すれば「75点ぐらいのJ-POPを作ることは難しいことではない」のです。つまりマジックのタネ明かしです。

マキタスポーツさんは、例えば、以下のようなメソッドをつまびらかにしています。

●王道は「カノン進行」、切なさ爆発!

『パッヘルベルのカノン』という300年以上も前の曲に端を発するコード進行、いわゆる「カノン進行」を使用すること。マキタスポーツさんによれば、「カノン進行を使うと切なさがかき立てられる」のだそうです。

ただし、マキタスポーツさんによれば、「これは魔法の粉進行で、これを使って大ヒット曲を出してしまったばかりに以降苦労してしまったアーティストさんもいる」とのこと。

また、マキタスポーツさんが定義した「ドラマティック・マイナー」というコード進行があります。少し専門的になりますが、「Am→F→G→Cというコード進行」、これは90年代以降のヒット曲で多用されたもので、日本人はこれがたまらなく大好きだそうです。

●サビは前へ出す!

「サビ出し」といって、「サビの部分を前へ出すこと」がヒット曲に多く見られる特徴だそうです。時代の移り変わりによって、着メロや着うた(R)などが主流化して手っ取り早くサビにいく曲が人々の心を安心させているのだとも。

●転調を多用する!

これは小室哲哉さんが多用した手法だそうです。曲調がガラッと変わり、まるで別の曲のように聞こえる部分のことですね。

●J-POPで多用される歌詞は4つ!

また歌詞についても、ヒット曲に使用される言葉は何かをつぶさに分析し、「奇跡」「扉」「桜」「翼」が有効であることを発見。これに「掛け言葉」を付加することで、多くの人が感動する歌詞が出来上がるというのです。

例えば、「扉」だったら「開く」、「桜」だったら「舞い散る」、このように掛け言葉のように使用し、展開するとJ-POPらしい歌詞になるというのです。

これらのメソッドをここまで明確に語れ、またギターを弾いて実践できるのは恐るべきことです。

ここまで来ると、もはや「芸」などという言葉ではなく、むしろ「解析報告」「論文」といった言葉の方が似合いそうです。

■「タネ明かし後のマジック」を目指す時が来た!

マキタスポーツさんは芸人や俳優などの活動の傍らアーティストでもあります。「作詞作曲ものまね」などのネタ寄りの曲を披露しながら、オリジナルのアーティスト・マキタスポーツとしての活動もしているのです。

マキタスポーツさんによれば「そろそろ、このような構造、手法をつまびらかにしてもいいのではないでしょうか。いわば手品のタネ明かしをするようなことですが、それでも本当に素晴らしいものは、そういったタネ明かしで色あせたりしません。タネ明かし後のマジックというものがあると思います」

マキタスポーツさんは「タネ明かし後の、その先のマジックを見せるべきときが来た」と告げているのです。

■マキタスポーツ渾身のアルバム発売!

8月21日に、満を持してマキタスポーツさんの2枚組のアルバムが発売されます。

マキタスポーツさんにお話を伺いました。

――マキタスポーツさんのアルバムが発売されますね。

マキタスポーツ これが10年前だったら、僕にメジャーからアルバムを出しませんか、といった話は来なかったと思うんですよ。もちろん僕がやりたいという気持ちはあるのですが、半分ぐらいは時代の流れにやらされているんだという気持ちがあります。

――アルバムに収録されている『十年目のプロポーズ』という曲には、分析したヒット曲の要素が詰め込まれているとのことですが。

マキタスポーツ そうなんですが、手法だけでは人の胸に届くものにはならないんですね。ヒット曲の要素を詰め込んだものが、全てヒット曲になるとは限らない。僕は手法だけで作られた曲を「ノベルティソング」と呼んでいますが、ノベルティソングでは駄目なんです。

オリジナリティーが必要なんです。十年目のプロポーズには、僕が常々言っている要素がほとんど全部入っていますが、それだけではなくて、僕の非常に個人的な要素、オリジナリティーが付加されています。

――なるほど。ノベルティソングとオリジナルソングの違いはそこにあると。

マキタスポーツ そろそろ手法だけのノベルティソングをふるいにかけてもいいのではないのかと。そういう時代になってきたのではないでしょうか。僕は自分の曲は「商品」だと思っています。「作品」とはあまり言いたくありません。「商品」として、できるだけ多くの皆さんに「使ってほしい」と思っています。

――今回のアルバムを読者に紹介していただけますか。

マキタスポーツ 今回のアルバムには、僕がライブでやっていることをそのまま収録したつもりです。僕はライブでネタもやりますし、オリジナルの曲もやります。全部が僕なので、1曲ずつ切り出して聞いてもらってもいいのですが、できるだけアルバムを通して聞いてほしいと思います。絶対に楽しんでもらえるものになっていると思います。
僕が「お笑い芸人」であるとか「ミュージシャン」であるとか、そういう色眼鏡を外して聞いてもらえれば。

■マキタスポーツ『推定無罪』

・2013年8月21日発売
・CD2枚組
・VICL-64053~4
・2,500円[税込]

(高橋モータース@dcp)

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