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「見かけるけど何のことだか分からない」言葉「鬼の霍乱=元気な人が急に休む」「美人局=女性詐欺」

「見かけるけど何のことだか分からない」という言葉がありませんか。例えば「鬼の霍乱(かくらん)」というときの「霍乱」って何なのでしょうか!?


■鬼の霍乱!?

普段バリバリ働いている元気な人が急に会社を休んだりすると、「鬼の霍乱(かくらん)だ」なんて言います。この霍乱って何なのでしょうか?

霍乱とは「日射病」のことです。広義には、暑気あたりなどの夏に起こる急性の症状を指します。鬼も暑気あたりで急に倒れるんだなあ……ということですね。

持病の癪!?

時代劇などで、街道沿いの松の根方などで旅の女性がうんうん言っている。どうしたのかと聞くと「持病の癪(しゃく)が……」。この風景が、現在ではすでにギャグですが、この「癪」というのは何でしょうか。

実は内臓に由来する「痛み」のことを総称して「癪」と呼んでいたのです。ただ、女性がうんうん言っているイメージが強いので、男が「持病の癪が……」というと少しおかしな感じがしますね(笑)。

ほうほうの体!?

「ほうほうの体(てい)で逃げ出した」なんて言いますが、この「ほうほう」というのは何でしょうか。「ほうほう」は「這う這う」と書きます。這うようにして命からがら……という様を表しているんですね。

「ホーホーの体」で「まるでふくろうのように」と思い込んでいた女性を知っていますが、違います(笑)。ちょっとかわいいですけれども。

べっぴん

かつて『Beppin』という男性向けの雑誌もありました。「べっぴん」というと、別嬪と書いて「きれいな女性のこと」ですが、なぜべっぴんという不思議な言葉なのでしょうか。これは江戸時代に由来します。

当時は「別品」と書いたそうで、「特別に良いもの」という意味でした。今でいうと「特注」とか「別注」で、特別にあつらえたもの、といった感じでしょうか。もともとは「物」に使う言葉だったのです。

これが人にも使われるようになって、その後、女性にのみ使う言葉となり、漢字の「別嬪」になったのだそうです。

焼けぼっくい!?

男女関係でよく使われる言葉に「焼けぼっくいに火がついた」というのがあります。いったんは別れた二人が、ひょんなことからその関係を再燃させることをいいます。この「焼けぼっくい」って何でしょうか?

「ぼっくい」は「木杭」で、「一度炭化した杭(くい)は再度火を起こしやすい」ことからの例えだそうです。「焼けぼっくり」と「松ぼっくりに火がついた様」を想像する人がいますが、残念ながらこれは正しくありません。

美人局!?

「美人局(つつもたせ)にやられた!」と書いてあったら何のことか分かるでしょうか? これは、女性を使った詐欺にやられたということですね。

女性に誘惑されて深い仲になったら、その女性の夫(彼氏の場合もあり)という男が現れて「やい! 人の女に何しやがる!」という事態に。その男に金品をゆすられたりするわけです。

このゆすり屋のこと、またこの詐欺行為自体を「美人局」といいます。今の言葉でいうと「ハニートラップ」でしょうか。

どざえもん!?

水死体のことですが、なぜ「どざえもん」というのでしょうか。江戸時代の「成瀬川土左衛門」という力士が、膨れ上がった水死体に似ていて、「まるで土左衛門みたいだ」という例えが定着してしまったようです(他にも諸説あり)。

島国根性!?

島国根性とは、「島国に住む人に特有な、視野の狭い、せせこましい気質のこと」といわれます。しかし、日本やイギリスなどの島しょ国家(大小の島で構成された国)には、むしろ「機会主義者」の方が多いといわれます。

機会主義者というのは状況によってホイホイ立場を変える人のことですから、むしろその思考は柔軟なのではないかと思えます。イギリスの二枚舌外交はその最たるものだ、などという社会学者もいるほどです(いいのかなー)。

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2013年07月10日に公開されたものです

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