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節約が続かなくなる人の断念ポイントはココ。貯められる人が実践していることとは?

#令和のマネーハック

丸山晴美

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、丸山晴美さん。

今回のお悩み「節約を意識すると生活が楽しくなくなる。楽しくできる節約術を教えて!」

資産を増やしたいけれど、物価高の中で節約を意識し続けるのがつらいです。「節約=がまん」と思うとストレスが溜まるし、また、仕事で嫌なことがあったときに買い物をしてしまったり、友だちと飲みに行ってしまったりしてなかなか浪費を減らせません。楽しくできる節約方法はありませんか?(30代前半/IT)

節約を意識しすぎるとストレスが溜まってしまい、浪費や散財をしてしまう方は一定数います。これは、ダイエットで言うところのリバウンドにも似ています。

痩せよう痩せなきゃ! と考えているとそれがストレスになり、つい食べてしまう……といった悪循環に陥るパターンのように、節約しなきゃ、お金を貯めなきゃ! と思えば思うほど、お金を使う方向に向かってしまうというパターンが存在します。「節約=がまん=ストレス」となるなら、それは、ご自身に合わない節約をしているのかも知れません。

節約を目的にするとストレスが溜まりがち

節約は、お金を貯めるための一つの手段として考えることができます。お金の貯め方は大きく分けて3つあり、「節約する」「収入を増やす」「お金に働いてもらう(資産運用)」です。

もし、節約を苦手に感じるのであれば、節約以外の方法も選択肢に入れるのも一案です。実際に、「節約するくらいなら働いて収入を増やした方がラク!」という方もいらっしゃいます。

現在節約アドバイザーとして活動している筆者が、「節約」を選んだ理由としては、働く時間や投資をするためのお金が不要で、すぐに始められ、効果が大きいと感じたからです。

もちろんこれらを1つだけするのではなく、収入を増やして、増えた分を貯蓄や投資に回しつつ、やりくりもしっかりとすることで、それらが相乗効果となり、お金がどんどん貯まるサイクルを作ることも可能です。ですので、まずはお金の貯め方として、どの方法が自分に合うのかを考えてみるのもよいでしょう。

目的なくして、節約するべからず

相談者さんはなぜお金を貯めたいのでしょうか。なぜお金が必要だと感じるのでしょうか。まずは、お金を貯める目的を6つのステップで明確にしつつ、貯まる仕組みを作りましょう。

(1)やりたいものや欲しいものを思いつく限り書き出す
(2)書いたら、それぞれに優先順位をつける
(3)優先順位の上位1~5位程度の目標や目的について、いつ達成させたいのか、そのための費用はいくら必要なのかを具体的に書き出す
(4)(3)の必要な金額を捻出するための方法を考える
(5)目標のためのお金を、給与から先取りで、「貯める」「投資する」など、貯められる仕組みを作る
(6)残ったお金で生活する(節約)

この仕組みを作ることで漠然としていたお金がクリアになり、また、何をすべきかが分かるようになることで、お金に対しての考え方や意識が変わってくるのではないでしょうか。

お金の貯め方はいくつかありますが、例えば、半年後に10万円の1泊2日の旅行に行くとした場合、月の積立額は約1万7千円です。一番簡単な方法としては、給与が振り込まれたらすぐに専用口座へ積み立て、残ったお金でやりくりすれば、気が付いたら半年後には旅行に必要なお金が貯まっていることになります。

他にも、今までは気軽に参加していた飲み会や外食の回数を意識的に減らして、その分、行ったつもりで1回あたり3~5千円程度の「つもり貯金」をする方法があります。こうして、同じお金でもどちらが満足度の高い出費なのかを体感することで、「○○でお金を使うなら、○○に使った方が良い」など、お金に対する価値感が変わってくるでしょう。

贅沢がダメではなく、ムダがダメ

節約にストレスを感じる多くの方に共通するのが、「節約=生活のランクDOWN」で、贅沢もできず、やりたいことが制限されてしまうと感じていることです。

先にも述べましたが、節約はあくまでもお金を貯める手段の一つであると考えるなら、貯めたお金でやりたいことができたり、欲しいものを手に入れたりするための手段であり、むしろ生活の質を向上させることができます。

日ごろのムダを見直し減らし、その分を貯めて、使うべきとことに使うーー「メリハリのあるお金の使い方」をすることが大切であることに気づけるのではないでしょうか。

無理なく続けられるおすすめの節約方法3つ

ここからは、お金が貯まっている人の多くがやっている、簡単かつ効果的な節約方法を紹介します。

サブスクや通信費などの固定費を見直す

定期的にかかる出費を一度見直すことで、以降の出費を抑えることができます。日々の節約のように継続させる必要が無いので、手っ取り早くお金を浮かせられるのもメリットです。

まず、クレジットカードの明細や銀行口座の引き落とし明細をチェックして、それらを書き出します。次に、それぞれの優先順位を考えて、優先順位が低い契約から解約、もしくは安いプランへの変更をすることで、無理なく見直しができますよ。そして、浮いたお金を先取りで貯めることで、さらにその効果が実感できるはずです。

水筒と折り畳み傘を持つ

お金が貯まる人の多くが実践している節約術として、「水筒を持つ」ことが挙げられます。年々値上がりする飲料代の節約はもちろんのこと、気軽にコンビニやコーヒー店へ行かないための手段としても有効です。

水筒の中身は、浄水を入れる人もいれば、お気に入りのフレーバーティーを淹れて楽しんでいる人などさまざまです。

また、突然の雨にも対応するために、折り畳み傘を持ち歩くことでビニール傘の購入費用を節約することができます。

会計前に買い物かごをチェックする

スーパーでの買い物やネットショッピングでも、会計前にカゴの中をチェックしてみましょう。買い忘れは無いかの確認はもちろんですが、本当に必要かどうかを考えることで、ムダな出費を減らす効果があります。

特に、クレジットカード決済がメインとなるネットショッピングでは、つい勢いで決済しがちです。その前に、購入金額に相当する現金を目の前に置いてみたり、決済は翌日に持ち越すなど、ひと呼吸置くようにしてみましょう。

現金を目の前にすると躊躇したり、朝になれば買い物かごに入れた時の高揚感も冷めていて、それほど欲しいとは思えない……など、冷静な判断ができるようになるでしょう。

「それでも必要と思うなら、決済してOK」など、自分なりのムダな出費を減らすルールを作ってみてもいいですね。

節約は難しく考えずに、宝探しのゲーム感覚で取り組みつつ、その成果をやりたいことに使うことで、楽しく継続させることができるでしょう。

令和のマネーハック122

節約を目的にするのではなく、節約する目的を明確にしよう。何でもかんでもがまんするのではなく、ムダを減らすことが大切です。

専門家に聞きたいお金の悩みを教えてください!

(文:丸山晴美、イラスト:itabamoe)

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