プロに聞く!部屋探しでネットと直接はどっちがいい?メリット・デメリット教えます!
物件探しをする際、インターネットを利用して探す方法と、直接に不動産会社に行き物件を案内してもらう方法がありますが、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 不動産業者に聞いてみました。
意外なリスクのあるインターネット検索
――物件を探す際、インターネットで不動産業者のHPを閲覧して探す方法と店舗に訪れて物件を直接回る方法がありますが、それぞれどんなメリット・デメリットがありますか?
インターネットで探す場合のメリットはやはり「楽」ということですね。自宅にいながらさまざまな物件を見ることができるのが一番のメリットといえます。以前は間取りと数枚の写真だけというサイトが多かったですが、最近はいろんな角度から撮影した内部写真も豊富なので詳細が分かりやすいですよ。
――外に出なくていいのは楽チンですよね。
時間の節約にもなりますからね。普通なら10件20件確認することなんてできませんが、ポチポチとクリックするだけでいろんな物件が見られますから。実際にそれだけ回ったら疲れますし、思考も鈍ります。それに、広い範囲の物件を見ることができるのも良い点ですね。
――インターネットで探すのはいいところだらけで、デメリットがないように思えますが……
確かに利点は多いです。でも意外なデメリットがありまして、インターネットで探す場合は「その物件がすでにない」という可能性があるんです。
――すでにない……というのはどういうことですか?
例えば、すでに契約されている物件がそのままホームページに掲載されていたりすることがあります。ホームページで確認して店舗に行ったら「すいません……」みたいな(笑)。
――そういうのはよくあるのですか?
けっこう多いと思います。契約後、その結果がすぐに反映されるわけではないですし、削除漏れでずっと掲載されたままというケースもあります。以前、火事で消失した物件がそのまま掲載されていたなんて話もありましたよ。
――それはすごいですね。
また、詳細写真で内部が確認できるとはいえ、実際に回ってみるのと比べると、壁や床の色合いや感触、雰囲気や周辺環境を感じ取ることができないのはデメリットですよね。
――サイトで確認して行ってみたけど思っていたのと違っていた、なんてことも多くありそうですね。
便利なのは確かですけど、意外なデメリットもあるので、サイトの情報をそのままうのみにするのは危険な場合もあります。
●メリット
・多くの物件をチェックできる
・歩き疲れたりしない
・広い範囲の物件を見ることができる
●デメリット
・サイトには掲載されていても実際にない場合がある
・間取りや一部内装は分かっても雰囲気などが分からない
実地は周辺環境や実際の雰囲気を確認できる
――では、インターネットなどを利用せず、直接店舗に訪れて物件を案内してもらう場合の、メリット・デメリットを教えてください。
最大のメリットは直接見て直接話を聞けることですね。これは物件探しの大事なことです。周辺環境などを自分で確認できますし、実際に案内してもらいながら業者に話を聞くことで、どういった物件なのかよく分かります。
――なるほど。
時間はかかりますけど、周辺環境までちゃんと確認して決める方がいいですよね。それに二度手間にならないのもメリットの一つかもしれません。
――二度手間とは?
インターネットでいい物件に目星を付けて店舗に訪れた場合、思っていた場合と違っていたら、そこでまた違う物件に案内してもらうことがほとんどだと思います。それなら最初から店舗に訪れて間取りや希望を伝えてめぼしい物件をいくつか案内してもらう方が、インターネットで探す手間をスキップできます。
――プロセスを一つ飛ばせるということですね。
そうなんです。物件サイトとにらめっこしてる間に物件がなくなっちゃう可能性も少なからずありますし、最初から店舗に訪れる方が吉と出るケースもありますよ。
――では、デメリットは何なのでしょうか?
これはインターネットで探す場合のメリットの逆です。「多くの物件を回ることができない」「ほとんどの場合訪れた業者の担当範囲内だけの案内になる」「肉体的疲労がたまる」などですかね。
●メリット
・周辺環境までチェックできる
・物件がすでに契約成立している、物件がない、などがない
●デメリット
・時間がかかるため多くの物件を回れない
・範囲が限定される
・疲れる
まとめ
インターネットサイトの情報が充実しているので、サイトで物件をチェックしてから店舗に訪れる人がほとんどでしょう。しかし、「お目当ての物件がない」という意外なデメリットがあることだけは注意しておいた方がよさそうです。実際に物件を見回るのも楽しいものですから、いきなり店舗に訪れるのも面白いかもしれませんね。
(貫井康徳@dcp)
※この記事は2013年05月27日に公開されたものです