水風呂代わりの「湖」へドボン! 本場・フィンランドのサウナで心が浄化された
「365日いつでもサンタクロースに会える!? フィンランド北部で夢のような時間を過ごしてきた」でご紹介した観光1日目に続き、ラップランドのロヴァニエミを満喫した観光2日目。動物に癒やされたり、フィンランド人が愛してやまない本場の「サウナ」を楽しんだり、体と心をととのえる1日になりました。
特にサウナで火照った体を、広大な湖でクールダウンする体験は、一生忘れられない思い出に。「自然の中でリフレッシュしたい」と思っている働く女子に、特におすすめしたいです!
夏〜秋ならではの体験! ハスキーの子犬とふれあう
冬のラップランドで定番のアクティビティといえば「犬ぞり」。そりに乗り、雪深い森をハスキーたちが走って引いてくれる、北極圏らしい体験です。一方で雪のない夏〜秋にできるのがハスキーの子犬とのふれあい! ロヴァニエミ郊外にある「Bearhill Husky」はアラスカンハスキー約100匹が住むハスキー犬舎で、子犬を抱っこしたり、子犬と一緒に散歩したりと楽しめます。今回案内してくれたのはオーナーのバレンタインさん。バレンタインさんの案内で犬にふれあえる服装と靴に着替え、犬たちに会いに行きました。
Bearhill Huskyにはさまざまなプログラムがあり、例えば「WALK IN THE WOODS(59€)」はアラスカンハスキーと一緒に森の中を歩けるアクティビティ。天候などその時の状況によって内容は変わりますが、取材時は約5カ月の子犬4匹と一緒に森へ散歩に行きました。最初は「リードを持ってお散歩するのかな?」と想像しましたが、そりを引けるほど力強いアラスカンハスキーの散歩は大違いで、自由に森を全速力で猛ダッシュ! ただ、ワンちゃんたちはバレンタインさんのそばを大きく離れることはありません。エサやりも体験しながら、しっかりトレーニングされている子犬たちを間近で見学することができました。
「THE LIFE OF THE HUSKY(59€)」は犬ぞり用のアラスカンハスキーの生態について学べるアクティビティ。取材時はたまたま、生後5日の生まれたばかりの子犬を抱っこすることができました……! とってもかわいい子犬たちは、今後そりを引くためのトレーニングが行われ、一部のワンちゃんはレースに参加することもあるそうです。旅行に行くタイミングで抱っこできるほどの子犬がいるかどうかは、事前にメールで確認することも可能ですよ。
・Bearhill Husky
住所:Viiksojantie 192, 97220 Rovaniemi
HP:https://bearhillhusky.com/
ポカポカ→湖へドボン! 本場のフィンランドサウナが極上の癒やし
本場のサウナを体験するためにやってきたのは「Lapland Deluxe」。メリアさんとヤーリさん夫婦が営む宿泊&アクティビティ施設で、1862年に建てられた歴史ある母屋を中心に約50ヘクタールの土地が湖畔に広がっています。
メリアさん&ヤーリさんと一緒に暮らすのは猫、にわとり、羊たち。にわとりは毎日卵を産み、羊は毛を刈ってウールに。現在飼っている羊はすべて優しい性格の女の子で、人を癒やすセラピーシープとしても活躍しています。人懐っこい13匹の羊たちは本当にかわいく、ふわふわの毛を触っているだけで心が安らぎました……。
サウナは複数あり、私は伝統的な薪火ストーブのサウナを体験! サウナの温度は70〜80度前後に温められていて、ロウリュで自分の好きな湿度に調整します。フィンランド人に本場のお作法を聞くと「まずは体を濡らして、あとは好きなようにサウナに入って、湖に。それを繰り返してもいいし、1回でもいいし、自分のその日の気分次第でいいのよ」とのことでした。そしてフィンランドではサウナでお酒を飲んでもOK。汗を流しながら味わうフィンランドのビールは格別でした!
私は10分ほど体を温めた後、いよいよ初めての水風呂代わりの「湖」へ。この時間の気温は16度で、水温は18度前後。恐る恐る入ってみると水はとても冷たく、ためらいそうになったので一気にドボン! すると目の前には誰一人いない静かな湖が広がっていて、広大な湖を独り占めしている感覚が最高に幸せでした。体が許すならずっと入っていたいほどでしたが、秒で体が冷えていったので早々と退散。でも湖を出た瞬間に体の内側からポカポカと温まるような感覚になり、フィンランドでサウナの本当の魅力を知るのでした。
・Lapland Deluxe
住所:Saariniementie 131, 97625 Rovaniemi
HP:https://www.laplanddeluxe.fi/en/
ラップランドの身近な食材。「トナカイ」のお肉を食べてみる
トナカイ、サーモン、ベリー……自然とともに生きるラップランドの人たちが食べる食材は、どれもおいしいものばかり! Lapland Hotels Sky Ounasvaara Rovaniemiの「Sky Kitchen&View」は小高い丘の上から森を見ながら、ラップランド料理を食べられる上質なレストランです。飲み物もリンゴンベリーのモクテルや地ビールなど、フィンランドならではのドリンクを楽しめますよ。
ワイルドなラップランド料理を体験したいなら、「REINDEER TWO WAYS(42€)」が一押し。トナカイのタンとフィレの2種類を、ブラックカラントのソースで味わえます。トナカイはラップランドの人たちが週1で食べるほど身近な食材。脂身が少なくあっさりヘルシーなお肉はとても柔らかく、感謝の気持ちを込めながら味わいたくなるラップランドならではの料理でした。
・Lapland Hotels Sky Ounasvaara Rovaniemi「Sky Kitchen&View」
住所:Juhannuskalliontie, 96400 Rovaniemi
HP:https://www.kitchensky.fi/en/sky-kitchen-view.html
おいしいスープにほっこり……フィンランドらしい「サーモン」を満喫
カジュアルにラップランド料理を楽しめるお店としておすすめなのが、「Roka Street Bistro」。ロヴァニエミの中心地にある小さなお店で、トナカイやサーモンを使ったサンドウィッチなどを食べることができます。
ラップランドらしい伝統料理としておすすめなのが「サーモンスープ(18€)」。サーモンの切り身がゴロっと入った、クリーム&バターのスープです。上にハーブのディルを添えるのもフィンランド流。サーモンはシェフのToniさんが自ら釣っているそうで、とっても肉厚でした! フィンランドの伝統的な酸味のあるパン「アーキペラゴ・ブレッド」と一緒にいただきました。
・Ravintola Roka Street Bistro
住所:Ainonkatu 3LH2, 96200 Rovaniemi
HP:https://ravintolaroka.fi/en/
アクセス◎。ロヴァニエミのおすすめホテル「Arctic Light Hotel」
ロヴァニエミ観光の拠点は「Arctic Light Hotel」。中心地にあり、サンタクロース村へはバスでも行ける便利な立地です。宿泊した「MAGIC TWIN」はラップランドの野生みあふれるデザインが特徴的。しろくまのぬいぐるみやパネルがかわいく、心温まるお部屋でした。広さは26平米、定員3人。
ビュッフェスタイルの朝食は、フィンランドならでらの料理もずらり。お米が入ったパン「カレリアパイ」、ムース(ヘラジカ)のソーセージ、キュキュッとした食感が面白いチーズ「レイパユースト」などを自由に楽しめました。
何よりかわいかったのは「食器」。マリメッコやイッタラのお皿・カップが用意されていて、サラダやチーズをのせるだけでもフィンランドらしくなります。かわいいデザインのお皿、つい欲しくなる!
・Arctic Light Hotel
住所:Valtakatu 18, 96200 Rovaniemi
HP:https://www.arcticlighthotel.fi/
本場のサウナを楽しみ、人生初めての湖の水風呂を体験したロヴァニエミでの滞在。「そろそろオーロラが見たいなぁ」と思っていたものの、残念ながらロヴァニエミで見ることはできませんでした。ただ、オーロラは北に行くほど見えやすいということなので、次の日はさらに北上して「サーリセルカ」へ! ウィンターリゾートとして有名なサーリセルカの、秋の楽しみ方もご紹介しますよ。
※€ 1=157.58(2024年9月18日現在)
取材協力:Visit Finland、Visit Rovaniemi、Lapland North Destinations、フィンエアー/Finnair
(撮影・取材・文:小浜みゆ)