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明治大学漫画研究会はプロを輩出する名門!「かわぐちかいじ」「いしかわじゅん」

業界にプロを多く輩出する「有力な大学サークル」というものがあります。漫画業界なら、やはり「明治大学漫画研究会」でしょう。多くの優れた漫画家が所属し、青春を過ごした明治大学漫画研究会の今を取材しました。

明治大学は多くのプロを輩出!

明治大学は漫画界の多くのプロを輩出している大学です。今回取材を行った漫画研究会出身には、

相田裕先生
いしかわじゅん先生
五十嵐浩一先生
片山まさゆき先生
かわぐちかいじ先生
高田裕三先生
ほんまりう先生

など、そうそうたる漫画家さんたちが所属していました。

また、漫画研究会には属していなくても、

新井英樹先生
田島みるく先生

などの漫画家さんたちが在学していたそうです。ほかにも明治大学出身の漫画家さんは多いのです。明治大学は漫画家と相性が良いのでしょうか?

明治大学漫画研究会 三年支部 部長の工藤龍介さんにお話を伺いました。

間もなく還暦を迎える名門サークル

――明治大学漫画研究会は漫画関連サークルの名門として知られていますが、いつできたのでしょうか?

工藤部長 来年2014年で60周年を迎えます。還暦ですね。

――歴史あるサークルなんですね。明治大学漫画研究会出身でプロになる人が目立ちますよね。たとえば、かわぐちかいじ先生はもう巨匠といわれるような立場ですし。

工藤部長 かわぐちかいじさんは偉大な先輩です。ほかにもすごい先輩はたくさんいらっしゃいます。

――サークルに入る人は、やはり「プロになりたい人」が多いんでしょうか?

工藤部長 いえ、そうとは限りません。読むのが好きな人、描くのが好きな人、アニメが好きな人など、動機はいろいろですよ。

――実際に漫画を描く人はどのくらいいるのですか?

工藤部長 そうですね、現在部員は91人ですが……。そのうち半分ぐらいは漫画を描くこともしますね。

――91人とは大所帯ですね! 男性と女性の比率はどんなでしょうか?

工藤部長 男性が43人、女性が48人です。女性の方が少し多いですね。

――どんな活動をしていますか?

工藤部長 1年に3つ大きなイベントがあります。学園祭、夏のコミケ、冬のコミケに「会誌」を出すことです。

――同人誌のようなものを発行するんですか?

工藤部長 そうですね。コミケでは有志が集まって作りますが、学園祭用の会誌は全員参加が原則です。

――普段描かない人はどうするんですか(笑)?

工藤部長 イラスト1点でもいいので頑張って何か描いてもらいます(笑)。

先輩から後輩へと「伝統のサイクル」がある

――先ほど真剣にプロを目指している人もいらっしゃるということでしたが、それは何人ぐらいでしょうか?

工藤部長 6-7人ですね。

――工藤さんご自身はどうですか?

工藤部長 そうですね、できればプロになりたいと思います。

――ぜひ頑張ってください! 現在、漫画研究会中で最も実力のある人は誰だと思いますか?

工藤部長 乙川朱里(おとかわあかり)さんでしょう。彼女は文学部の2年生です。白泉社の『花とゆめ』という雑誌に2回作品が掲載されたことがあるそうです。

――それはもうプロの世界に踏み出していますね! なぜ明治大学漫画研究会から有力なプロが多く現れるのでしょうか?

工藤部長 偉大な先輩たちがいて、それを見聞きして大学を選ぶというサイクルができているからではないでしょうか。

こういう話を聞いたことがあります。岩代俊明さんが少年ジャンプで賞を取ったときに、「どの大学に行けばいいでしょうか」と(まだ高校生だったので)編集さんに相談したそうです。

すると編集さんが「明治大学がいいかもしれない。あそこの漫画研究会は真剣にやっているそうだから」と答えたそうです。

――なるほど。先輩たちの活躍を見て、志ある若者がまた入ってくるということですね。すると後輩の皆さんはすごく頑張らないといけませんね(笑)。

工藤部長 はい(笑)。僕らの代で「断絶した」なんて言われないようにしないといけないので……。頑張ります。

明治大学漫画研究会

●発足:1954年
●大学内サークル
●メンバー:現在91名

明治大学漫画研究会が60周年を迎える2014年には、イベントが企画されているとのこと。研究会出身のプロ漫画家さんが一堂に会するだけでスゴイ絵になりそうです。

*……イラストは乙川朱里(おとかわあかり)さんの描かれたものです。

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2013年05月24日に公開されたものです

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